仕様書 - 環境省

(別添2)
平成 28 年度優先評価化学物質の環境残留状況把握調査業務に係る仕様書
1.件名
平成 28 年度優先評価化学物質の環境残留状況把握調査業務
2.業務の目的
化学物質審査規制法(以下「化審法」という。)においては、スクリーニング評
価の結果、優先的に評価を行う必要があると認められた化学物質(以下「優先評価
化学物質」という。)について詳細なリスク評価を段階的に行って、その結果に応
じた適切な措置を講じることとしている。リスク評価(一次)評価Ⅱ(以下「リス
ク評価Ⅱ」という。)では、リスク評価(一次)評価Ⅰにおいて、措置の優先度が
高いと判定された物質について、モニタリングデータ、モデル推計を用いた暴露評
価を実施しており、環境中の残留状況を適切に把握することは適切なリスク評価の
実施には不可欠である。
そこで本業務では、リスク評価Ⅱの結果、モデル推計において高濃度と予測され
た地点であるがモニタリングデータが得られていない地点について、環境残留状況
を把握する。また、リスク評価Ⅱにあたって、モニタリングデータが得られず、そ
の排出及び環境中での挙動の特異性から既存の調査では実施が困難であるとされ
た優先評価化学物質について分析方法を検討し測定を試行する。上記の知見及びデ
ータを得ることにより、リスク評価Ⅱの基礎情報とすることを目的として実施す
る。
3.業務の内容
本業務開始後1週間以内に、業務の実施に係るスケジュール案を作成するととも
に、環境省担当官の求めに応じて、本業務の実施に係るスケジュール管理や進捗状
況等について環境省担当官に対し報告すること。
(1)優先評価化学物質の環境中残留状況の把握の実施
リスク評価Ⅱを実施した優先評価化学物質のうち、3物質、計3地点程度につい
て、別途環境省が実施するモデル推計において高濃度が予測された地点付近の河川
水中濃度、底質中の濃度を把握する。想定している測定物質、測定地域は以下のと
おりである。なお、具体的な測定地点、定量下限値などは環境省担当官が提示する。
なお、1,2,4-トリメチルベンゼンの測定地点においては、平成 28 年 4 月 1 日に
1,3,5-トリメチルベンゼンが優先評価化学物質に指定されたことから、1,2,4-トリ
メチルベンゼンと同時に濃度の測定を行う。
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優先評価化学物質
番号
測定地域(地点数)
物質名
49
1,2,4-トリメチルベンゼン
201
1,3,5-トリメチルベンゼン
76
ナフタレン
東海(1)、近畿(1)
東北(1)
(2)特異的な環境中挙動の優先評価化学物質の環境中残留状況の把握方法の検討
① 採取方法及び分析方法の検討
平成 28 年 6 月 17 日に 3 省合同審議会1において進捗状況の報告を行った過酸化水素
について、河川水、海水における採取方法及び当該サンプルの分析方法について検討
する。
② 環境中残留状況の把握の試行及び課題の抽出
上記で検討を行った採取方法及び分析方法を用いて、2地点程度の河川水中の過酸
化水素の採取及び分析を試行する。採取地点については環境省担当官が提示する。試
行結果から、採取及び分析方法の課題を抽出する。
③ 発生源における排出実態の調査
別途環境省が実施するモデル推計等により過酸化水素の主な発生源と推定される
業種について、文献情報より排出実態を整理するとともに、関連する団体又は事業者
に対して、当該物質の使用実態や環境排出実態(排出時間帯、季節変動など)を聴取
する。これに基づき、測定時間帯や頻度などの案を作成する。
4.業務の実施方法
(1)優先評価化学物質の採取及び分析の実施
上記3.
