NEX幹細胞アプリケーション_2015April_YNNS

APPLICATION FOCUS
幹細胞の自動カウント
INTRODUCTION
自動細胞カウント装置であるCellometerは、画像取得後に細胞カ
ウントと蛍光検出を行う装置です。コンパクトな装置ながら、セ
ルカウント、バイアビリティ測定、蛍光アッセイなどを行うこと
ができます。
20µLのサンプル溶液を使い捨てチャンバーに注入し、カウントボ
タンを押すだけで、細胞数、溶液の細胞濃度、細胞サイズや蛍光
強度までを30秒以内に測定できます。
上記のような特長は、幹細胞の研究においても有効です。
T4などの明視野カウント機種では、トリパンブルーを使ったバ
イアビリティ測定が、K2, CBAなどの蛍光カウント機種では、
トリパンブルーもしくはAOPIを使ったバイアビリティ測定や、
そのほかの蛍光検出を行うことが可能です。
骨髄細胞や臍帯血中の白血球の測定や、幹細胞に発現させた
GFPの発現効率の計算までを自動出力でき、測定結果の出力も
ボタンひとつで行うことがます。
幹細胞カウント:
下記の図は明視野モードで取得した細胞画像のカウント結果です。Cellometerが認識した細胞には緑色の枠がつきます
(各figureの右側の図)。細胞カウント、細胞濃度、バイアビリティなどの全ての結果は、自動で表示/出力されます。
また、カウントパラメータは調整/保存可能ですので、時にいびつでサイズの異なる幹細胞カウントも正確に行うことが
できます。
Figure 1: Cellometerで取得したES細胞の画像。右の緑色で囲ってある細
胞は、ソフトウエアがカウントした細胞であることを示す。
Figure 2: 細胞がクラスター化していたり、いびつであってもカウ
ント可能。
自動バイアビリティ測定:
Cellometerを使ったバイアビリティ測定にはいくつかの方法があります。Figure 3では、トリパンブルーで死細胞を
染色し、明視野測定を行いました。Figure 4では、Propidium Iodide (PI)を使い死細胞を染色し、蛍光視野で細胞濃
度、バイアビリティを測定しています。
Figure 3: HMSC 細胞の明視野画像。右の緑色で囲ってある細胞は
生細胞、赤色で囲ってある細胞は死細胞と判別されたことを示す。
Figure 4. MEF細胞の明視野画像。死細胞をPIで染色し、蛍光視野で画
像取得、死細胞のカウントを行っている。
骨髄細胞や臍帯血のカウント:
血球計算盤を使ったニュアルカウントで、赤血球や血小板が混じっているサンプル中の白血球をカウントするのはと
ても困難です。明視野だけでは、核の有り無しを判別することができないからです。蛍光測定可能なCellometerを
使えば、Acridine Orange (AO)を使って、核のある細胞を容易に検出することが出来ます。
+igure 5: AO 染色したヒトの骨髄細胞の明視野画像(左)と蛍
光画像(右)。骨髄細胞は蛍光視野で判別され、カウントされ
る。
Figure 6: AO染色した臍帯血画像。AO染色することで、溶血やFical
による比重分離を行わずに、核ある細胞を判別できる。
GFP導入効率の測定:
明視野と蛍光視野のコンビネーションを使用することで、GFPなどのレポーター遺伝子の導入効率の測定を簡単に行う
ことが可能です。フローサイトメトリーのような手間のかかる操作は必要ありません。明視野で総細胞数を、蛍光視野
でGFP陽性細胞数をそれぞれカウント後、GFP発現効率の計算も自動で行われます。
Figure 7: 遺伝子導入が行われたMFE細胞の画像。明視野画像(左)では、全ての
細胞がカウントされ、蛍光視野画像(右)では、GFP陽性細胞がカウントされる。
Cellometerを使った幹細胞カウント例
Cell Type
Cell Concentration
Treatment
CD 34 +
4.81 x 106/ml
PI viability: 74.3%
Mouse embryonic feeder cell (MEF)
5.18 x 105/ml
AO assisted
Mouse embryonic feeder cell (MEF)
2.48 x
106/ml
Mouse embryonic feeder cell (MEF)
1.06 x 106/ml
Transfected Mouse embryonic feeder cell (MEF)
Total: 3.52 x 106/ml
GFP: 8.24 x 105/ml
Trypan blue viability: 92.1%
PI viability: 91.0%
GFP
Human mesenchymal stem cells (HMSC)
6.49 x 106/ml
Trypan blue viability: 91.4%
Induced pluripotent stem cell (IPS)
7.51 x 105/ml
Trypan blue viability: 37.9%
Human cordblood
1.40 x 107/ml
AO assisted
107/ml
AO assisted
Human bone marrow
7.32 x
Adult cardiac stem cell
3.30 x 105/ml
Trypan blue viability: 85.3%
Human embryonic stem cell (HES)
2.38 x 106/ml
None
Transfected human embryonic stem cell (HES)
1.23x 106/ml
RFP: 8.32x105/ml
RFP
より詳細な情報が必要な場合は、03-5834-0810もしくは[email protected]まで御連絡ください。