微分積分学および演習Ⅱ 演習問題 4 2016 年度後期 工学部・未来科学部 1 年 担当: 原 隆 (未来科学部数学系列・助教) 演習課題 Exercises in class ※ ∗ 印の付いた問題は、少し難易度が高めです。 問題 4-1. (合成関数の微分法Ⅰ) dz を計算しなさい。 dt (2) z = xy, x = t − sin t, y = 1 − cos t sin x (4) z = , x = et , y = t 2 − 1 y 1 (6) z = Arctan (xy), x = t2 + t, y = t 合成関数の微分法を用いて z を t の (1 変数) 関数と見做した時の導関数 (1) z = x3 − 2xy 2 + y, x = t2 , y = cos t (3) z = exy , x = cos t, y = sin t (5) z = log(x2 + y 2 ), x = e2t , y = e3t − e−t 問題 4-2. (合成関数の微分法Ⅱ) 合成関数の微分法を用いて z を変数 u, v に関する 2 変数関数と見做した時の偏導関数 ∂z ∂z , ∂u ∂v を計算しなさい。また、それぞれの変数変換のヤコビ行列およびヤコビ行列式を求めなさい。 xy , x = u + v, y = uv x2 − 2y (1) z = xy 2 + x2 y, x = u + v, y = u − v (2) z= (3) z = cos(x2 − y 2 ), x = u2 + v 2 , y = 2uv (4) z = sin2 xy, x = uv, y = u2 − v 2 2 (5) z = ex y , x = cos(u + v), y = sin(u − v) (6) z = Arctan (xy), x = 2u + v, y = 3u − 5v 問題 4-3. (極座標変換) x, y に関する 2 変数関数 f (x, y) が定義域に於いて全微分可能であるとするとき、極座標変換 x = r cos θ · · · · · · (∗) を考える。このとき以下の設問に答えなさい。 y = r sin θ (1) 極座標変換 (∗) のヤコビ行列及びヤコビ行列式を求めなさい。 (2) z = f (x, y) を極座標変換 (∗) によって r と θ に関する 2 変数関数と見做す。このとき、r 及 ∂z ∂z び θ に関する偏導関数 , を fx (r cos θ, r sin θ), fy (r cos θ, r sin θ) を用いて表しなさい。 ∂r ∂θ √ (3)∗ 全微分可能な 2 変数関数 z = f (x, y) が 1 変数関数 g(t) を用いて z = g( x2 + y 2 ) と表さ れるための必要十分条件は、等式 yfx (x, y) = xfy (x, y) が成り立つことである。このことを 証明しなさい。 【ヒント】 (2) 合成関数の微分法そのもの。 √ (3)「等式 yfx (x, y) = xfy (x, y) が成り立つときに z = f (x, y) = g( x2 + y 2 ) と書けるこ √ と (十分性)」がやや難。要するに「z が r = x2 + y 2 のみ に依存する関数である」と いうことを示したいのだから、極座標変換をして考えると「z は変数 θ の関数と考えたと きに 定数関数 である」ことを示せば良い。そのためには、θ に関する偏導関数 ∂z が ∂θ どうなっていれば良いか、を考えてみよう。 ※ 1 変数関数のとき、f (x) が定数関数であるための条件は……?
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