2011 年度

2011 年度
物 理
■ 大学・学部(日程):名古屋大学・理・医・工・農・情報文化(自然情報学科)
■ 出題構成(時間/配点):理・医・工:理科 2 科目で 150 分/500 点
農:理科 2 科目で 150 分/600 点
大問 No.
問題 I
問題Ⅱ
問題Ⅲ
形式
記述形式
空欄補充形式
空欄補充形式
記述形式
(作図あり)
記述形式
(論述あり)
情報文化(自然情報学科):1 科目で 75 分/300 点
分野・内容,等
難易度
力学:力のつり合い,等加速度運動,衝突,運動量 やや易
保存則,運動方程式,単振動
電磁気:誘電体,静電誘導,コンデンサー,電流
やや難
熱力学:気体の状態変化,気体の状態方程式,気体
がする仕事,気体の内部エネルギー,熱力
学の第 1 法則
標準
変化
↓
↑
↑
※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化
■ 出題傾向:
・例年,力学 1 題,電磁気(電気)1 題,その他の分野 1 題の,計 3 題の出題。
・力学では,等加速度運動,運動方程式,摩擦に関する出題が多い。一方,電磁気では,電気回路,
電磁誘導,電場・磁場中での荷電粒子の運動を扱う問題が多い。
■ 近年の出題傾向の変化の有無・方向:
・グラフを描かせる問題や数値計算問題が,ほぼ毎年出題されている。
・電気回路(直流回路を含む)を扱うことが多い。
・設定が複雑な問題や,やや高度な応用力や思考力を要する問題が出ることがある。
・2008 年度より,全学部で大問数が 3 題に統一され,試験時間が 75 分に変更になった。
・問題Ⅲ(熱,波動,原子分野からの出題)は,従来は比較的基本的(入試やや易レベル)である
ことが多かったが,近年は,難易度が上昇し,入試標準~やや難レベルである。
■ 2011 年度入試の特記事項:
・形式は,おおむね記述形式だったが,一部の設問(問題Ⅰ設問⑸,問題Ⅱ設問⑴)は,空欄補充
形式であった。
・グラフの作図問題(問題Ⅱ設問⑷,⑸),グラフの選択問題(問題Ⅲ設問⑵),グラフを活用し
た考察を要する問題(問題Ⅲ設問⑶)といった,グラフが絡む出題が多く見られた。
・字数制限ありの論述問題(問題Ⅲ設問⑹)が出題された。
・結論となる数式を設問文で与え,その数式の導出過程を問う問題(問題Ⅲ設問⑸)が出題された。
なお,この形式の出題は,2007 年度前期の問題Ⅱ⑴にも見られる。
■ 求められる力とその養成:
・グラフの作図,グラフの読み取りの問題がよく出る。とくに,力学や電磁気で,物理量の時間変
化を表すグラフを扱うことが多いので,これらを中心にグラフを描く練習をしておくとよい。
・設定の複雑な問題や高度な思考力,計算力を要する問題が出されることもあるので,物理の得意
な人は,東北大,阪大,東工大,早大(理工)などの入試問題を問題演習に利用するとよい。
・導出(計算)過程を求められる設問はほぼ毎年出題される。このため,日頃から他人が見て,わ
かりやすい答案を書くよう心がけること。
・問題Ⅲの難易度は,過去はやや易レベルが多かったが,近年は標準~やや難レベルの傾向にある
ので,熱,波動(,原子)の各分野も,ややレベルの高い問題まで演習しておくとよい。