短期予報解説資料1

短期予報解説資料1 2016年 2月 9日15時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①日本海を 500hPa で-36℃以下
の寒気を伴った深いトラフが東
進しており、
直下の低気圧が北海
道の西海上を東進している。
北海
道では低気圧前面の雲がかかり
5~10cm/3h の湿った雪の所があ
る。沿岸部中心に風も強く、
(暴)
風雪・着雪に注意(警戒)
。
②①の低気圧の南から南南西に
気圧の谷がのび、
東北から北陸付
近には下層南西風と北西風のシ
アーラインに対応して活発な対
流雲域がかかる。発雷を検知。東
日本の山沿い中心に 15cm/3h 前
後の降雪を観測。
③西日本や②の気圧の谷周辺の北日本・東日本では気圧の傾きが大きく、15m/s 前後の風が吹いており、
3m を超える高波となっているところがある。
2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①1 項①の寒気トラフは 10 日は日本の東へ抜け、低気圧は北海道を通過後、不明瞭となる。北日本か
ら東日本では、1 項②のシアーライン通過に伴い大気の状態が不安定となる。9 日は落雷や竜巻などの
激しい突風に注意。
②低気圧および、シアーライン通過後、日本付近は 10 日にかけて冬型の気圧配置となるが、10 日は西
から次第に高気圧が張り出して、西日本から東日本を覆う。北日本から西日本にかけて、気圧の傾き
が大きいため、風雪や強風、高波に注意。北海道では 10 日朝にかけ暴風雪に警戒。また、日本海側や
東日本の山沿いでは下層の寒気移流に伴い降雪が強まるため、大雪に注意・警戒。
3.数値予報資料解釈上の留意点
①モデルは概ね安定。総観場は最新 GSM 基本とする。風や降水の予想には MSM も参考にする。
4.防災関連事項[量的予報と根拠]
①大雪ポテンシャル(18 時からの 24 時間):東北・北陸・関東甲信 60、北海道 40、東海 30、近畿 20cm。
②波浪(明日まで):北日本、北陸、近畿、中国、伊豆諸島、東海、小笠原 4、関東、四国、九州北部
3m。③高潮(明日まで)
:大潮の時期。北日本や東日本太平洋側、西日本で注意報級の可能性がある。
5.全般気象情報発表の有無
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発表の予定はありません。
量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。