進路通信VOL.1 - 下妻第一高等学校

下妻第一高等学校
進路指導部
平成 27 年 4 月 15 日
進路通信VOL.1
受験学年スタートです。頑張れ 3 年生!
~センター試験まであと何日でしょうか?~
4月,今年も新たなるスタートの時期となりました。進路指導部では今年度より,「進路通信」を毎月
発行いたします。幅広い情報を皆さんに届けられるよう頑張ります。どうぞよろしくお願いします。
まず,今春の「卒業生進路結果」の報告です。国公立大学に関しては,まず特筆すべきは国公立
大最難関校の1つである京都大学に現役で1名が合格したことでしょう。京都大学には昨年度に引き
続き2年連続の合格でした。さらに難関校の東北大学に現役で6名,浪人生が1名合格しました。筑
波大学に10名,東京外国語大学に1名が現役で合格しました。残念ながら東京大学合格は叶いま
せんでしたが,東京大学と京都大学への出願者は3名になりました。総じて,本校の上位層生徒の
頑張りが目立った結果と言えるでしょう。
一方,国公立大学の合格者総数については,昨年度より減少してしまいました。今春は,最後ま
で頑張る生徒が多く,国公立大学への出願者数も増えていたのですが,そこは簡単には行きませ
ん。残念ながら不合格だった人達の私立大合格状況や国公立追加合格者7名という数字から判断
するに,ほとんど紙一重のところでの勝負でした。少々悔しい結果でした。しかし悔しいと思っている
のは該当学年や進路指導部だけではないのです。一番悔しかったのは生徒達だったようです。その
結果として今年は,浪人をする生徒が昨年より多く40名になりました。その半分以上が,私立大の合
格を持ちながら敢えて浪人生活に突入した人達です。彼らの1年後の成果を大いに期待したいと思
います。
私立大学の合否については,ほぼ例年並みでした。早稲田大学,慶応大学ともに3名の合格でし
た。GMARCHクラスでは,共に現浪併せてですが,学習院大学に4名,明治大学と法政大学にそれ
ぞれ18名が合格しました。東京理科大学も18名の合格でした。私立大は受験チャンスが多いので,
妻一生がその気になれば受かる大学を探すことはさほど難しくないのですが,私立大受験において
もどちらかと言えば「チャレンジ傾向」が強まっています。とりあえず「そこそこ」の大学に受かれば良
いというのではなく,「ここでなければ駄目」と思える大学に最後までこだわる人は年々増えていま
す。
妻一生が目指す大学のレベルがここ数年で上がってきていると感じます。その傾向が昨年度
は更に顕著になりました。勿論,目指すレベルが上がれば,すぐに結果が出ない割合も高くなっ
てしまうのですが,「それでも最後まで諦めない」「第一志望は譲れない」と考える生徒が確実に
増えていることはとても頼もしく思います。妻一生の新たなる「伝統」として,「諦めない心」を示し
てくれているのだと思います。これは「新たなる妻一」の発展へのファーストステップとなるものな
のだろうと確信しています。
(進路指導主事 木村和広)
◎ 2015 年度の進路指導部メンバーです。1 年間よろしくお願いいたします。
部 長
・木村和(英語)
1 学年
・塙(理科)
2 学年
・鮎川(英語) ・小川(地公)
3 学年
・菊地(数学) ・笠原(英語) ・柳橋(英語)
・井上(国語)
進路庶務
・岩波(数学)
約280日,9ヶ月です。また,国公立大2次・私大一般入試までは約10ヶ月です。1年をきり
ましたが,焦らず取り組みましょう。 これからの9ヶ月どのように過ごしたらよいでしょうか。
〈標準的な現役受験生を想定すると〉
~
夏休みまで
総復習(インプット中心+基礎演習)
夏休み
9月~11月
12月~センター試験
12月中旬~センター試験
センター試験後
しっかりと基礎力完成
実戦演習
国公立2次の過去問もやっておく
実戦演習+過去問演習
センター演習だけにならないよう
センター仕上げ演習+実戦演習+過去問演習
過去問演習
1 早い時期に赤本等で志望大学の傾向と対策を掴み,問題も確認しておくこと。
2 過去問演習は重要であるが,実戦演習を十分に積んだ上で行うこと。そうでないと解説を理解するのに時間
がかかり,効率が悪い。また出題傾向が変化したときに対応できない。
3 過去問演習は試験時間に合わせて演習すること。
4 過去問を何年分やるかは,問題の難易・皆さんの学力・志望順位によって異なる。
〔進路閲覧室(本館1 F)を活用しよう〕
入試は「情報戦」でもあります。大学の学部・学科について,入試制度について,志望校
