短期予報解説資料1 2017年1月16日03時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ① 15 日 21 時、500hPa -42℃以 下の寒気域は東北地方から沿海 州にかけて東西に広がるが、14 日夜と比較すると、領域は縮小。 ②日本付近は冬型の気圧配置が 続くが、 日本海では筋状雲発生の 離岸距離が拡大。 東北地方から北 陸地方では 5~10cm/3h の降雪。 ③地上シアーラインが北海道と 日本海北部にあって南下中。 北海 道ではオホーツク海側を中心に 10cm/3h を超える降雪。 2.主要じょう乱の予想根拠と 解説上の留意点 ① 1 項①の 500hPa 寒気は、全体 にゆっくり昇温しながら 17 日にかけて南下。17 日朝には関東の南海上まで南下し、その後、日本付近 の冬型気圧配置は解消に向かう。 ②冬型の気圧配置が続くため、北日本から西日本では 17 日昼ころにかけて、北日本や東日本の山沿い を中心に大雪による交通障害やなだれに注意・警戒。500hPa 寒気は昇温傾向だが、平年より強い状態 が続くことに留意。また、17 日昼ころにかけて、全国的に高波や強風、ふぶきによる交通障害に注意。 ③ 1 項③の北海道と日本海北部の 2 つのシアーラインは、16 日夜にはそれぞれ関東の東海上、北陸地 方に進む。シアーライン近傍では降雪や風の局地的な強まり、落雷や突風に注意。日本海北部のシア ーライン上には、メソスケール低気圧の発生する可能性もあることに留意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新 GSM を基本とし、降水の分布・強度・種別、風は MSM を参考にする。 4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北陸 80、関東甲信 70、東北 60、東海 50、近畿 40、北海道 30、中国 25cm。 ②波浪(明日まで):北陸 6、小笠原諸島 5、北海道・東北・近畿・中国・伊豆諸島 4、関東・東海・九州 北部・沖縄 3m。 ③高潮(明日まで):大潮の時期。北海道太平洋側では注意報基準を超過するところがある。 5.全般気象情報発表の有無 「大雪と暴風雪及び高波に関する全般気象情報」を 5 時ころ発表予定。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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