創立記念日を迎えるにあたって - 茨城県立水海道第一高等学校

創立記念日を迎えるにあたって
平成27年創立記念日講話(放送)
おはようございます。今日は,4月 23 日に創立記念日を迎えるにあたり,本校の歴史
や校訓,生徒の皆さんに望みたいことをお話ししたいと思います。
本校は、明治期に設置された旧制中学校6校(現水戸一高、土浦一高、下妻一高、水海
道一高、太田一高、竜ヶ崎一高)の一校として、明治33年に(西暦1900年)に設立されま
した。本校が創立された西暦1900年は、19世紀最後の年であり、パリで万国博覧会と近代
オリンピックが開催された年でもありました。まさに、新世紀の幕開けの年に本校は誕生
したのです。
創立された年の4月 13 日,14 日に入学試験が行われ,120 名が合格し,4月 23 日に第
一回の入学式が行われました。以後,この日をもって創立記念日としています。
戦後の学制改革によって,昭和 24 年に茨城県立水海道第一高等学校になりました。旧
制の中学校は男子だけでしたが,高等学校になり,この年初めて4名の女子生徒が入学し
ました。
旧制中学校は,経済的にも余裕があってしかも勉強のできる生徒の入学する,いわば地
域のエリートのための学校でした。学制改革によって,これらの中学校は,第一高等学校
と呼ばれるようになりました。いわゆる一高系高校にその伝統は受け継がれたのです。そ
して、本校は県西地区の雄として発展の一途をたどってきています。これまでに送り出し
た卒業生は,すでに 25,000 名を超え,県内外で各界のリーダーとして大いに活躍してお
ります。
本校の校訓は,皆さんもご存じの通り、「至誠」「剛健」「快活」です。二代目の荒井庸
夫(つねお)校長先生が,従来の校訓五箇条をこの三つの熟語に要約したものです。
「至誠」
も「剛健」も「中庸」や「易経」(えききょう),「漢書」などの中国の古典にかなり頻繁
に表現されており,また,「快活」は白居易(はくきょい)の漢詩にも詠まれている熟語で
す。
「至誠」は,言うまでもなく,
「誠実に,すなわち,真心をもって全てのことにあたる」
ことであり,
「剛健」は「心身共にたくましく力強さがみなぎっている」ことを言います。
「快活」は文字通り「明るく元気で生き生きと,ささいな事を気にすることなく広い心で
過ごす」ことにほかなりません。従って,本校の校訓は,「強い心と体を持ち,何事にも
真心をもってあたり,明るく溌剌(はつらつ)と生きよ」と,いつの世にあっても変わらな
い人の生き方の基本を教えています。常に心の片隅に置いておきたいものです。
生徒の皆さんには,本校の歴史と伝統を継承する者として常に誇りを持って学んでいく
ことを期待しています。そして、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判
断して行動することを強く望んでいます。
皆さんの今後の健闘を期待して、創立記念日に当たっての講話とします。