カポチャに見い出されたアンジオテンシン変換酵素阻害 物質による生体

浦上 財 団研究 報 告書VoL13(2005)
40
〈
平成15年 度〉
カボチ ャに見 い 出 された ア ンジオ テ ンシ ン変 換酵 素 阻害
物質 による生 体 機能試 験一 生活 習慣 病 の予 防効果一
早
狩
誠
・
佐
藤
公
彦
(弘前大学医学部)
1.は
2.カ
じ め に
ボチ ャに含 まれ るACE阻 害物質 の構造 解
析
西暦2015年 にお ける我が 国で は,65歳 以上の 人
口 は全 人 口の25%を 占 める こ とが予 想 さ れて い
2.1カ
る。 この ように急速 な高齢 化が進 んで いる我が 国
カ ボチ ャか らACE阻 害 物 質の 精製 は以 下 の方
では,高 血圧 症,糖 尿病,認 知症 な どの生活習慣
法で行 った。 カボチ ャ細片 に9倍 量 の蒸留水 を加
病の 克服が大 きな研 究課題 となってい る。
え,ミ キサー な らび にポ リ トロ ンホモジナ イザー
今 回,研 究対象 と した ア ンジオテ ンシ ン変換酵
素(ACE)は,ア
ン ジオテ ンシ ン1(Angl)か
ボチ ャに含 まれ るACE阻 害物質 の精製
で微細粒 化 した。次 に遠心 して得た上 清 を陰イ オ
ン交換樹 脂 カラムに付 した。 同 カラムに吸着 した
ら強 力な血 圧上昇作 用 を有す るAngIIへ の産生 を
阻 害物 質 を希 塩 酸 に て溶 出 した 分 画 を濃 縮 後
行 うと同時 に,降 圧 ペプ チ ド,ブ ラ ジキニ ンの分
SephadexG-15ク
解 を行い,血 圧調節 機構 におい て重要 な役割 を演
た。次 に分子量1355を 示す シア ノコバラ ミン(ビ
ロマ トグ ラフ法 にて順 次分 離 し
じて い る酵 素で あ るP。 本酵 素の 阻害剤 は,高 血
タ ミンB1,)よ り遅い 分画 に溶 出 され たACE阻 害活
圧症 の治療 薬 としてすで に臨床 面で広 く応用 され
性 を示 す分画(図1)を
てい るが,本 剤 はイ ンシュ リン抵 抗性 の改善 や心
た(収 量33mg)。 得 られた試料 を0.1%TFA溶
肥大 を抑制 する など肥満 に よって発症す る多 くの
再溶 解 しODSカ ラ ムに付 し,ACE阻
疾患 に も奏 功す るこ とが 知 られ てい る21。
め られた未吸着 画分 を濃縮後 凍結乾燥 した(収 量
従 っ てACE阻 害物 質 を多 く含 む食材 は 生活 習
集 め,濃 縮 後凍結 乾燥 し
液に
害活 性 の認
13mg)
慣病 の 予 防効 果が 期待 され る こ とか ら,我 々は
ACE活 性 阻害物質 を含む食 品(原 料 も含 む)の 検
索 を行っ た。その結 果,カ ボチ ャに強 いACE阻 害
活性 を見 い出 した。本研 究で はカボチ ャに含 まれ
るACE阻 害 物質の 同定 を行 うと ともに,血 圧 降下
作用,脂 肪 蓄積抑 制お よび記憶 保持増 強につ いて
解析 を行 い,カ ボチ ャの 肥満,高 血圧症,痴 呆 症
な どの生活 習慣病 に対す る予 防食品 としての可 能
性 につい て検討 した。
図lSephadexG-15カ
の分 離.
