WBCの3峰性粒度分布でのデータの見方について

FAQ(ヘマトロジー)
WBCの3峰性粒度分布でのデータの見方について
Q 3峰性粒度分布図の見方を教えてください。
A
当社の自動血球計数装置の中で、pocH-100iやKシリーズなどの白血球数は、電気抵抗方式で得られる
粒度分布図の解析により3分類されます。
【粒度分布図の見方】
WL(WBC lower discriminator) : ゴーストと白血球を分別するライン
T1(Trough discriminator 1) : 小型白血球と中型白血球を分別するライン
T2(Trough discriminator 2) : 中型白血球と大型白血球を分別するライン
WU(WBC upper discriminator) : 白血球とそれ以外の大型の物質とを分別するライン
・小型白血球(WLとT1の間) : リンパ球に相当
・中型白血球(T1とT2の間) : 単球・好酸球・好塩基球の総和
・大型白血球(T2とWUの間) : 好中球に相当
【結果の表示】
W-SCR (WBC-Small Cell Ratio) : 小型白血球比率
W-MCR (WBC-Middle Cell Ratio) : 中型白血球比率
W-LCR (WBC-Large Cell Ratio) : 大型白血球比率
W-SCC (WBC-Small Cell Count) : 小型白血球数
W-MCC (WBC-Middle Cell Count) : 中型白血球数
W-LCC (WBC-Large Cell Count) : 大型白血球数
電気抵抗方式で白血球数を計数する際には、溶血剤を添加し、赤血球や血小板を溶血・収縮させます。
また、溶血剤を添加することにより白血球も収縮することから、この収縮率の違いにより白血球を3分類
します。
したがって、粒度分布図上で大きさ情報から分類されている白血球のサイズは、標本上で観察されるも
のとは異なっています。