闇金ヒキガヤくん プリエステス ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ カウカウファイナンス。 丑島という男が経営している闇金業者。 そこに、数年前ある高校生が入社してきた。 その高校生はやがて大人となり、カウカウファイナンスの支店を立 ちあげることを許される。 これは、カウカウファイナンス支店長比企谷八幡を中心に巻き起こ る 騒乱の日常。 闇金ヒキガヤくん ││││││││││││││││││││ 1 目 次 新入社員くん │││││││││││││││││││││ 3 闇金ヒキガヤくん ﹃はい、カウカウファイナンスの日比谷です﹄ 人は金なしでは生きていけない。 金さえあれば何だって出来ることを人は知ってるからだ。 ﹃へぇ⋮⋮なら午後に来てくれる﹄ 金は命よりも重い。 何かの漫画でそんな言葉がある。 ﹁おい、戸部、材木座取り立て行くぞ﹂ それは事実だ。 金がなければ飯が食えず死ぬしか無いのだから。 ーーー闇金ヒキガヤくん ﹁可愛いものしりとりスタート﹂ 腐った目の男が椅子に座りながら手を叩くと、室内にいた者達も続 そんな男に見向きもせずに、女はコップの中にタバスコを三瓶分入 れる。 1 けて手を叩く。 ﹁可愛いもの﹂ 金髪のチャラ男が、パンパンとリズムに合わせて手を叩く。 ﹁アザラシ﹂ また、パンパンとリズムに合わせた手拍子がなる。 ﹁ネコ﹂ 今度は黒髪の女性が応える。 ﹂ そして先程と同じくリズムに合わせた手拍子が鳴る。 ラ、ライオン ﹁え、えーと⋮⋮えーと⋮⋮﹂ ﹁はい、終了﹂ ﹁ま、待ってくれ ! ライオンと答えた男は、床に頭を付け嘆く。 ﹁そ、そんなぁ⋮⋮﹂ ﹁ていうか、ン付いてるし﹂ ﹁いや、可愛くねぇし﹂ ! そして、それを男の前に差し出す。 ﹁罰ゲーム、タバスコ100%一気飲み﹂ 目の腐った男が、床に座る男に対し死刑宣告にも似た事を言う。 男は、恐る恐るコップへ口を近づけ、コップの中に入った真っ赤な ごほっ⋮⋮ごほっ﹂ 液体を胃に注ぐ。 ﹁ッ 男は、すぐさま口に入れた液体を吐き出す。 ﹂ そんな男の姿を見て室内にいた人間すべてが嗤う。 ﹁こ、これでジャンプさせてくれるんですよね ﹁わ、分かりました ﹂ ﹁次の返済日にはきちんと利息分持ってきてね﹂ そう言うと男は、机の引き出しから札束を取り出し投げつける。 ﹁あぁ、いいよ⋮⋮はい﹂ ゼェゼェと、息を吐きながら男は腐り目の男に問う。 ? ﹁ねぇ比企谷くん⋮⋮彼女はやっていけると思う ﹂ そう言うと腐り目の男は、送られてきた履歴書に目を落とす。 ﹁時間まで後三十分ある⋮気長に待てばいい﹂ 太った体に茶色のコートを着た男が、腐り目の男に問う。 ﹁それにしても社長⋮⋮面接希望の女遅いですね﹂ そう言うと男は、金を拾いあげ逃げるように部屋を出ていく。 !! ﹃由比ヶ浜結衣﹄ 男が見ている履歴書の名前にはこう書かれていた。 ﹁いや⋮気にするな﹂ ﹁⋮⋮⋮そうね⋮⋮ごめんなさい﹂ まじゃ生きれない﹂ ﹁雪ノ下⋮⋮俺達はもう昔とは違う⋮昔の様に何も知らないガキのま ﹁それは分かってる⋮⋮だけど﹂ ﹁さぁな⋮⋮⋮やっていけるかはアイツが来てから決めることだ﹂ そんな、男﹃比企谷﹄に黒髪の女性が問いかける。 ? 2 !! 新入社員くん ﹁す、すみませーん﹂ 明るい茶髪をお団子風にまとめた女が﹃カウカウファイナンス﹄と ﹂ 書かれた部屋のドアをノックする。 ﹁はい⋮⋮どちら様でしょうか かった同級生。 ﹂ ﹁ゆ⋮⋮﹂ ﹁ゆ ﹁会いたかったよゆきのーーーん ? ﹂ ゆきのん ている男の前まで歩いていく。 の顔面を蹴り抜いたのだ。 ﹂ ﹂ そして、茶色のコートを着た男は、あろう事か正座をさせられた男 ﹁舐めてんじゃねぇぞこの野郎 ﹂ 椅子に座っていた、茶色のコートを着た太めの男が正座をさせられ ﹁ふーん⋮⋮﹂ ﹁⋮⋮⋮はい﹂ ﹁それで飛ぼうとしたわけだ﹂ ﹁返す気はあります ⋮⋮ただ金が用意出来なくて⋮⋮﹂ ﹁おい、安達さんよぉ⋮⋮テメェ端から返す気なんて無かったんだろ が正座をさせられていた。 奥にあったオフィスには、服を脱がされ下着だけの状態にされた男 ゆきのんこと雪ノ下雪乃について行く。 わ﹂ ﹁い え ⋮⋮ 大 丈 夫 よ ⋮⋮ そ れ よ り こ ち ら に ⋮⋮ 奥 で 社 長 が 待 っ て る ﹁あ、ご、ごめんね ﹁ゆ、由比ヶ浜さん⋮⋮は、離してちょうだい⋮⋮い、息が﹂ く。 彼女はそう叫ぶと、黒髪の女性の顔を自分の胸部に埋めるように抱 !!!! 扉から顔を出したのは、何年も前に分かれたきり出会うこともな ? ! !! 3 ! ! ? ﹂ ﹁テメェ か うちから借りた金返さずに飛べるなんて本気で思ってんの そんなの命の保証が ﹂ ? ⋮⋮そうか アンタら闇金だな ﹂ ! 長がいるんだ⋮⋮アンタ、そこに行くか ﹁い、嫌だ ! ﹂ ! ﹁おい﹂ ﹂ ﹁いいのか ﹁おい ﹂ 俺が訴えたらアンタらは それを見て、腐った目の男が低い声で言う。 叫び出す。 正座をさせられていた男は、自分の周りにいる人間を指さしながら ! ⋮⋮なぁ安達さん、うちの知り合いに若い奴欲しがってるヤクザの組 ﹁や め ろ、材 木 座 ⋮⋮ 俺 だ っ て こ い つ が 返 せ れ る な ん て 思 っ て ね ぇ ! ! ! ⋮⋮それってどういう﹂ を下着だけの状態にしたか分かるか ﹁え ﹁これは入社試験だ﹂ ﹂ ﹂ ﹁⋮⋮⋮逃げれなくするため⋮⋮ですか ﹁⋮⋮⋮合格だ﹂ ﹁や⋮⋮やったーーーー ? ? ﹂ これでまた一緒にいられるね ヒッキー ﹁やったよゆきのん ﹁それと久しぶり ⋮⋮あぁ、うん久しぶりだな﹂ ! ! ﹂ 合格を言い渡されて、数秒して由比ヶ浜は雪ノ下に飛びついた。 !!! ﹂ ﹁俺がここの社長の比企谷八幡だ⋮⋮由比ヶ浜結衣、何故俺がこいつ そんな男の姿を見て、腐り目の男は鼻を鳴らすとこちらを見る。 正座をさせられていた男はついに泣き崩れてしまった。 ﹁⋮⋮呼びたきゃ呼べ⋮⋮だが金はきちっと回収する﹂ ﹁ひぃ !! !! ! ﹁⋮⋮うまい棒が入社祝いって⋮⋮﹂ ﹁俺からの入社祝いだ﹂ トされたスナック菓子を由比ヶ浜に投げる。 そう言うと、比企谷八幡は机の引き出しから﹃うまい棒﹄とプリン ﹁あ ! 4 !! ? ? ﹁ばーか、マジでうまい棒を入社祝いと思うとか⋮⋮お前それでも社 会人かよ﹂ 5
© Copyright 2024 ExpyDoc