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2016.12.15
「力学演習」問題(12)
学籍番号
氏名
得点
Q1 位置ベクトル r  1, 2,  1 [m]にあり,質量 1 kg,速度ベクトル v  1,  3, 2  [m/s]を持つ質点がある.
以下の問いに答えよ.
(1) 質点の角運動量ベクトル L を求めよ(10).
i j k
L  r  p  1 2 1  1,  3,  5  [kgm2/s]
1 3 2
(2) この質点に F  1,5,1 [N]の力を加えた.質点に働く力のモーメント N を求めよ(10).
i j k
N  r  F  1 2 1   7,  2,3 [Nm]
1 5 1
(3) 力を加えた結果,角運動量の大きさは増加するか,減少するか.根拠とともに示しなさい(10).
角運動量の変化率がモーメント.これが,角運動量と同じ方向なら大きさは増加,逆方向なら減少する.
その判断は,角運動量とモーメントの内積を取り,符号を見れば良い. 1, 2,  1   7,  2,3  2 .角運動
量の大きさは減少する.
Q2 図の様に,一端を固定した長さ L の軽いひもの先に質量 m の小球をつけ,
y
一定の角速度 ω で水平なテーブル上を回転させる.ひもの一端を原点,テーブ
ルを(x-y)平面として以下の問に答えよ.
a
(1) 小球の角運動量をデカルト座標で成分表示せよ(10).
L   0,0, mL2 
z
x
(2) 小球が図 a の位置にあったとき,突然ひもが切れた.その後の小球の運動 r(t)をデカルト座標で成分
表示せよ.ひもが切れた瞬間を t=0 とする(10).
r  t     Lt , L,0 
(3) ひもが切れた後の小球の運動量,角運動量をそれぞれデカルト座標で成分表示せよ(5×2=10).
r  t  を時間で 1 階微分, v  t     L ,0,0  を得る.
運動量 : mv   mL ,0,0 
角運動量: r  mv    Lt , L,0    mL ,0,0    0,0, mL2 
角運動量保存則から,ひもが切れた後の角運動量も,ひもが切れる前と同じ値を保つ.
Q3: ケプラーの法則「面積速度一定」を角運動量保存則より導く.以下の問に答えなさい.
(1) 右図の様に,速度 v で運動する,質量 m の惑星の位置ベクトルを r と
dS
する.面積速度の定義は,惑星の位置ベクトルがわずかな時間 dt に掃
く面積ベクトルを dS として
dS
である.面積速度を図に与えられたベ
dt
vdt
q
O
r
m
クトル量を用いて表わせ(10).
dS 1 r  vdt 1

 rv
dt 2 dt
2
(2) 太陽の位置 O を原点とした惑星の角運動量を,図に与えられたベクトル量を用いて表わせ(10).
L  r  mv
(3) 太陽が惑星に及ぼす力 F をベクトルで表しなさい.太陽の質量を M,万有引力定数を G,r 方向の
単位ベクトルを er とする(10).
F 
GMm
er
r2
(4) 面積速度一定の法則を証明しなさい.文章と数式で解答のこと(10).
惑星に働く力のモーメントは r  F  0 .したがって角運動量は保存する.惑星の質量は変化しないから,
r  v =一定である.これを(1)に代入すれば
dS
= 一定を得る.
dt