Title Author(s) Citation Issue Date URL Rights はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 照屋, 功; 具志堅, 貴之; 山里, 栄昭; 伊良部, 邦夫 琉球大学工学部紀要(44): 13-20 1992-09 http://ir.lib.u-ryukyu.ac.jp/handle/123456789/1998 琉球大学工学部紀要第44号,1992年 はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 照屋功*具志堅貴之**山里栄昭*伊良部邦夫* ExperimentaIStudyonUnsteadyStuctures inaReattachingSeparatedFIowFieId IsaoTERUYA*TakayukiGUSHIKEN**EishoYAMAZATO* andKuniolRABU* Abstract Separatedandreattachingflowfieldsobsewedinengineering equipmentsareextremolycomplexbecauseofitsunsteadinessandthree- dimensionalstructure・Itiswellknownthatoforganizedlarge-scale vorljcalstructurcsappearintheseparatedshearlayer、 Thepurposcofthisstudyistoexploreexperimentallythelargescalevorticesinaseparatedandreattachingshearlayerevolvingfrom abackwardfacingstepedgeandtofindthewidthofthefreestream andtheperiodicityofmotionoflaTge-scalevortices、 Inthisinvestigation,thereattachmentlengthoftheshearlayer wasdeterminedbasedonthemeasurementswithathermal-tuftprobe・ Thewallpressureandthevelocityfluctuationsweremeasuredwitha pressuresensorandanItypehotwireproberespectively・Thosedata weroanalyzedbyaFFTanalyzen TheobtainedresultsEhredescribedasfollows.(1)Thereattachment lengthincreaseswiththeexpansionratio,W2/WLWhenthedistance Xintheflowdirectionisnormalizedbythewidthofreattachment regionAXh,theforwardflowfractiondistributionsatdifferent expansionratio,W2/WI1fallononecurvenearthereattachment region.(2)Accordingtoanalysisofthefrequencyofpressurefluctua‐ tions,thefrequencyoflarge-scalovorticesis/・日/Uo=0.7,whereH isbeightofthestop,/isfrequencyandU0isvelocityofthemain 「low.(3)thepeakofpoworspectrumofthevelocityfluctuationsis /、H/Uo=0.3~05. KeyWords:BackwardFacingStep,Separation,Reattachment,Unsteady Structure,FrequencyAnalysis. 受付11992年5月11日 *琉球大学工学部機械工学科 Dept,ofMechanicalEng・iFac・ofEng. **琉球大学大学院工学研究科樹戒工学専攻 GraduateStudent,MechanicalEng. 13 照屋・具志堅・山里・伊良部:はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 14 1.緒言 側の壁に階段状のステップを有する流れ場を対象とす 流体機器・装憧内の再付着流れ場は非定常性,三次 元性を有し,極めて複雑ではあるが.はく離せん断廟 テストセクションと枠組みを別織造とした.テストセ クションは厚さ10mの透明アクリル板製のステップ側 る.Fig.1に実験装置の概略図を示す.