ラム クロ マ トグ ラ フ 法 に よ る_aCE阻
害物質
カ ボチ ャに 見い 出 され たア ン ジオ テ ンシ ン変換 酵 素f4111
物質 に よる生 体 機能 試験
生活 習慣 病 の 予防 効果一
なお,ACE活
41
性 阻害 の測定 は,ラ ッ ト肺 よ り均
一 した酵素標 本31を 用い我 々が 開発 した方 法lIに
て行 った。
2.2イ
オ ン交換 カラム高 速液体 クロマ トグ ラ
フ法に よる分離 精製
上記試 料 につい て陰 イオ ン交換樹 脂充填 カ ラム
(TSK-GELSAX,TOSOH)を
用いたHPLC法
に
て分離精 製 を試み たと ころ,阻 害活 性を示 す3つ
のピー クが得 られ(図2),そ
れぞ れを分取 後濃縮
図2HPLC法
によるACE阻 害物質の精製
乾 燥 し機 器分析 に供 した(Peak1,約1mg)。
2.3質
量 分析 な らびに核磁 気共 鳴ス ペ ク トル
分析
ボチ ャそ の もの による血圧 降下作 用につ いて 自然
発症 高血圧 ラ ッ ト(SHR,体
重約3008,日 本 クレ
上記試 料の 中で収量 の もっ とも多 かったPeakl
アジャパ ン)を 用 いて検討 した。 なお,投 与飼料
につ いて 質量 数 な らび に核 磁気 共鳴 スペ ク トル
の調 整は以 下の ように行 った。 まず カボチ ャ砕片
(NMR)の
測 定 を行 い,ACE阻
害物 質の構造 解析
を行っ た(図3,4)。
を蒸 留水 とと もに ミキサ ーにて粉砕 しラッ ト用粉
餌 を混 合 した。 カ ボチ ャの 含有 量 はラ ッ ト粉餌
質量分析 で はマ トリ ックス としてグ リセ リ ンを
25g(1日
の平均摂 取量)に カボチ ャ7,5または15g
用 いFABのpositiveお よ びnegativeモ ー ドに て測
を含 む ように調整 し,適 当な大 きさに裁断 した も
定 を行 った。そ の結果 複数 のピー クが認め られた
の を乾燥 させ 飼料 と して用 いた。
が,NMR測
定結果 か らACE阻 害物 質は 質量数569
そ の結果,カ ボ チャ水抽 出液混合 飼料投 与群で
を示す もの と推 定 した。なお,現 在 まで明 らか と
は コン トロール群 に比べ,収 縮期 および拡 張期血
なってい る部分構 造 を図5に 示 した。
圧い ずれ も開始3日 後 より低 下 し投 与期 間終 了 ま
3.カ
ボ チャに よ る生体 機能調 節の検 討
で血圧 降下 は持続 した(図6)。
3.2体
3。1血 圧 降下作 用につ いて
カボ チ ャ中ACE阻
重増 加 なら びに脂肪 蓄積 抑制 効果 につ
いて
害物 質 の合成 品 に よる血 圧
降 下作用 を検討す る ことがで きなか ったた め,カ
図3阻
カボチ ャその ものを含 む飼 料(カ ボチ ャ含 有量
20,50%)を
害物質(Peakl)のFABMassに
用 いた以 前の検 討で は,ラ ッ ト(SD.
よる分析
42
浦上 財 団研 究報 告 書VoL13(2005)
図6カ
図4阻
害物 質(Peakl)のNNIRに
ボチャ投 与によるSHRの1血圧降 ド
よる分析
図7カ
ボチ ャ抽出液投与による体 重増加抑制
活 性 を測定 し,ラ ッ ト粉餌25g(1日
量)にACE阻
の 平均 摂取
害物 質1ま た は3units(1munitは
ACE活 性50%阻 害量)を 含 むよ うに蒸留水 と とも
に混合 し,適 当な大 きさ に裁 断 したもの を乾燥 さ
図5
阻害物質(Peak1)の
部分構造
せ,前 項 と同様 に飼料 を調整 した。
そ の結 果,ACE阻
害 物質混 合飼料投 与群 では コ
日本 ク レアジ ャパ ン)の 体 重増加 抑制効 果が認 め
ン トロール群 に比べ,ACE阻
られなか った(デー タ未掲載)。 これは カボチ ャに
して体 重増加 の抑制 が認め られた(図7)。
含 まれ る大 量 の糖 成分 に よ りACE阻 害 物 質の 体
投与期 間終了 後に採取 した腹 腔内 な らび に副睾丸
重増 加抑制 効果 を相殺 した ものと考 えられた。 従
脂肪 組織 重量 も体重 と同様ACE阻 害 物 質の 濃 度
