短期予報解説資料[pdf]

短期予報解説資料1 2017年1月9日03時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①前線を伴った低気圧が伊豆諸
島付近を東進している。8 日夜遅
くから 9 日未明に、
伊豆諸島や伊
豆半島では 30m/s を超える最大
瞬間風速を観測したところがあ
る。伊豆諸島の南のブイが 9 日 3
時に 6m を観測。山梨県河口湖で
は 12 時間降雪量が 40cm を超え
た。
②8 日 21 時の高層観測では、ボ
ッ海付近で 500hPa の 5400m 付近
のトラフが解析でき、-30℃以下
の寒気を観測。
水蒸気画像ではト
ラフに対応した暗域が明瞭。
2.主要じょう乱の予想根拠と
解説上の留意点
①1 項①の低気圧は発達しながら東北東に進む。引き続き、伊豆諸島では 9 日朝にかけて高波に警戒。
東北南部では 9 日昼前にかけて暴風に警戒。関東甲信地方では 9 日明け方にかけて大雪による交通障
害に警戒し、沿岸部や伊豆諸島では落雷や突風、土砂災害や浸水害に注意。
②1 項①の低気圧は日本の東を東北東に進み、関東甲信地方や東北地方でも 9 日昼頃からは直接の影響
はなくなるが、日本付近は 10 日にかけて冬型の気圧配置となり、気圧の傾きの大きな状況が続くこと
や、低気圧からのうねりもあるため、波の高い状況が続く。全国的に強風や高波に注意。
③9 日は、
1 項②のトラフが西日本から東日本を通過し、
日本海側を中心に大気の状態が不安定となる。
また、10 日は、日本海に収束帯が形成され、500hPa の強風軸や 5220~5280m 付近のトラフの接近によ
り収束帯上にスケールの小さなじょう乱の発生も予想されている。日本海側を中心に落雷や突風に注
意し、局地的な降雪の強まりに留意。
3.数値予報資料解釈上の留意点
①総観場は最新 GSM を基本とする。降水の分布・強度・種別、風については MSM も参考にする。
4.防災関連事項 [量的予報と根拠]
①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北海道 40、東北・北陸・関東甲信 20cm。
②波浪(明日まで):伊豆諸島 6、東北・関東 5、北海道 4、その他 3m。
③高潮(明日まで):北日本の太平洋側と関東地方で注意報基準に近づく所がある。
5.全般気象情報発表の有無
発表の予定はありません。
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量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。