の過去問題について,などなど。 1・2 年生のうちに知っておくべきことや 3 年生の入試
直前には必ず知っていなければならないことなど,大学入試には膨大な量の情報が求めら
れます。 進路閲覧室を有意義に利用しましょう。
※赤本は学習館にも
あります。
〔
特集:学習について
〕
授業が始まりました。多くの1年生は中学時代の学習内容とは,量・深さ・スピード
が違うことに戸惑っているかもしれません。同様に2,3年生も進級し,学習内容の違
いを感じているかもしれません。「難しい」「大変だ」と思った時にどうするかが大切な
分かれ道です。そんな時に学力アップに向けて考えるべきことは何でしょうか。
①普段の授業で教わっている内容を,授業は聞かず自力で調べて学ぼうとすると数倍
の時間と労力がかかる。分かっている人の話を聞いて理解し忘れないように復習する方
が楽です。先生方は難しいことを分かりやすく説明してくれます。先生は教える内容を
深く理解しているからです。その説明の時に理解することを「放棄」して,後で自分で
参考書で調べたとします。分かりやすい参考書だとしても,1時間の授業内容を自分で
調べ直すのはかなりの労力がかかるでしょう。また,分からない事柄がどこに載ってい
るかを探すのもかなり手間がかかります。先生に質問すれば必要な情報が或いはそのヒ
ントが即座に得られます。
②予習をすれば授業は分かりやすくなる
先生の話していることが分からない時は,それを理解する為の前提が欠けている場合が
多いです。予習を十分にすれば,先生が話す一つひとつのことが,何について言ってい
るのかが分かり授業内容ははるかに理解しやすくなります。また1年生は中学校までの,
2,3年生は前の学年までの関連分野の学習内容を復習することも予習の一部です。そ
れによって授業の内容が更に分かりやすくなるでしょう。
下のグラフ2を見てください。
これは同じ事をくり返し復習することで脳が,「この情報は大切なのだ」と判断して記
憶を保持しようとする結果,忘却のカーブが緩やかになることを示したグラフです。5
度目の復習をした時にはほぼ定着したと考えられます。こうなると,数ヶ月後の模擬試
験でそのことが問われても答えることができます。そこで更に復習すれば更に長期間定
着し,3年後(1年生にとっては)の大学入試でも答えられる,ということになるでし
ょう。定期考査では点が取れるけれど模擬試験になると点が取れない,という人は復習
の不足に原因があると考えられます。
グラフ2からは,翌日,3日目,10日目,30日目,90日目の5回復習をすると
効果があると読み取れます。おそらく翌日と3日目の復習はやる気さえあればできるで
しょうが,10日後からの復習は忘れがちになるかもしれません。ノートの各ページに
は学習した日付を書き込むようにして,
10日前の学習内容,30日前の学習内
容を復習するようにしましょう。90日
後ぐらいまでには恐らく定期試験がある
ので嫌でも復習することになるでしょう。
習慣化するまでは大変かもしれません
が復習を重ねるごとに同じ事を学ぶので
短時間で済むようになります。
グラフ 2
③今日の授業の内容を復習して理解すれば,次の授業はもっと簡単に感じられます。
次回以降の授業では今回の授業内容が分かっていることを前提として新しいことを学ぶ
ことになります。しっかりと毎回の授業の復習をしてください。
今回の授業が難しいと感じた人ばかりでなく、「簡単だ」「分かった」と感じた人にと
っても復習は非常に大切です。
下のグラフ1を見てください。
このグラフは有名な「エビングハウスの忘却曲線」です。その時「分かった」と思っ
ても翌日には「あれ,この問題の解き方どうだったっけ?」ということがよくあります。
一度覚えたことでも,翌日には
4分の3も忘れてしまうのです。
脳は新しい情報を受け付けるた
めにそれほど大切でないと判断
したものを忘れるようになって
いると言われています。
グラフ 1
学習の習慣がつけばつくほど楽に様々なことが理解できるようになり,学習に対する
ハードルが低くなります。学習に対する気の重さがなくなってくるのです。これは非常
に大切なことです。年度初めの4月。今は君達を含めて「全国の高校生」がやる気に満
ちています。ところが5月ごろからは,新鮮な気持ちが薄れ学習への気の重さに負ける
てしまう人が増えてきます。それまでに,少しでも学習への気の重さが軽くなるような
学習習慣を身につけておくことが大切です。
学習習慣がつけば授業が分かる。
授業が分かれば学習は楽しくなってきます。
頑張れ!