って今 回 の検 討で は カボチ ャ水 抽 出液 よ りACE
に依存 した増 加抑制 が認 められた(表1)。
阻害物質 を陰 イオ ン交換 樹脂 にて部分精 製 し糖 含
有量 を低下 させ た(水 抽 出液 の90%以 下)抽 出液
を用 いた。 飼料 の 調整 は その抽 出液 のACE阻 害
害物 質の濃度 に依存
また,
カボチャに見い出されたアンジオテンシン変換酵素阻害
物質による生体機能試験一生活習慣病の}防 効果一
表1カ
ボチャ抽出液投与ラッ トでの脂肪組織重量の変化
43
れCお よ びN末 端 ペ プチ ドを合 成 した 後,Key
HoleLimpetHemocyaninと
の結 合体 を抗 原 と し
てウサ ギに免疫 して作 製 した。 またACE抗 体 は,
ラ ッ ト肺 より精 製 した もの を抗 原 としてウサ ギに
免疫 して作製 した。
そ の 結 果,ラ
3.3カ
ボ チャACE阻
害 物質 によ る長 期記憶 保
持 機 能増強効 果 につ いて
ッ ト脂 肪 組織 に はAGT(52-56
kDa,図8A),ACE(170kDa,図8B)お
受容体(47kDa,図8C)の
前 項 と同 様 の飼 料 を用 いACE阻 害物 質 に よる
よびATl
発現が 認め られたが,
腹腔 内脂 肪組 織 で はAGTの み が高発 現 し,発 現
重250g,日 本 クレアジ ャパ ン)で
して いるAGTは 複 数のバ ン ドとして観察 された。
の長 期記憶 保持機 能増 強効果 を5日 間測 定 した。
これ らの バ ン ドはN一グ リコシ ド結合 を特 異 的に
な お,記 憶 保持 の解析 はモー リス水迷路 法 にて行
切断す る酵素(グ リコペ プチダーゼF)処
い標 的へ の到達 時間で 評価 した。 なお,飼 料 の調
り消失 し一つ のバ ン ドとして検出 された ことか ら
ラッ ト(SD,体
整 は項 目3.1と同様 な方法 で調 整 した。 その時 の
(図8A),複
数のAGTの
理によ
バ ン ドはグル コ シ レー
カボチ ャの 含有量 は それぞ れ5お よび15g相 当 と
ションの個数 の差61に よることが示 唆 され た。一
した。
方,皮 下 脂肪 組織 で はAGTは 主 に2本 のバ ン ド
その結 果,ACE阻
投 与群 に比 べ,ACE阻
害 物質混 合飼料投 与群で は非
害物質 の濃度 に依存 して長
期 記憶保持 の増 強効果 が認 められ た。
4.ラ
ッ ト脂 肪 組織 で のAGT,ACEお
が検 出され,こ れ ら も同酵 素処理 によ り一 つのバ
ン ドに変換 された(図8A)。
よびAT1
受容 体の発 現
数の 差が少 ない ことが示唆 された。
5.考
ラ ッ ト脂 肪組 織 でのAGT,ACEお
よびア ン ジ
オテ ンシ ンH受 容体 一タ イプ1(AT1受
従っ て皮下脂肪 組織
に発 現 して い るAGTで は グル コ シレー シ ョ ンの
察
ア ンジ オテ ンシン変換酵 素(ACE)の
阻害物 質
容 体)の
には血圧降 下作用 が期待 される ことか ら,天 然物
発 現変化 をWestern-blot法51で 検討 した。 なお,
等か ら多 くのACE阻 害物 質が見い 出され,こ れ ら
AGTお
の ほ とん どは特許 申請が なされて いる。我 々の研
よびAT1受 容体 に対 す る抗 体 は,そ れぞ
A
Anti-AGTAb
図8ラ
B
Anti,ACEAb
CAnti,ATIAb
ット脂肪組織 での レニ ンーアンジオテンシン系因子の発現
44
浦 上 財団 研究 報 告書Vol.13(2005)
究 にお い て 見 い 出 さ れ た カボ チ ャ に 含 まれ る
積 の抑制が 認め られた が,そ の機構 は生体 内Ang
ACE阻 害 物 質 につ いて は未 だ特 許 申請や 国 内外
IIの産生抑 制に よる前駆 脂肪細 胞の分 化誘導 およ
での報告 も認 められ てお らず 今回得 られた我 々の
び脂 肪合成 の抑制 に よるもの と推 定 される。 更に
結 果の みであ る。 また特 許 申請 され た中で乳 蛋 白
AngHは
やイ ワシ蛋 白の蛋白 分解酵素 処理 によ り見 い出 さ
