応⽤分野︓染⾊加⼯ 技術分野︓繊維 複合素材T/Cを染⾊可能なプリント技術の開発 シーズ保有機関 発 明 者 技術の概要 ︓ 地⽅独⽴⾏政法⼈ 京都市産業技術研究所 ︓ 向井 俊博 2種類の染料を同時に⽤いたプリント⽅法 ・ 分散染料と反応染料を⽤いた複合素材のプリント技術。 ・ 捺染では、ほとんど使⽤されない中性反応型の染料を利⽤。 ・ 従来法と⽐較し、摩擦堅ろう性や⾵合いに優れる。 ・ 同⾊染だけではなく、異⾊染による霜降り調やシャンブレー調の捺染柄を表現できる。 技術の特徴 中性条件下でT/C素材を⾼濃度に染⾊できるプリント⽅法 ・ 中性反応型であるモノニコチン酸トリアジン基を有する反応染料と分散染料を同時にプリントし、中性条件下で固着す ることで、綿とポリエステルの両⽅を染⾊することができた。 ・ 染料の固着処理を2段階(反応と分散)に分けることでポリエステルと綿を⾼濃度に染⾊することができた。 ・ 染料を使⽤しているため、ポリエステルと綿をそれぞれ染め分けることができ、先染織物でのみ表現可能なシャンブレー調 や霜降り調のデザインをプリントで表現することができる。 未染⾊ 反応 分散 反応+分散 分散 反応 反応+分散 T/C混紡布の異⾊染 T/C混紡布の同⾊染 技術の活⽤例 未染⾊ 染⾊加⼯分野で幅広く利⽤可能 ・ 異素材に対する染料プリント ・ ⽟⾍効果を狙ったシャンブレー調の異⾊染をプリントで表現 T/C混紡布に対する⾼濃度な染⾊ (左︓ポリエステルのみ 右︓ポリエステル、綿ともに染⾊) 染料による鮮やかなプリント柄 ⽟⾍効果を狙った織物 技術開発の経緯 複合素材の染料プリントへの挑戦 天然繊維と合成繊維との良さを併せ持つ複合素材は、その機能性(速乾性、イージーケア等)から多くの繊維製品に⽤ いられているが、染⾊加⼯分野においてプリントが難しい素材である。そのため、現状、複合素材のプリントでは顔料による 簡易な着⾊⽅法が主流となっているが、顔料は⾊材中での光の乱反射により彩度が低く、鮮やかな⾊が表現できない。ま た、摩擦に対する堅ろう性が悪くなり、⾵合いが硬くなるといった問題があった。 顔料ではなく、染料により複合素材を構成しているポリエステル・綿の両⽅を⾼濃度で染⾊する⽅法を検討する中で、プ リント分野ではほとんど使⽤されていない中性型の反応染料に着⽬し、中性条件下での固着処理を可能とすることで、綿 およびポリエステルを同時に染料でプリントすることができると考えた。 産官⾦による連携⽀援 産 官 ⾦ ・産業⽀援機関による共同研究、共同開発における体制構築、推進⽀援 ・研究開発資⾦獲得⽀援、販路探索等の事業化⽀援 ・産官連携よる新たな製品の共同開発 ・新たなプリント技術の試験研究⽀援 ・研究開発、事業化のための資⾦調達、融資⽀援 ・事業化、企業経営コンサルティング 企業の⽅へ⼀⾔ これまでのプリント技術では対応が難しかったポリエステル・綿の混紡交織布に対して⾃由に染料で染⾊することができます。 特許の情報、その他 ■ 特許の情報 ■ その他の情報 関連特許について出願検討中 捺染︓⽷、布等の素材に染料や顔料等の⾊材を⽤いて ⽤語解説 模様を付ける染⾊⽅法のこと。 シャンブレー︓経⽷に⾊⽷、緯⽷に⽩⽷(または経⽷と違う⾊⽷)を使⽤した平織織物。⾒る⾓度によって⾊が変わる⽟ ⾍効果が得られる。⼀般的には、⽷を染めてから織り上げる先染織物のみ表現可能。 複合素材︓多種類の繊維から成る織物や編物の総称。複合素材の代表なものには、T/C混があり、これはポリエステル と綿から成る混紡⽷により作られている。 反応染料︓反応性の活性基をもち、繊維と反応して、染料-繊維間に共有結合を形成する染料のこと。⼀般的には、 アルカリ条件下で活性化し、セルロース繊維やタンパク質繊維の染⾊に⽤いられる。 分散染料︓⽔に対する溶解度が低く、ポリエステルのような疎⽔性繊維の染⾊に⽤いられる。⼀般的には、弱酸性条件 下で染⾊される。 この資料についての問合わせ先︓近畿経済産業局 産学官連携推進室 公益財団法⼈ 新産業創造研究機構 TEL 06-6966-6164 TEL 078-306-6805
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