(1)の物質について、河川水中濃度(mg/L)、底質中の濃度(mg/kg-dry)
を把握する。採取時間は平日と休日でそれぞれ午前、午後(平日は通常の事業者の
操業時間帯と考えられる時間内)の 2 回とする。
上記の分析を実施するに当たっては、当該河川水、底質における添加回収実験を
各2回以上行い、分析精度を担保する。分析方法については、化学物質環境実態調
査の方法あるいはそれと同等の精度が得られる方法で実施する。
平成28年度第 3 回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会 平成
28年度化学物質審議会第1回安全対策部会 第165回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査
小委員会
1
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(2)優先評価化学物質の採取方法及び分析方法に関するヒアリングの実施
上記3.
(2)の過酸化水素について、国内外の文献情報より採取方法及び分析方
法を整理するとともに、過酸化水素の採取及び分析の学識経験者(1 名、2 回、各 2
時間程度)に対して、採取方法及び分析方法についての留意点などを聴取する。学
識経験者は環境省担当官が指定する。学識経験者に対してはヒアリング謝金を支給
すること。謝金は 1 時間当たり 7,900 円を支給するものとする。ヒアリングは学識経
験者の指定場所(中国地方を想定)に請負業者2名で訪問することとする。
(3)使用実態・環境排出実態に関するヒアリングの実施
別途環境省が実施するモデル推計において、上記3.(2)の過酸化水素の主な
発生源と推定される業種について、文献情報より排出実態を整理するとともに、関
連する団体又は事業者に対して、当該物質の使用実態・環境排出実態を電話、メー
ル等により聴取する。
5.業務履行期限
平成29年3月31日まで
6.成果物
紙媒体:報告書
12部(A4版 50頁程度、英語サマリー1頁程度を含む。)
電子媒体:報告書の電子データを収納した DVD-R 一式
報告書等及びその電子データの仕様及び記載事項は、別添によること。
提出場所
環境省総合環境政策局環境保健部環境保健企画管理課化学物質審査室
7.著作権等の扱い
(1)成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所有権(以
下「著作権等」という。)は、環境省が保有するものとする。
(2) 請負者は、自ら制作・作成した著作物に対し、いかなる場合も著作者人格権を行
使しないものとする。
(3)成果物の中に請負者が権利を有する著作物等(以下「既存著作物」という。)
が含まれている場合、その著作権請負者に留保されるが、可能な限り、環境省が
第三者に二次利用することを許諾することを含めて、無償で既存著作物の利用を
許諾する。
(4)成果物の中に第三者の著作物が含まれている場合、その著作権は第三者に留保
されるが、請負者は可能な限り、環境省が第三者に二次利用することを許諾する
ことを含めて、第三者から利用許諾を取得する。
(5)成果物納品の際には、第三者が二次利用できる箇所とできない箇所の区別がつ
くように留意するものとする。
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(6)納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、請負者が当該既存著作
物の使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続を行うもの
とする。
8.情報セキュリティの確保
請負者は、下記の点に留意して、情報セキュリティを確保するものとする。
(1)請負者は、請負業務の開始時に、請負業務に係る情報セキュリティ対策とその
実施方法及び管理体制について環境省担当官に書面で提出すること。
(2)請負者は、環境省担当官から要機密情報を提供された場合には、当該情報の機
密性の格付けに応じて適切に取り扱うための措置を講ずること。
また、請負業務において請負者が作成する情報については、環境省担当官から
の指示に応じて適切に取り扱うこと。
(3)請負者は、環境省情報セキュリティポリシーに準拠した情報セキュリティ対策
の履行が不十分と見なされるとき又は請負者において請負業務に係る情報セキ
ュリティ事故が発生したときは、必要に応じて環境省担当官の行う情報セキュリ
ティ対策に関する監査を受け入れること。
(4)請負者は、環境省担当官から提供された要機密情報が業務終了等により不要に
なった場合には、確実に返却し又は廃棄すること。
また、請負業務において請負者が作成した情報についても、環境省担当官から
の指示に応じて適切に廃棄すること。
(5)請負者は、請負業務の終了時に、本業務で実施した情報セキュリティ対策
を報告すること。
(参考)環境省情報セキュリティポリシー