実験装置は, 断層の組織的大規模渦が流れに及ぼす影響は大きいが 壁Ⅲフラット側壁および上下端板から構成されるダ クト内のステップ流れにおいて,主流部分,即ち非粘 その大規模渦の運動のうち周期性の強い運動に蒲目し, 性流れの部分の大きさと大規模渦運動の周期性の強度 これを励起しⅢ渦運動を統制化することで再付若流れ との関係を明らかにするためステップ壁,フラット壁 場の本質的な現象の強化抽出流れ場制御での利用が の間隔をボルトの調整による可変構造としたその際 出来る可能性がある. フラット壁を移動し‘ステップ高さは変えないテス の組織的大規模渦の存在が知られている.はく離せん はく離せん断厨はこれまで様六な基本的形状につい トセクションの寸法はスパン幅β=970nm01ステップ て研究されている.例えば、前縁はく離の再付若流れ 高さノノ=60m(アスペクト比β/H=16.2),ステッ では大規模渦運動の明確な周期性を示すデータが報告 プから上流の入口流路長さは600,,,ステップ下流長 されている111.また,ダクト内の乱流後方ステップ流 さは2000唾である.入□幅は最大500mまで広げられ れの研究でもあまり明砿ではないが周期性は報告され る.また,アクリル板にたわみが生じないよう50mmの ている値しダクト内の後方ステップ流れでは,主流が 角パイプではしごを組み,裏面から補強した.入口形 消滅あるいはわずかしか存在しないため,大規模渦は 状は入口による影響を軽減するためベルマウスを取り 対向壁側の渦との相互干渉を起こし,そのためにその 付けた. 座標系は,流れ方向をX軸,スパン方向をZ軸,両 周期性が阻害され,捕らえにくいと考えられる. 本研究の目的は,はく離・再付着流れにおける大規 方に垂直になるようにステップ上面からY軸を設定し 模渦の周期運動を解明・利用するためにダクト内のス た.拡大比はER(EXPANSIONRATIO)と表し, テップ流れにおいて,主流部分,すなわち非粘性流れ 出口流路幅W2と入口流路幅WIの比W:/WIで定義 の部分の大きさと大規模渦の運動の周期性の強度との される.本研究では1.2,1.33,1.5,1.75,20の拡 関係を明らかにすることである. 大比で測定を行った. 測定は主にステップ壁側で行った,ステップ壁側に 2.実験装置 圧力分布測定用の穴をステップ上流では30mm間隔‘X /H=18以上では60mロ間隔であけ,サーマルタフト, 本研究では,後方片側ステップ!つまり流路内の片 圧力センサ共用の①30画の穴をステップからX/H= iglo③④⑥ E三ニラ ⑥⑦ ①B10wolIm0uIh 舅1ili1w‘ Fig.1 on ; DuCIW811(FI21Side) DucIw8Il($(ビpsidC) SUcIori81moIlIh BeIlmoulh SchematicviewoftestsBctiolL 琉球大学工学部紀要第44号,1992年 15 18まで40mm間隔であけた.実験は、琉球大学大型風 フーリエ変換し,パワスペクトルを求めフロッピーディ 洞施設(吹き出し口1m)を用い]その流路内にテス スクに記録した,サンプリング周波数は1280Hzで一 トセクションを組み込んで行った. 度に400個のデータを約5分間に1024回平均した.測 定位置は各拡大比の再付着点付近4ケ所とした. 3.実験方法 33速度変動 3.1順流率測定 速度変動の周波数解析にはI型熱線プロープを用い はく離域の流れは定常ではなく,流速や方向は時間 た.磯本らぃの論文では,はく離せん断層内の乱流値 ともに変化して非定常の様相を呈している.そこで! が再付着距離を決定する上で重要な役割を果たすのは, 流れ方向が近寄り流れと同じ方向の流れを順流,逆の はく離直後の連行領域(X/H=1.25~2.5)であると 方向の流れを逆流と名づける.順流となっている時間 述べていることからX/H=0.5,15,2,5,3.5のス 割合を順流率と定義するさらに,再付着領域の壁面 テップ下流4断面を計測した.時間平均速度分布と乱 近くの流れは非定常であり1時間とともに順流,逆流 れ強さ分布を求め,その結果より0,+方向に8,10, と変化するので再付・着点もたえず変化している.この 12,14116,24,-方向に-18m(Y/H=0,0.13, 場合,壁面近くの流れが順流率50%の位腫を時間平均 0.17.0.2,0.23,0.27,0.41-0.3)の8点を周波数 の再付着点と定義する.本研究ではサーマルタフトプ 解析点に選んだ.プローブからの電気信号は,熱線流 ロープ③を用い,順流率γを測定した.サーマルタフ 速計,リニアライザーⅡローパスプィルタを通して トプローブの信号は,約1kHzでサンプリングし,ハー FFTアナライザに取り込んで,1回当り400点のデー ドディスクに記録した後に順流率を求めた. タを高速フーリエ変換して1024回分(約5分間)の平 均スペクトルを求め,これをフロッピーディスクに記 録した. 3.2圧力変動 圧力センサはサーマルタプトプロープの孔に圧力セ ンサ用のアダプタを取り付けて行う(Fig.2).