2008 年度 物 理 ■ 大学・学部(日程):九州大学・理・工・芸術工・医・歯・薬・農(前期) ■ 出題構成(時間/配点):医(保健−看護)は理科 2 科目で 150 分/100 点 大問 No. 形式 〔1〕 記述形式 〔2〕 〔3〕 記述形式 空欄補充形 式 その他は理科 2 科目で 150 分/250 点 分野・内容,等 力学:等速円運動,摩擦,エネルギーの原理,等 加速度運動,衝突 電磁気:電磁誘導,交流回路 波動:回折格子,幾何光学,ヤングの実験 難易度 変化 標準 ↓ 標準 やや難 → ↑ ※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化 ■ 出題傾向: ・例年,力学・電磁気各1題と,それ以外の分野(波動・熱力学)から1題の計3題。 ・設定が複雑な問題や,計算力を要する問題が出題されることが多い。 ・論述問題やグラフなどの作図問題が出題されることが多い。 ・全体的に分量が多く,設定が複雑な問題が多いため,レベルが高い構成と感じやすいだろう。 ■ 近年の出題傾向の変化の有無・方向: ・力学では,衝突,摩擦,円運動を含むものが多い。また,電磁気では,磁場絡みの問題が多い (電磁誘導,交流回路,電場・磁場中での荷電粒子の運動など)。 ・近年,空欄補充形式の設問が3題中1題ぐらいの割合で出題されており,今年度もそうであっ た(なお,2005 年度は,各大問とも記述形式と空欄補充形式の混合,2006 年度は,〔1〕,〔2〕 が記述形式と空欄補充形式の混合で,〔3〕が記述形式,2007 年度は,すべて記述形式であっ た)。 ■ 2008 年度入試の特記事項: ・〔3〕は,見慣れない装置で問題文が長く,近似も必要だったため,難しく感じたかもしれな い。 ・2007 年度にはなかったグラフの作図問題(〔2〕問8)が,今年は復活した。 ・2008 年度は,近似計算(〔2〕問3,問6,〔3〕エ,オ,コ,サ)や数値計算(〔3〕エ, カ,キ,ク,ケ)といった,計算力を要するセットであったといえよう。 ・〔3〕では,2005 年度から 2007 年度まで,熱力学分野からの出題が続いていたが,2008 年度 は,2002 年度を最後に出題が途絶えていた,波動分野からの問題が出題された。 ■ 求められる力とその養成: ・九州大学の入試問題は,良質であるので,過去問の演習は有効である(九州大学以外を志望し ている人も,一般に難関大学とよばれる大学を志望している人は,是非解いてみてほしい)。 ・九州大学の入試問題は,標準∼やや難が中心で,融合問題や,設定が複雑な問題もあり,分量 もやや多めである。このため,入試では時間的な余裕があまりないと思われるので,解ける問 題を確実に解くことが大切。 過去問の演習を通して, 時間配分の感覚を身に付けておくとよい。 ・各大問では,必ずしも前半から後半に向かって難しくなっているわけではないので,前半部分 ができないからといってあきらめないこと。また,大問ごとに難易度にばらつきがあることが あるので,必ずしも〔1〕から始める必要はない。 2008 年度 物 理 ・微分・積分の考え方(とくに微分)を用いた解法や,近似式の扱いに慣れておきたい。 ・高得点を狙う人は,東大,京大,東工大,東北大,名大,阪大,早大などの過去問演習も有効。
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