短期予報解説資料1 2017年1月12日15時40分発表気象庁予報部

短期予報解説資料1 ２０１７年１月１２日１５時４０分発表
気象庁予報部
１．実況上の着目点
①500hPa4920m 付近、-42℃以下の寒冷渦
がサハリン付近にあってほとんど停滞。
12 日 9 時の高層観測では、稚内上空の
500hPa で気温-40.7℃、秋田で-34.7℃、
輪島-30.7℃を観測。
②日本付近は冬型の気圧配置となってお
り、日本海から寒気移流に伴う筋状の対
流雲が流入。北日本から北陸地方を中心
に、3～10cm/3h の降雪を観測。沿岸のア
メダスでは、北日本を中心に風速 15m/s
以上の西よりの風を観測し、東北日本海
側の沿岸の波浪計では 6ｍを超える波を
観測している。
③日本海から北陸地方に地上シアーラインがのび、シアーライン沿いに対流雲が発達、発雷している。
２．主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①1 項①の寒冷渦は、12 日後半から 13 日にかけて沿海州に向かう。この寒冷渦を作用中心とする、ト
ラフ対応の 500hPa の正渦度極大域が 13 日にかけて断続的に北日本から西日本を通過し、500hPa-36℃
以下の寒気も、13 日には若狭湾付近まで南下する。冬型気圧配置が続き、気圧の傾きが大きい状態が
続く。13 日にかけて全国的に強風や高波、ふぶきや吹きだまりによる交通障害に注意・警戒、
。
②北日本から東日本日本海側を中心に、断続的に降雪が強まり降雪量が多くなる見込み。13 日にかけ
て、大雪による交通障害に注意･警戒し、なだれに注意。
③1 項③のシアーラインは、13 日にかけて北陸地方に停滞する見込み。シアーライン近傍では、大気
の状態が不安定となるため、落雷や突風、局地的な風や降雪の強まりに注意。
④1 項①の寒冷渦は 14 日には日本海北部を南下して午後には北日本に進み、15 日には北海道の東海上
で停滞する見込み。日本付近では上空の寒気が強まり、北日本や東日本に加えて、西日本でも大雪と
なるおそれがある。
３．数値予報資料解釈上の留意点
①総観場は最新 GSM を基本とする。降水の分布・強度・種別、風は MSM を参考にする。
４．防災関連事項 [量的予報と根拠]
①大雪ポテンシャル(18 時からの 24 時間)：北陸 80、東北 70、東海 60、関東甲信 40、近畿・北海道 30、
中国 20cm②波浪(明日まで)：東北・北海道 6、北陸 5、その他広い範囲で 3～4m。③高潮(明日まで)：
大潮の時期。北日本太平洋側では注意報基準を超過する所がある。
５．全般気象情報発表の有無「大雪と高波に関する全般気象情報」を 17 時頃に発表予定。
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量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。

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