Column - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
ご参考資料
「投資のヒント」
2017年2月8日
※以下、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント提供のレポートをご紹介します。
豪州準備銀行は5会合連続で政策金利を据え置き
・豪州準備銀行(RBA)は大方の市場予想通り、政策金利を1.50%で据え置き。金利据え置きは5会合連続となる。
・声明文では概ね従来通りの国内景気判断が示される。RBAは向こう2年間の豪経済成長率を年率3%程度と予想。
・2016年10-12月期のインフレ率は予想通りの結果となり、RBAのインフレ見通しも大筋変化していない模様。
・資源価格上昇により豪州の貿易黒字は過去最高額を更新。RBAの政策金利は2018年まで据え置きの見方が大勢。
RBAは5会合連続で政策金利を据え置き
図1:豪州準備銀行(RBA)の政策金利とインフレ率
豪州準備銀行(RBA)は2月7日の金融政策理事会で、
大方の市場予想通り、政策金利を1.50%で据え置く決定
を下しました(図1)。政策金利据え置きは2016年9月以
降、5会合連続となります。
(%)
5.0
豪州準備銀行の政策金利
(キャッシュ・レート)
4.5
4.0
基調インフレ率
(前年比)
3.5
RBAは従来通りの国内景気判断を示す
3.0
今回の理事会はRBAの経済予測の改定月であることか
2.5
ら、足元の物価や雇用などの経済統計を受けたRBAの経
2.0
済見通しの変化に注目が集まりました。
1.5
RBA理事会の声明文では、①向こう2年間の豪州の経
済成長率は年率3%程度での推移が見込まれる、②労働
市場は引き続き強弱が入り混じった状態にある、③2016
年10-12月期の消費者物価指数(CPI)は予想通りの結
果となり、RBAのインフレ見通しは大筋変化していない、と
従来通りの国内景気判断が示されました。RBAの経済見
通しの詳細は、2月10日公表の四半期金融政策報告で
1.0
1.6%
1.50%
1.5%
インフレ目標
レンジ(2~3%)
0.5
消費者物価指数
(CPI総合、前年比)
0.0
09
10
11
12
13
14
15
17 (年)
16
(出所)豪州準備銀行(RBA)、豪州政府統計局(ABS)
(期間)基調インフレ率:2009年1-3月期~2016年10-12月期
政策金利:2009年1月1日~2017年2月7日
(注)基調インフレ率は消費者物価指数(CPI)のトリム平均値と加重中央
値の平均により算出。
明らかにされる予定です。
資源価格上昇から貿易黒字が過去最高額を更新
一方、外部環境の面では、RBAは世界経済状況の改善
図2:豪州の貿易収支と豪ドル相場
(10億豪ドル)
4
豪ドル高
に言及し、資源価格の上昇が交易条件改善を通じて豪州
3
の国民所得を押し上げているとの見方を示しました。
2
豪ドルの対米ドル相場
(右軸)
(米ドル)
1.3
35.1億豪ドル
1.2
1.1
豪ドル安
実際、2016年12月の豪州の貿易収支(財・サービス収
1
1.0
支)は、資源輸出の拡大にけん引され、35.1億豪ドルと過
0
0.9
‐1
0.8
‐2
0.7
去最高額の黒字を更新しました(図2)。米トランプ政権の
発足以降も豪ドル相場が安定を維持している背景には、こ
うした貿易収支改善などの要因があると考えられます。
‐3
政策金利は2018年まで据え置きとの見方が大勢
‐4
今回のRBA理事会でもロウ総裁は先行きの金融政策に
‐5
関する方針は示さず、様子見姿勢の継続を示唆しました。
金融市場ではRBAの政策金利は2018年まで1.50%で据
え置かれるとの見方が大勢となっています。
0.6
豪州の貿易収支
(左軸)
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
0.5
16
0.4
17 (年)
(出所)RBA、ABS
(期間)2005年1月~2017年1月(貿易収支は2016年12月)
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