らACE阻 害物 質投 与 に よ り筋 肉等 で の イ ンス リ
インス リン抵抗性 を促進 させ る2こ とか
れたACE阻 害物 質は,近 年血 圧降下作 用 を目的 と
ン感受性が 充進 し,脂 肪組 織へ の糖の取 込み の減
する保健飲 料剤 と して市販 されてい る。 しか しな
少が 脂肪組 織重量 の増加抑 制 をもた らした可 能性
が ら,ACEの
特 異的 阻害剤 カプ トプリル はラ ッ ト
も考 え られ るが,こ れ らの点 について は今後詳 細
におい て脂肪蓄 積の抑 制や記 憶保持 の増強 などの
な検 討が必 要で あろ う。 本研究 では,ラ ッ トの皮
生理作用 も示す こ とか ら,ACEが
下 お よび腹 腔 内脂 肪組織 でAGTの
血圧 調節 ばか り
ではな く,脂 肪 蓄積や 記憶保 持の機構 に も深 く関
発現 量 が異 な
る こ とや発 現 して い るAGTの グ リ コシ レー シ ョ
わって いる ことを示 し,従 ってACE阻 害物 質に は
ンのパ ター ンが異 なる ことを見 い出 し,こ の結 果
高血圧,肥 満形 成そ して認知 症の予 防効果が 期待
は培 養 細胞 に ヒ トAGT遺 伝子 導入 を 行っ た際 に
される。
発現 す るAGTの
今 回カ ボチ ャ に含 まれ るACE阻 害 物質 の最 終
パ ター ンと同様 の 結果hIを 示 し
た。 更 に活 性型Angllを
産生 す る酵 素ACEお
的な構造 決定 までは至 らず,そ の合 成品 を用 いた
びAngHの
各種生体 機能試験 を行 うこ とがで きなかっ たが,
で高 い ことが明 らか となった(図7,図8A,B)。
よ
作 用 す るATI受 容 体 の発 現 量 は皮 下
カボチ ャその もの,ま たは カボチ ャか ら抽 出 した
これらの結 果は皮 下お よび腹腔 内脂肪組 織の生 理
ACE阻 害 物 質 を含 む画 分 を用い た各 種生 体機 能
的役 割が異 なる ことを示唆 して いる。一 般 にヒ ト
試験 に おいて,カ ボチ ャに は血圧降下 作用,脂 肪
にお いて は内臓脂肪 組織が 各種生 活習慣 病の リス
蓄積抑制 お よび記憶保持 増強 効果 を示 す成分 が含
クファ クター として考 えられて いるが,皮 下お よ
まれて いる ことが認 められ た。これ らの効果 は,
び腹 腔内脂 肪組織 での レニ ンー ア ンジオテ ンシン
合 成阻害物 質 による検討 が必 要であ るが,カ ボチ
系各 因子の 発現量 の違い を含め た両脂肪組 織 の生
ャに含 まれ るACE阻 害物 質 に起 因す る こ とが 予
理的 役割 について は今後 の詳細 な検討が 必要 と思
想 される。ACE阻
わ れる。そ の結果 か らこれ ら脂肪組 織 と生活習慣
害物 質 に よる血 圧 降下 の作 用
機 序につ いて はすで に明 らか となっ ているが,脂
肪 蓄積の抑 制お よび記憶 保持 の増強 の機序 につい
病 との関連 が明 らかに されよ う。
一方
,ACE阻 害剤 に よるラ ッ トやマ ウスでの記
ては十分 な解析 は行 われてい ない。
憶保持 増強11瀞 や 高血圧患 者での ノ ンコンプ ライ
1987年 ラ ッ ト褐色 脂肪 組 織で のAGTの
発現 が
ア ンス(薬 の飲 み忘 れ)の 改 善'31が知 られて いた
確 認 されて以 来71,脂 肪組織 での レニ ンー ア ンギ
が,そ の機 序につ いては解 明 され てい ない。 しか
オテ ンシ ン系 の存在 が明 らか とな りつ つあ るn。
しなが ら,近 年 記憶 保持 に深 く関 わる と され る
AGTか
AnglV受 容体(AT4)の
らレニ ンお よびACEに
性 型AngHは
よ り産 生 され た活
プ ロス タサ イ クリンを産生 し前駆 脂
内 在性 リガ ン ドと して
LVV一 ヘ モ ル フ ィ ンー7(LVVYPWTQRY,LVV-
肪細 胞の分 化 を促 進す る91こ とや分化 した脂肪 細
H7)が 単離 され だ1〕
。我 々はラ ッ ト脳 よ り均一 に
胞 での脂肪 の蓄積 を促進 させ るPこ とが知 られて
