2016 年度 生 物 ■ 大学(日程):東京医科歯科大学 ■ 出題構成(時間/配点):理科 2 科目で 120 分/理科 2 科目で 120 点 ■ 分量/難易度の変化(昨年度日):変化なし / 変化なし 大問 1 2 3 形 式 用語,論述 分野・内容 等 難易度 変化 小問集合(血液・血液循環,恒常性,フレームシフ ト突然変異,血友病の遺伝に関する考察問題) 標準 → 標準 → 標準 → 問題1:小問集合(旧口・新口動物の分類,ヒトゲ 用語,正誤判断, ノムの大きさと数,RNA 干渉,伝導・伝達) 論述,グラフ作成 問題2:がん患者の尿とセンチュウの化学走性 問題1:小問集合(骨の機能,多精拒否,角膜の誘 用語,正誤判断, 導,赤血球と核,体温調節) 論述,図作成 問題2:恐竜の生態 ※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化 ※難易度は東京医科歯科大受験生を母集団とする基準で判定しています。 ■ 出題傾向 ・分量:大問数は3題。分量は時間に比してやや多い。 ・難易度:標準~やや難。大問内に1・2題,やや難レベルの知識問題や考察問題がみられる。 ・出題分野:動物生理(「生物の体内環境と維持」「動物の反応と行動」「動物の発生」)の分野の 出題が多い。「生物の進化と系統」の内容も比較的よく出題される。 ・出題内容:知識問題と考察問題がおよそ2:1の比率で出題される。リード文全体を読まなくとも 解答できる設問がある。 ・形式:用語・論述が中心。図作成の問題が1題程度出題される。また,提示された実験データをグ ラフ化し,それをもとに考察させる問題が出題される。 ■ 2016 年度入試の特記事項 ・2015 年度と比較して,分量や時間に対しての負担感,難易度は 2015 年度並であった。 ・2問題 2 のグラフ作成問題は, N(A)-N(C)の値を求めるとグループ間の差が見やすくなり,この 値をもとにグラフを作成するとよいだろう。2014 年度3i),2015 年度3問 3 のように,近年, 実験データをもとにしてグラフ作成を課す問題が続いている。 ・3問題 1 i)は,関連する知識どうしを図としてまとめておく習慣をつけていた受験生にとって は有利だっただろう。2014 年度2問 1 c),2015 年度3問 1 f)のように,図作成問題も近年 出題が続いている。教科書に登場する図を自分なりにまとめられるようにしておこう。 ・3問題 2③は,現生の鳥類のなかには雌雄の両方で抱卵する種が存在することを踏まえて考えるこ とがポイントであった。 ■ 求められる力とその養成 ・知識力…教科書と図説を参照する習慣を身につけよう。単純に暗記するだけでなく,関連する生命 現象と合わせて,自分なりのまとめ図や言葉で説明できるようにしておくこと。 ・記述力…記述力は自分の手で答案を書き上げることが大切。要点を過不足なく,手早くまとめられ ているかをチェックしてもらう訓練をしよう。添削指導が有効である。 ・読解力+考察力…リード文に示された要点をすばやく的確に読み解く訓練をしよう。実験データを 読み取る際は,仮説の内容,期待する結果が何であるのか,それを明確に示すグラフはどんな形に なるのかなどを意識して取り組もう。また,解答時間を意識しながらの演習は,スピードアップに 効果的である。
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