短期予報解説資料1 2016年11月5日03時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①4 日 21 時の高層観測で、バイ カル湖付近に 500hPa の 5280~ 5400m 付近のトラフが解析でき、 -39℃以下の寒気を観測。モンゴ ルから中国東北区にかけて、 850hPa で西よりの 20~30kt 程度 の風と北よりの 5~10kt 程度の 風のシアーラインがあり、-6~ 3℃付近が温度の集中帯となって いる。 その延長線上の東北北部で は 5 日未明から発雷を検知。 2.主要じょう乱の予想根拠と 解説上の留意点 ①1 項①の 850hPa のシアーライ ンが東にのび、5 日朝には前線を伴った低気圧が日本海で発生する。6 日明け方にかけて次第に低気圧 と 500hPa で 5280~5400m 付近のトラフと対応が良くなり、発達しながら北日本付近を通過する。低気 圧や前線近傍では大気の状態が不安定となる。北日本では落雷や突風に注意。寒冷前線通過後は北海 道に 850hPa で-12℃以下の寒気が流れ込む。北海道では 6 日にかけて大雪に注意。低気圧が千島近海 に進む 6 日は、日本付近は冬型の気圧配置となり、全国的に気圧の傾きが大きくなる。強風や高波に 注意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新 GSM を基本とする。雨や雪・風の分布や強度は MSM も参考にする。 4.防災関連事項 [量的予報と根拠] ①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北海道 50cm。 ②波浪(明日まで) :北海道・小笠原諸島 4、東北・北陸・関東・伊豆諸島・近畿・中国・四国・九州 北部 3m。 5.全般気象情報発表の有無 発表の予定はありません。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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