第一席 茶道の出来事 佐瀬 みちる

第一席
やると、音もなく、見た目もきれいな理想のお茶ができたのです。
この日、先生はおっしゃいました。
「外国人の方々は、日本人は誰でも茶道が出来ると思っている人が
多いんですよ」
という調べ学習でした。決して簡単ではありません。なぜなら、最
二度目の茶道の授業では、調べ学習がありました。それは、自分
で茶道の本を見つけて、その本の文章を自分の言葉になおして書く
かった私は、とても貴重な体験だなとも思いました。
味に慣れていないため、渋かったです。でも、そんな文化を知らな
こともなかったので、覚えるまでも大変でした。初めてのお茶は、
今まで、茶道などの文化に興味が無かった私にとって、初めての
茶道の授業はゆううつでした。また、帛紗など見たことも、触った
外国人は、日本人が茶道を誰でも出来ると思っていることをきっ
かけに私の気持ちは変わりました。
ます。
ジだそうです。掛軸にも一礼してから拝見するというマナーがあり
見があります。それは、茶会のテーマ、いわば亭主からのメッセー
は、正面を避けるため茶碗を回します。細かな動作により、相手を
お先にと一言のべてから飲みます。また、お茶を差し上げるときに
動く先生方には、非常に尊敬の心を持ちます。お茶をいただく前に
それは、感謝、気配りといった相手をもてなす心です。茶道には
“和敬清寂”といった、大切な言葉があります。常に言葉を意識して
そして、私が茶道の良さを紹介するのなら一つ紹介したいことが
あります。
茶道の出来事
文星芸術大学附属中学校一年(栃木県)
と。私 は 知 り ま せ ん で し た。こ ん な に も 日本 の 文化 を 外国人 が
知っているのにそのことを知ろうともしなかった私は、なんだか恥
ずかしくなりました。外国人がそう思っているのなら、自分も応え
初から最後まで自分だけで頑張らないといけないからです。私は、
佐瀬 み
ちる
茶道の本を見つけるのが大変でした。どんな本を見てもこれだと思
このようなことを外国人の方々がいらした時に、胸をはって言え
るようにしなくてはならないなと思いました。これから、もっと茶
てみせたいと思い、茶道を見る目が一段と変わりました。
うものがなく、正直、すごく焦りました。
きたいと思うことができた出来事でした。
道が上達できるよう、自分からも気になったことは調べ、知ってい
どれだけもてなすことができるかなのです。その他にも、掛軸の拝
そんな二度目の茶道の授業では、初めての頃とは違い、コツもつ
かめるようになったこと、きれいに帛紗捌きが出来たことなど、ず
いぶんと上達することができました。自分でも達成感がありました。
また、今回はお茶を点てました。自分でやると音が出るのに先生が