闇金ヒキガヤくん ID:113757

闇金ヒキガヤくん
プリエステス
︻注意事項︼
このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP
DF化したものです。
小説の作者、
﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作
品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁
じます。
︻あらすじ︼
カウカウファイナンス。
丑島という男が経営している闇金業者。
そこに、数年前ある高校生が入社してきた。
その高校生はやがて大人となり、カウカウファイナンスの支店を立
ちあげることを許される。
これは、カウカウファイナンス支店長比企谷八幡を中心に巻き起こ
る
騒乱の日常。
闇金ヒキガヤくん ││││││││││││││││││││
1
目 次 新入社員くん │││││││││││││││││││││
3
闇金ヒキガヤくん
﹃はい、カウカウファイナンスの日比谷です﹄
人は金なしでは生きていけない。
金さえあれば何だって出来ることを人は知ってるからだ。
﹃へぇ⋮⋮なら午後に来てくれる﹄
金は命よりも重い。
何かの漫画でそんな言葉がある。
﹁おい、戸部、材木座取り立て行くぞ﹂
それは事実だ。
金がなければ飯が食えず死ぬしか無いのだから。
ーーー闇金ヒキガヤくん
﹁可愛いものしりとりスタート﹂
腐った目の男が椅子に座りながら手を叩くと、室内にいた者達も続
そんな男に見向きもせずに、女はコップの中にタバスコを三瓶分入
れる。
1
けて手を叩く。
﹁可愛いもの﹂
金髪のチャラ男が、パンパンとリズムに合わせて手を叩く。
﹁アザラシ﹂
また、パンパンとリズムに合わせた手拍子がなる。
﹁ネコ﹂
今度は黒髪の女性が応える。
﹂
そして先程と同じくリズムに合わせた手拍子が鳴る。
ラ、ライオン
﹁え、えーと⋮⋮えーと⋮⋮﹂
﹁はい、終了﹂
﹁ま、待ってくれ
!
ライオンと答えた男は、床に頭を付け嘆く。
﹁そ、そんなぁ⋮⋮﹂
﹁ていうか、ン付いてるし﹂
﹁いや、可愛くねぇし﹂
!
そして、それを男の前に差し出す。
﹁罰ゲーム、タバスコ100%一気飲み﹂
目の腐った男が、床に座る男に対し死刑宣告にも似た事を言う。
男は、恐る恐るコップへ口を近づけ、コップの中に入った真っ赤な
ごほっ⋮⋮ごほっ﹂
液体を胃に注ぐ。
﹁ッ
男は、すぐさま口に入れた液体を吐き出す。
﹂
そんな男の姿を見て室内にいた人間すべてが嗤う。
﹁こ、これでジャンプさせてくれるんですよね
﹁わ、分かりました
﹂
﹁次の返済日にはきちんと利息分持ってきてね﹂
そう言うと男は、机の引き出しから札束を取り出し投げつける。
﹁あぁ、いいよ⋮⋮はい﹂
ゼェゼェと、息を吐きながら男は腐り目の男に問う。
?
﹁ねぇ比企谷くん⋮⋮彼女はやっていけると思う
﹂
そう言うと腐り目の男は、送られてきた履歴書に目を落とす。
﹁時間まで後三十分ある⋮気長に待てばいい﹂
太った体に茶色のコートを着た男が、腐り目の男に問う。
﹁それにしても社長⋮⋮面接希望の女遅いですね﹂
そう言うと男は、金を拾いあげ逃げるように部屋を出ていく。
!!
﹃由比ヶ浜結衣﹄
男が見ている履歴書の名前にはこう書かれていた。
﹁いや⋮気にするな﹂
﹁⋮⋮⋮そうね⋮⋮ごめんなさい﹂
まじゃ生きれない﹂
﹁雪ノ下⋮⋮俺達はもう昔とは違う⋮昔の様に何も知らないガキのま
﹁それは分かってる⋮⋮だけど﹂
﹁さぁな⋮⋮⋮やっていけるかはアイツが来てから決めることだ﹂
そんな、男﹃比企谷﹄に黒髪の女性が問いかける。
?
2
!!