http://www.env.go.jp/other/gyosei-johoka/sec-policy/full.pdf
9.その他
(1)請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生じたと
き、あるいは本仕様書に記載のない細部については、環境省担当官と速やかに協
議しその指示に従うこと。
(2)本業務に関する過年度の報告書は、環境省図書館において閲覧可能である。
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(別添)
1.報告書等の仕様及び記載事項
報告書等の仕様は、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平成 28 年2
月2日閣議決定。以下「基本方針」という。)の「印刷」の判断の基準を満たすこと。
なお、「資材確認票」(基本方針 204 頁、表3参照)及び「オフセット印刷又はデジ
タル印刷の工程における環境配慮チェックリスト」(基本方針 205 頁、表4参照)を
提出するとともに、印刷物にリサイクル適性を表示する必要がある場合は、以下の表
示例を参考に、裏表紙等に表示すること。
リサイクル適性の表示:印刷用の紙にリサイクルできます
この印刷物は、グリーン購入法に基づく基本方針における「印刷」に係る判断の基
準にしたがい、印刷用の紙へのリサイクルに適した材料[Aランク]のみを用いて作
製しています。
なお、リサイクル適性が上記と異なる場合は環境省担当官と協議の上、基本方針
(http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/kihonhoushin.html)を参考に
適切な表示を行うこと。
2.電子データの仕様
(1)Microsoft 社 Windows7 SP1 上で表示可能なものとする。
(2)使用するアプリケーションソフトについては、以下のとおりとする。
・文章;Microsoft 社 Word(ファイル形式は Word2010 以下)
・計算表;表計算ソフト Microsoft 社 Excel(ファイル形式は Excel2010 以下)
・画像;BMP 形式又は JPEG 形式
(3)(2)による成果物に加え、「PDF ファイル形式」による成果物を作成するこ
と。
(4)以上の成果物の格納媒体は DVD-R とする。事業年度及び事業名称等を収納ケー
ス及び DVD-R に必ずラベルにより付記すること。
(5)文字ポイント等、統一的な事項に関しては環境省担当官の指示に従うこと。
英語サマリーについては、以下により作成すること。
(1) 以下の対訳集等を参考に、ネイティブチェックを経ること。
① 環境用語和英対訳集(EIC ネット http://www.eic.or.jp/library/dic/)
② 法令用語については、日本法令外国語訳データベースシステムの標準対訳辞
書(http://www.japaneselawtranslation.go.jp/)
(2)海外で参照されることを念頭に入力は半角で行い、全角文字や全角スペースは
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使用しないこと。特に以下に注意すること。
・丸数字は使用不可。「℃」→「degrees C」又は「degrees centigrade」
・記号はすべて半角。例:「“ ”」→「" "」、「`」「’」→「'」、「-」→「-」
・化学物質は英文名+化学記号(半角の英数字)。1/4 文字にしない。二度目以
降は化学記号のみでも可。例:carbon dioxide (CO2)
・環境省の略称は「MOE」(大文字)
3.成果物の二次利用
(1)納品する成果物(研究・調査等の報告書)は、オープンデータ(二次利用可能
な状態)として公開されることを前提とし、環境省以外の第三者の知的財産権が関
与する内容を成果物に盛り込む場合は、①事前に当該権利保有者の了承を得、②報
告書内に出典を明記し、③当該権利保有者に二次利用の了承を得ること。
第三者の知的財産権が関与する内容の一部または全部について、二次利用の了承
を得ることが困難な場合等は、当該箇所や当該権利保有者等の情報を、以下の URL
からダウンロード出来る様式に必要事項を記入し提出すること。
(2)環境省が保有するオープンデータの情報を政府が運用するオープンデータのポ
ータルサイト「データカタログサイト DATA.GO.JP(http://www.data.go.jp/)」
に掲載及び更新情報を反映させるためのデータに関する説明(メタデータ)につ
いて、成果物と併せて以下の URL からダウンロード出来る様式に必要事項を記入
し提出すること。
http://www.env.go.jp/kanbo/koho/opendata.html
4.その他
成果物納入後に請負者側の責めによる不備が発見された場合には、請負者は
無償で速やかに必要な措置を講ずること。
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