2008 年度

2008 年度
物 理
■ 大学・学部(日程):筑波大学・医学群,生命環境学群,理工学群(社会工学類除く),
情報学群(情報メディア創生学類除く)(前期)
■ 出題構成(時間/配点):医(看護学類),情報(知識情報・図書館学類)は理科1科目で 60 分
大問 No.
I
形式
記述形式
II
III
記述形式
記述形式
その他は2科目で 120 分 / 配点は学群学類により異なる
分野・内容,等
難易度
変化
力学:放物運動,エネルギー保存,運動量保存,相
標準
→
対速度
電磁気:電磁誘導,電流が磁場から受ける力
標準
→
波動:凸レンズ,凹レンズ
やや易
↓
※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化
■ 出題傾向:
・全問途中経過を記述する形式である。
・題材としては標準的な問題が出されており,奇をてらった問題はない。
・論述問題,作図問題がよく出題されている。一方,数値計算問題はあまり出題されない。
・電磁気分野の出題は,コンデンサー,電磁誘導を扱う問題が多い。
■ 近年の出題傾向の変化の有無・方向:
・例年3題の出題で,力学1題,電磁気(電気)1題,その他の分野から1題の出題。
・「その他の分野」としては,波動,熱力学,原子の各分野が交互に出題されている。また,「物
質と原子」および「原子と原子核」から出題される場合は,それぞれの項目から出題され,そ
のどちらかを解答することになっている(2006 年度は,波動分野からの出題,2007 年度は,
熱力学分野の問題と原子分野の問題が出題され,そのいずれかを選択する形式であった)。
■ 2008 年度入試の特記事項:
・2007 年度の III は,熱力学と原子からの選択問題だったが,今年度は選択問題はなかった。
・I では,角度θを床に対する小球の初速度のなす角度として設定したつもりのようだが,本来
は発射台とのなす角度として考えるべきであり,そのように考えた受験生は,試験場で混乱し
たと思われる(解けなくはないが,計算が非常に繁雑になる)。なお,本問に限らず,2008 年
度は,問題文が全体的に誤解を招きかねない表現である印象を受ける。
・論述問題(I 問5),作図問題が出題された(III 問1,問2)。
■ 求められる力とその養成:
・難問・奇問の類の出題は見られない。例年,合格には医学群では8割程度,他の学群では7割
程度の得点が必要となるだろう。
・論述問題対策として,物理現象を,式だけでなく言葉で説明できるようにしておきたい。また,
頭の中で問題設定がどういう状況なのか,イメージしながら演習する習慣をつけておきたい。
・難しい問題の演習を重ねる必要はあまりない。まずは,基本∼標準レベルの問題をミスなく解
けるようになることが重要である。
・コンデンサー,電磁誘導は頻出項目なので,しっかりと演習しておきたい。
・筑波大と比較的レベルが近い大学の過去問として,北大,千葉大,広大,神大,首都大学東京
などがある。これらの大学の過去の入試問題を演習問題として用いるのもよい。
・作図問題対策,とくにグラフの作図問題対策には,得られた関数がどのような変化をするのか
2008 年度
をイメージするのが有効。
物 理