圧力 4.実験結果および考察 変動の信号はアンプで増幅しローバスフィルタで高周 波成分をカットする.その後FFTアナライザで高速 傘 国 FYouノ 鋤 <=> 一 しVJMftm"eILUqjl 新たに製作した実験装置の健全性を見るため,まず WWVDzdttm加GI⑰⑭11 Adcpte「んrP7℃6s…z”8 Pme8sw℃se7Dsormotm8edo汎I1BstSect”〃 Fig.2Pressure3ensorandwindtunnelwallonwhich thePressuresensorismounted. 16 照屋・具志堅・山里・伊良部:はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 0.6 。。 04 0.2 -0.2 0 0-10 30 20 10 X/H Fig.3Distributiono「wBLll-pressurecoe「ficients. 入口速度分布や壁面圧力分布,二次元性の確認などの ステップ下流方向でも圧力は緩やかに減少してきてい 予傭実験を行った.壁面圧力分布をFig.3に示す. 入口付近で圧力係数Cp艫がいったん上昇しているの る.以上のことから本実験装置は後方ステップ流れ場 の実験装麓としてほぼ健全と言える. は入口のペルマウスで流れが局所的に加速されるため である.その後各拡大比においてX/H=0まで傾き 4.1順流率 がほぼ一定である.これは乱流塊界層が十分発達して Fig.4に順流率分布を示す.順流率が0.5となる いることを示す.ER=1.2とER=2.0を比べてみる 位置を,時間平均の再付着点とし,はく離点から再付 着点までの距離をXhと表す,拡大比が大きくなるに とER=2.0の場合がステップ下流で圧力上昇が大き くなる.これは拡大比が大きい場合,速度エネルギが 圧カエネルキに変換される量が大きくなるためである 1 仁○一一○○」」三○正で」○三」。」 0-5 つれ再付着距離が大きくなっている.これは,はく離 せん断屑がはく離してから再付着する過程で,はく離 I I 《 OER=1.2 △ER=1.33 □ER=1.5 ▽ER = ■ 1.75 ◇ER=2.0 D 0 1...、I 510 X/H Fig.4DistjFibutiono『fOrwardflowfraction. 15 △●●■ ■ ’0■■■■■叩。.●■■●‐■■.●勺50』・恥-1● jol0T。5.07.0士0.....8 ■■● ■■■0●・●■学l■5▲:β●■●△ 。 PⅢ卍必 J■&。よ◇,;l子i9十・・l・ ifエー十・脚i鞭 。■●:。■9勺■■■■9●■■凸■申し r・◇1。‐必6810呼・:2 ;、。。、田。41.J」P:ロム 。B09『ロ■P:『BCC・』 』卜。●□4。即;95.勺 。⑪G ■ ■ 口■ ● ● ■0 ワワ■けい・; D0oDi印0. ① 8..1●・QL30q0DL■▽■8Ⅱ戸PDrI 的中』帥 ●a●① 川刈】平 ■ロロ0,や。▲。■Pi0;9叩↑。.Jか?;■』■ ■Q P牛 由○句。■■■0ロロリ■■■8■■。■ヨロ■;■』 、●や⑩ 』■比。Pい■0口iロトヰ■■●8眠り。●■■■■ ①?■⑥ ▲■0 。‐幻yi11LD0,。1..0。■. ロ 。0か● ■凸0・CPC■□P6bBdl6■勺●●●Ⅱ■。C●●●企 句●P 口・IHpD・・・・小800.PDC■ロDB ■Ⅱ別Ⅷ1.句。・・・ルー1泊P.。〒・ )・》・》“,“》!“・鵡皿’ 7;・小6C05b● ● ■● ● ■● 己● 】5 噸‐i q声 50.00(‐:1心;009.》。、qC8+◆●◆●●。 】 ■』》 い ■● 7●;●ロ》●●657.『.。■■:■ 台の■6 一b■U■■■0? 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Fig.6PowerspectrumdensityoIpressurefluctuation. 照屋・具志堅・山里・伊良部:はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 18 速をU,代表長さをステップ下流長さにとりLとする 主流が占める割合が大きくなるので,せん断層内に主 と。/=u/2L)とほぼ一致する.また,中心周波数 流から供給されるエネルギが大きくなり,ピークの持 /・Ll/Uo=0.7で幅を持ったピークがみられる.これ つエネルギも大きくなっている は馬淵(`'らの実験結果とほぼ一致し,佐八木ら㈱によ 4.2-2遠度変動 り提唱されている再付着領域を通過する大規模渦の周 波数に近い値である.