スライド 1

ポーランド・マクロ経済情勢
1 経済は堅調
2016年11月
在ポーランド日本国大使館
経 済 班
ポイント
2015年のGDP成長率は3.6%、2016年第2四半期のGDP成長率は3.1%で、3%台の堅調な経済成長が概ね
維持されている。2016年8月は22億ズロチの貿易赤字。政策金利は史上最低の1.5%を維持している。
2 生産は縮小、景況感は悪化
9月の鉱工業生産は前年同月比3.2%増で、8月の前年同月比7.5%増から減少した。9月の新規受注は、前年同月比2
4.2%増で、8月の前年同月比19.7%増から更に上昇した。10月の購買担当者景況指数(PMI)は50.2ポイント
で、9月の52.2ポイントから2.0ポイント縮小した。
3 消費は上昇、物価は下落傾向が緩和
9月の小売販売は、実質で前年同月比6.3%増。9月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比0.5%減、前月比
0.3ポイント増で、中央銀行のインフレ目標値2.5±1%の下限を45か月連続で下回っている。9月のコア・インフレ率
は0.4%減で、前月と同水準となった。
4 失業率は改善基調
9月の失業率は8.3%で、8月の8.4%から更に改善した。9月の倒産件数は86で8月の68件から悪化した。9月の
平均賃金上昇率は前年同月比3.9%増となり、インフレ率の-0.5%を大きく上回っている。
GDP成長率は2013年第1四半期から回復し始め、2014年以降は
3%台で安定して推移。2015年は3.6%。
鉱工業生産は2014年後半から増加傾向で、9月は前年同月比3.
2%増。新規受注は前年同月比24.2%増、前月比4.5ポイント増。
小売販売は2015年4月に前年同月比1.5%までに下がった後回
復、 9月は前年同月比で実質ベースで6.3%増となり、前月比では
1.5ポイントの減少。
失業率は長年悪化傾向にあったものの、2014年から大きく改善して
いる。9月は前月の8.4%から8.3%に改善した。平均賃金上昇率
は、前年同月比で3.9%増。
消費者物価指数(CPI)は、2013年2月より中央銀行のインフレ目
標範囲(2.5±1%)を下回っている。9月は前年同月比0.5%減、
前月比0.3ポイント増で、低インフレ状態だが緩和傾向にある。
政策金利は、2012年11月から段階的な利下げを実施し、3月に史
上最低金利を更新する1.5%まで利下げし、11月に入ってもこの金
利を維持している。
為替は、10月平均では対日本円で3.76ズロチ(100円)。 対ユー
ロでは4.31ズロチ、対ドルでは3.91ズロチ。
貿易収支は2016年1月から減少傾向にあり、8月の輸出は591億ズ
ロチ(7月は594億ズロチ)、輸入は613億ズロチ(同608億ズロチ)
で22億ズロチの貿易赤字。