不動産のお役立ち情報 建物に潜んだリスク ~トラッキング

不動産のお役立ち情報
2015 年 5 月 13 日
建物に潜んだリスク ~トラッキング現象などの火災を防ぐには?~
建物を良好な状態に保つには、適正な「管理」や「修繕」の実施が欠かせません。プロに任せきりに
するのではなく、自分でも意識して建物や設備をみることで発見できる危険な兆候とその対策につき、
『建物に潜んだリスク』シリーズでお伝えする今回は、トラッキング現象を取り上げます。
平成 25 年度の全国の出火件数は約 48,000 件で、実に 11 分に1件の割合でどこかで火災が発生して
います。放火や火の不始末による人為的な火災だけでなく、電気機器のコンセントから自然と発火する
トラッキング現象やたこ足配線を原因とした火災も多く、これらは気が付かないうちに発火、延焼する
ため、オフィスや店舗、店舗のバックヤードなどで十分な注意が必要です。トラッキング現象の発生メ
カニズムを改めてご理解いただき、日頃の火災予防にお役立てください。
■トラッキング現象とは
トラッキング現象とは、冷凍冷蔵庫やパソコン、コピー機などの電源プラグを
コンセントに差し込んだまま使用を続けた場合、コンセントとプラグの間に溜ま
った埃に結露などの湿気が加わることで発火してしまう現象です。蒸気を使う器
具の利用や、梅雨の時期などで埃に湿気が加わると、埃を介してプラグの刃と刃
の間で火花放電が起こり、放電の繰り返しにより電流の通り道ができます。これ
を「トラック」といい、トラックのできる現象をトラッキングといいます。放置
すれば発熱、ついには発火につながります。什器の裏側や、デスクの下などの目
に触れにくい場所が危険ですので、定期的に点検して埃を拭き取っておくことが
重要です。また、コンセントが抜けかけた状態も火花が発生しやすいため、デス
クの下のコンセントなどは、足で蹴って差し込みが甘くなることもありますので、
ここに埃が溜まり
湿気が加わると
発火の危険性あり
抜け防止の付いたコンセントを利用することも効果的です。
たこ足配線は、ひとつのコンセントにテーブルタップや延長コードをつな
げ、複数の電気機器を同時に使える便利なコンセントの増設方法ですが、過
電流の危険性があります。例えば、コンセントに複数の電気機器を接続し、
ブレーカーが落ちない程度の過電流が流れてしまった場合、延長コードの容
量不足や不備などにより、異常加熱して焦げたり発火したりするおそれがあ
ります。たこ足配線でつなぐ電気機器の総消費電力を確認して、余裕を持った電流容量にする必要があ
ります。また、延長コードの余りを束ねて使用しているケースもありますが、束ねた部分が熱を持ち、
発火する原因ともなります。なお、たこ足配線でコンセントを増やすと、増やした分だけプラグとの接
点が増え、トラッキング現象が起こる可能性が増えるともいえます。たこ足配線の使用には十分な注意
が必要です。
※当リリース記載の内容等は作成時点のものであり、正確性、完全性を保証するものではありません。
当社の事前の了承なく、複製、引用、転送、配布、転載等を行わないようにお願いします。Copyright©XYMAX corporation. All rights reserved
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■日頃から気を付けたいポイント
① 建具の陰などに隠れたコンセントやたこ足配線は定期的に確認する。
② コンセント、プラグに埃を溜めないよう掃除をする。湿気が加わると失火のおそれあり。
③ プラグとコンセントは抜けないようにしっかり固定する。抜け防止のついたコンセントが効果的。
④ たこ足配線は要注意。コンセントや延長コードの電流容量を守る。
■おわりに
トラッキング現象は、東京消防庁管轄だけでも例年 70 件前後も発生しています。最近では、コンセ
ントまわりに埃が溜まらないよう安全カバーが売られていますが、事態を重く受け止めた経済産業省で
は、一般家庭用の電気製品を含む全ての電気製品や差し込みプラグについて「耐火性試験」を義務付け
ました。平成 28 年 3 月に完全施行となりますが、それだけ事例の多い火災と認識いただき、日頃から
の安全確認、定期的な清掃により、トラッキング現象をはじめとするコンセントまわりの火災に十分お
気を付け下さい。
以上
本件に関するお問い合わせ先
㈱ザイマックス不動産総合研究所
TEL:03-3596-1477
[email protected]
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