精製 したACEが,内
いる。従 って カボチ ャ水 抽出液投 与 によ り脂肪 蓄
以上 の速 度でLVV-H7を
在性基 質で あるAngIの60倍
分解 す るi51ことや カ ブ ト
カ ボチ ャ に見 い出 され た ア ンジオ テ ン シン変換 酵 素 阻害
物 質に よ る生体 機 能試験 一 生 活習 慣病 の 予防 効 果一
プ リル(20,50mg/kg)を3週
で の脳 内LVV-H7濃
間投与 した ラッ ト
度 は非 投与 群 に比 べ それぞ れ
約1.6および2.0倍高 い値 を示す(未 発表)こ とか ら,
こ の物 質が 脳 内ACEの 内 在性 基 質で ある可 能性
お よび 脳ACEが 記 憶 保持 機構 に も関与 してい る
可能性 を推 定 している。 従っ てカボチ ャ抽出液 に
よる記 憶保 持 増強 効果 はACE活 性 抑制 に よ る脳
内LVV-H7濃
度上昇 に基づ くもの と思 われ る。
今 回の検 討 において,ACE阻
害物質 を含む カボ
チ ャその もの は血 圧降下 作用,脂 肪蓄積 の抑制 お
hydrolysisbythesomaticandtesticularisozymeofhuman
angiotensin-convertingenzyme.Biochim.Biophys.Acta
1997:1139:31-8.
4>HaaakariM.SeitoR.FurugoriA.HashimotoY,
MurakamiS.Animprovedcolorimetricassayof
angiotensin-convertingenzymeinserum.Clin.Chim.Acta
l984;144:71-5.
5)TowbinH。StaehelinT,GordonJ.Electrophoretic
transferofproteinsfrompolyacrylamidegelsto
nitrocellulosesheets:procedureandsomeapplications.
Proc¥atlcadSciL'SA.1979:76:430-4.
6)Gimenez-RoqueploAP.CelerierJ.LucarelliG,CorvolP,
JeunemaitreX.Roleof¥-glycosylationinhuman
よび記憶保 持増 強効果 を示す ことが明 らか となっ
た。 この結 果か らカボ チャそ のもの,ま た はカボ
チ ャ に含 まれ るACE阻 害 物質 に は生 活習慣 病 の
予 防効果が 期待 され,現 在本物 質の構造 決定 な ら
angiotensinogen.JBiolChem.1998:273:21232-8.
7)CampbellDJ,HabenerJF.Cellularlocalizationof
angiotensinogengeneexpressioninbrownadiposetissue
andmesentery:quantificationofmessengerribonucleic
acidabundanceusinghybridizationinsitu.Endocrinology.
び に合成法 の確立 を行 ってい る。
1987;121:1616-26.
8)EngeliS.NegrelR,SharmaAM.Physiologyand
最 後 に本 研究 を実施す る にあた り,研 究助 成金
pathophysiologyoftheadiposetissuerenin-angiotensin
system.Hypertension.2000:35:1270-7.
を賜 りました浦上 食品 ・食文化 振興財 団な らびに
関係 各位 の皆様 に心か らお礼 を申 し上 げ ます 。ま
た,本 研 究 にお いてNMR測
定 を して い ただ いた
東北 大学薬 学部 の伏谷真 二助教 授,な らび に構 造
9)NegrelR,AilhaudG.Metabolismofarachidonicacid
andprostaglandinsynthesisinthepreadipocyteclonalline
ob1771.BiochemBiophysResCommun.1981;98:768-77.