新入社員くん
﹁す、すみませーん﹂
明るい茶髪をお団子風にまとめた女が﹃カウカウファイナンス﹄と
﹂
書かれた部屋のドアをノックする。
﹁はい⋮⋮どちら様でしょうか
かった同級生。
﹂
﹁ゆ⋮⋮﹂
﹁ゆ
﹁会いたかったよゆきのーーーん
?
﹂
ゆきのん
ている男の前まで歩いていく。
の顔面を蹴り抜いたのだ。
﹂
﹂
そして、茶色のコートを着た男は、あろう事か正座をさせられた男
﹁舐めてんじゃねぇぞこの野郎
﹂
椅子に座っていた、茶色のコートを着た太めの男が正座をさせられ
﹁ふーん⋮⋮﹂
﹁⋮⋮⋮はい﹂
﹁それで飛ぼうとしたわけだ﹂
﹁返す気はあります
⋮⋮ただ金が用意出来なくて⋮⋮﹂
﹁おい、安達さんよぉ⋮⋮テメェ端から返す気なんて無かったんだろ
が正座をさせられていた。
奥にあったオフィスには、服を脱がされ下着だけの状態にされた男
ゆきのんこと雪ノ下雪乃について行く。
わ﹂
﹁い え ⋮⋮ 大 丈 夫 よ ⋮⋮ そ れ よ り こ ち ら に ⋮⋮ 奥 で 社 長 が 待 っ て る
﹁あ、ご、ごめんね
﹁ゆ、由比ヶ浜さん⋮⋮は、離してちょうだい⋮⋮い、息が﹂
く。
彼女はそう叫ぶと、黒髪の女性の顔を自分の胸部に埋めるように抱
!!!!
扉から顔を出したのは、何年も前に分かれたきり出会うこともな
?
!
!!
3
!
!
?
﹂
﹁テメェ
か
うちから借りた金返さずに飛べるなんて本気で思ってんの
そんなの命の保証が
﹂
?
⋮⋮そうか
アンタら闇金だな
﹂
!
長がいるんだ⋮⋮アンタ、そこに行くか
﹁い、嫌だ
!
﹂
!
﹁おい﹂
﹂
﹁いいのか
﹁おい
﹂
俺が訴えたらアンタらは
それを見て、腐った目の男が低い声で言う。
叫び出す。
正座をさせられていた男は、自分の周りにいる人間を指さしながら
!
⋮⋮なぁ安達さん、うちの知り合いに若い奴欲しがってるヤクザの組
﹁や め ろ、材 木 座 ⋮⋮ 俺 だ っ て こ い つ が 返 せ れ る な ん て 思 っ て ね ぇ
!
!
!
⋮⋮それってどういう﹂
を下着だけの状態にしたか分かるか
﹁え
﹁これは入社試験だ﹂
﹂
﹂
﹁⋮⋮⋮逃げれなくするため⋮⋮ですか
﹁⋮⋮⋮合格だ﹂
﹁や⋮⋮やったーーーー
?
?
﹂
これでまた一緒にいられるね
ヒッキー
﹁やったよゆきのん
﹁それと久しぶり
⋮⋮あぁ、うん久しぶりだな﹂
!
!
﹂
合格を言い渡されて、数秒して由比ヶ浜は雪ノ下に飛びついた。
!!!
﹂
﹁俺がここの社長の比企谷八幡だ⋮⋮由比ヶ浜結衣、何故俺がこいつ
そんな男の姿を見て、腐り目の男は鼻を鳴らすとこちらを見る。
正座をさせられていた男はついに泣き崩れてしまった。
﹁⋮⋮呼びたきゃ呼べ⋮⋮だが金はきちっと回収する﹂
﹁ひぃ
!! !!
!
﹁⋮⋮うまい棒が入社祝いって⋮⋮﹂
﹁俺からの入社祝いだ﹂
トされたスナック菓子を由比ヶ浜に投げる。
そう言うと、比企谷八幡は机の引き出しから﹃うまい棒﹄とプリン
﹁あ
!
4
!!
?
?
﹁ばーか、マジでうまい棒を入社祝いと思うとか⋮⋮お前それでも社
会人かよ﹂
5