よってこのピークは大規模渦の はく離点下流4断面(X/Xi-O~0.52)におけ 存在を示すものと思われる.ピーク値の高さは,拡大 るせん断層内のX方向時間平均速度U(Fig.7)及 比が小さいほど大きくⅢ拡大比が大きくなるのに伴い び乱れ強さTtL(Fig.8)の分布を示す.速度分布Ⅲ 変動エネルギのピークパワは弱くなることを示してい 乱れ強さ分布よりX/H=0,5から3.5へとせん断層 る.これは拡大比が小さいほど流路をせん断層に比ぺ が成長している.ER=2.0とER=1.2の速度分布を L」 04 0.2 ! 鐸雰, 患へ計 垣黄 「 0. 4 0. 2 0 -0.2 -0. 2 勺、4 -0. 4 00.20.40.60.8100.20.4q60J81 W、、U/Ub Fig7DisLributionoftime-meanlongitudinalvolocity, 0. ● 0. 2 ● 国営0 嬉黄0 4 0 -0. 2 -0. -0. 4 -0. 0 0.1、/5万/UbO Fig、8Distributionofturbulenceintensity. 0.1 0.2 V孟旨ノロ、 琉球大学工学部紀要第44号,1992年 ロー10 も EIR=1.5 X/H=3.5§ X/H=2.5F _音:: …w1...……?..…!…:… ………;………;…;…; :ミミミ{菫遜 囚-10 石 ■ ~。■、剣C・U。勺●●'一cc■●?。nW●● --℃、 ▽ -30 、……, ….…!……...?.…!..;.. :::! 、 -50 口 ..。…・・・己.。・・・8...8゜。 ・・・・・・・・グ・・、o・・・・08..,0.号◇・・8.゜ ・・・ODU・・・サロ・・・・8..06-0 ・・・ロ・・…+・・…・・・■q・・・-・朴…8.・ ::: 。。・・・・・・・、f・・・・.B・・・t,。 ・・・・・・・+・・・・q9q・ロ?。! 。●L■F-▲■■ .: -30 X/H=0.5鼻 ..……,5.…-5…骨. 驚蕊蕊 鋤ⅡA1鱗! ■ R::: :: 〃H=35二 81;: 0.$・・・・・・6.。。。。「・・・・60.奇・と。・・・L-0 X/H=15戸 ::: ER=2.0 …….;…;…÷…;・ ……;………!…・;…;・・ iJVH=2.5 。。、0..-゜、8....0.8...‐‐ 。CQ・・・■・CCD、ロー・・・・‐・・□0,CIC・・へ。, 曰 19 ● X/H 堅作函ゴ =]L5… ■●■●■p■■◆ ●■■。O■●◆● :63 L :6;;I§i、 :鰯鍋穂鑿 :::::;:::::::::熟 。・・・・…・$。。・・・・・・・、・・・・・・8...60.1 。O・・・・.・・8.........0U・・・・・÷・◇・I :88: ,‐。。・・・・ロ。。・・・。。・・・&・・・OCB・・・8,., ■ ● : .….….゛………i,.…ふ.i、. ■ ■ ::: ・・-.0..・寺・・・・再・・ベロ・・・・②。■・I・・ ・・・.・・・。。◇。。・・・・・・・8・・・・・今・・・1.. ・・・。・・一・・G.・・・・・・”01.・・・o6-..0$。 :::; ・・00...GoGo・・・・・・・・・炉・・・・凸・△・P・・ 」 ■ :; D ・一口・・・・。。●。・・・・・・・・I.。・・・牛・・・I。。 。・・・・・・・・(・・・・姉゜◆。、9.・・・・1....2・・ ■ ▲ ■ ■ ●■ ■■ 00-...,,.h.-..0....口か。-。。。U・・(。。。 ● ● ■ -50 ■ ◆ 8 0.. ■ ・・c・・・・.?・・・・ロ8゜・・・0.. ● 8: 、0..・・・・Tp。.。。÷・・・:.。 ■ ゜ ;YH ■ ■ .88 ● ● .。:i C□ いBGC Qq●。 ■■■色 。P□⑪ 山⑪1酌 ●■■も■■■q■■■■●O■①■■0 ■■●0 ①□勺P 0●●q P■■■ ■&●『『●●]▲Q■】00●や●●■ ■■●▽ 10-2 /uMノb ●や■⑪ 、■■■ 0?■■ ●●●● 10-3 ::::::::!:::::!::::i:: :;: ● ◆■●←■●■か●■●守●●●】q●巴 -70 』;茨AjiilljLik 、……. ….、ロ。、一・・・.-...…-二…:。. b 100 b■■⑪●■■●巴 勺ロロ●。、=■●■■凸、●●Ba●。■●●■◆ウ可一■■句■●■ ロ■●■ Ⅱ▲●■ いq■■ lO-I I■・ ●。◆■ロロ■●■ 可ロ●■●■■。白 ~ゴー B ●■ 10-2  ̄弓芭 52:i ご■●ご●●■←●●◆】⑤●◆》白●■ 10-3 ………;………;・…i…汁:…i…・…す…:…;↑… ド…… : ,。・・8.. 2: 。 -70 P●。。●●■■ロ ロ・■U■●■■■ ..…q…今・・…...;一・・・・?.c1.. i::: ●;.。. 。