10)JonesBH,StandridgeMK.MoustaidN.AngiotensinII
increaseslipogenesisin3T3-LIandhumanadiposecells.
解析 を行 って いただい てい る弘 前大学 農学生 命科
学 の奥野智 旦教授 お よび橋本勝 助教授 に深 く感謝
い た します 。
Endocrinology.1997:138:1512-9.
11)HirawaN,UeharaY.KawabataY,NumabeA.GomiT,
IkedaT,SuzukiT,GotoA,Toyo-okaT.OmataM.Longterminhibitionofrenin-angiotensinsystemsustains
memoryfunctioninagedDahlrats.Hypertension.1999:34:
文
献
1)ErdosEG.AngiotensinIconvertingenzymeandthe
496-502.
12)VlondadoriC.HengererB,DucretT,BorkowskiJ.
changesinourconceptsthroughtherears.Hypertension
Delayedemergenceofeffectsofmemory-enhancingdrugs:
1990:363-70.
implicationsforthedynamicsoflong-termmemory.Proc
2)HansonL,LindholmLH,NiskanenL,LankeJ.Hedner
T,NiklasonA,LuomanmakiK.DahlofB,deFaireLi,
NatlAcadSciL"SA.1994:91:?041-5.
13)YodfatY.Bar-OnD.AmirM,CristalN.Qualityoflife
MorlinC.KarlbergBE.WesterPO.BjorckJE.Effectof
innormotensivescomparedtohypertensivementreated
angiotensin-convertingenzymeinhibitioncomparedwith
withisradipineormethyldopaasmonotherapyorin
conventionaltherapyoncardiovascularmorbidityand
combinationwithcaptopril:theLOMIR-MCT-ILstudy.J
mortalityinhypertension:theCaptoprilPreventionProject
(CAPPP)randomizedtrial.Lancet1999;353:611-6.
3)HayakariM,SatohK.OokawaK,KanoH.MurakamiS.
IkedaN,TsuchidaS.KineticevaluationofQ-neoendorphin
HumHypertens.1996:10:117-22.
14)MoellerI.LewRA,MendelsohnFA,SmithAI,Brennan
ME.TetazTJ.ChaiSY.TheglobinfragmentLVVhemorphin-7isanendogenousligandfortheAT4receptor
45
46
浦上 財 団研 究報 告書Vol.13(2005)
inthebrain.JNeurochem.1997;68:2530-7.
15)HayakariM,SatohK,IzumiH,KudohT,AsanoJ,
YamazakiT,TsuchidaS.Kinetic-controlledhydrolysisof
Leu-Val-Val-hemorphin-7catalyzedbyangiotensinconvertingenzymefromratbrain.Peptides.?003:24:107582.
Studyofantihypertensiveandanti-lipogeneticeffect.andmemoryenhancementbypumpkincontainingangiotensin-convertingenzymeinhibitors
47
Studyofantihypertensiveandanti-lipogeneticeffect,andmemoryenhancementbypumpkincontainingangiotensin-convertingenzymeinhibitors
MakotoHayakariandKimihikoSatoh
(SecondDepartmentofBiochemistry,SchoolofMedicine,HirosakiUniversity)
Wefoundthenovelinhibitorsofangiotensin-convertingenzymefrompumpkin,and
analyzedthestructureoftheinhibitor.Themolecularweightofmajoroneofthreewas
determinedtoMr=569bytheanalysesoffastatombombardmentmassspectrometryand
nuclearmagneticresonance,andthiscompoundcontainedmanyhydrocarbon,some
carboxylicacidsandtrhreeorfivenitrogens.Furthermore,westudiedanti-hypertensive,antilipogeneticeffectsandmemoryenhancementbypumpkinorpumpkinextractswhich
containedtheACEinhibitors.
ThebloodpressuresofSHRdecreasedabout10%ofcontrolbypumpkincontainingdiets
(7.5and15g)withdose-dependentmanner.Byusingpumpkinextract,whichcontainedlow
concentrationofsugar,theincreasingweightofratintraperitonealandepididymisadipose
tissuesweredepressed,andthememoryretrievalsofratwereimprovedwithdosedependentmanner.