…・・・・・・・…。。…二・…。!・・・:・・・ ↓。・・・・・・。~・・…。。△・ED0・△・十・・・8.. q ;菱I註蝕瞬豊3轍に ーーロ●b●ロ●■ ■ ■ ● ……………-`…!…i… q凸 ■ レヒン ; ■ ・・・・。。。0.00■■。。・・・・OG・pDqQ1 ・・・・・・c・・b◆・・・・.。・・企・・・・000..7.・' ・・・・…,。-。。...。・・・-.....90..:.。. ‐。.。.・・・-.-...5.-・s-C0 ■ ● W・…… ● ■■可q●● ……...?………?.… △● 己P .。…・…i0...0....や..…8…(... ::;; ・・・・・・・D-c・・・・。!。。』÷。。 ● 湾剋 。●O●Obb●S ::::::::::::::;::FHi::;:::;:北::: /H=0.17………. …….!……:.…:…;1……… 10-1 100 ノーH/Ub Fig.9PoworspectrumdensityoIvolocity「luctuation. 比べてみると!ER=2.0の場合!X/H=O~0.3付 きなピークの中心周波数は変わらないまた乱れ強さ 近で主流が消滅してきているのがわかる.これより拡 大比が大きいとはく離せん断層と対向壁の境界層が相 互干渉を起こしていると思われる.乱れ強さ分布から は,拡大比による差異は見られないこれらの分布よ り周波数解析の対象としてせん断層外縁付近の計測点 分布にも見られるように測定位置での乱れ強さは拡大 比によってあまり変化がないしかし拡大比が大きく なるにつれてある程度幅を持ったピークもより顕著に なりER=2.0のX/H=0.5ではピークが現れて くる. を選んだ. 速度変動のバワスペクトルを示す.Fig.9はそれ ぞれER=1,5とER=2.0の場合である.ノ、H/い= 0.2付近で卓越したピークがあるこれは気柱振動に 5.結論 新たに設計・製作した実験装置の健全性を確認し, よる影響と思われる.しかし,この周波数/もH/い= 02で円柱からの渦放出が知られており,詳細な検討 拡大比による再付着距離への影響及び,拡大比と大規 が必要である.各測定断面のX/H=1.5~3.5につ 以下の結論を得た. いては中心周波数/・日/ひ。=0.3~0.5で,ある程度 幅をもったピークがあるが,ER=1.5の場合, X/17=0.5ではピークがない.ピークの原因は渦の エネルギがそこに集中しているからであり,下流に行 くにしたがって’中心周波数が高周波領域から低周波 領域へと移動しているこれは,せん断層のエネルギ の高周波成分が低周波成分に移ってきていることを示 す.また中心周波数のパワは下流にいくに従って大き くなってきている.森ら⑥によるとこれらは,はく離 せん断層内の大規模渦が次会と合体を繰り返しながら 模渦の周期性との関係の解明を試みた.これらより 1)拡大比が大きくなると,再付着距離も長くなりⅢ 距離Xを再現付着距離ムXiiで無次元化すれば拡大 比に関係なく順流率分布は同一曲線になる 2)大規模渦に関係すると思われる再付着点付近の壁 面圧力変動のバワスペクトルピークは.'.H/Ub= 0.7にある.またスペクトルピークは拡大比が小さ くなるほど高くなる 3)大規模渦に関係すると思われるはく離せん断圏の 速度変動のパワスペクトルピークは中心周波数/、H /Uo=0,3~0.5にある. I移動しているためである.次に二つの拡大比を比較す 4)中心周波数のパワは下流にいくに従って大きくな ると無次元化周波数/・H/Uo=0.3~0.5の比較的大 り.はく離せん断層内の大規模渦が次★と合体を綴 20 照屋・具志堅・山里・伊良部;はく離・再付着流れの非定常構造に関する実験的研究 り返しながら移動していると思われる.また,はく 離直後の渦のパワは拡大比が大きくなるに従い顕著 になる. 今後は,この新しく製作したアスペクト比の大き 参考文献 (1) い実験装邇を用いて,流れ場制御の観点から周期的 かく乱を付加した場合の大規模渦の挙動などを探っ 佐合木・木谷,機論.49-447,B(1983). (2) ROOS,F、W、andKEGELMAN,』.T、,AIAA journaLVoL24,DBC、1986,1956-1963. (3) ていきたい 照屋・山里・伊良部,琉球大学工学部紀要,40 (1990),11. 終わりに実験装置の設計及び製作にあたり助力を (4) 受けた鱈間進一技官,実験に協力して下さった当時 大学院生の日下部純二君,また当時卒研生の古吉 (5) 馬淵・村田・熊田,機論,52-479,B(19861 佐友木・木谷,機論,51-461,B(19851 (6) 森・内田・酒井,機論,52-481,B(1986). 功明,島袋善和の両君に謝意を表する.
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