急性期脳卒中患者の肺炎合併率 脳卒中急性期に肺炎を合併する頻度は10%程度である。肺炎を合併すると死亡率が増加し、機能 的転帰も不良となる。肺炎予防のために急性期から理学療法や呼吸リハビリテーションなどを積 極的に⾏うことが推奨されている。 昨年のデータではSCUに⼊院した急性期脳卒中患者数は332⼈で、⼊院後肺炎を合併した患者数 は15⼈であり、肺炎合併率は4.5%である。平成28年度は肺炎合併率3%を⽬標とする。 4⽉(N=9) 11.1% 5⽉(N=36) 2.8% 6⽉(N=28) 3.6% 7⽉(N=33) 6.1% 8⽉(N=35) 2.9% 9⽉(N=35) 2.9% 10⽉(N=38) 7.9% 11⽉(N=30) 3.3% 12⽉(N=44) 6.8% 1⽉(N=42) 4.8% 2⽉(N=36) 3⽉(N=40) 5.6% 0.0% 平成27年度(N=406) 4.4% 平成26年度(N=332) 4.5% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0% 16.0% 当院値の定義・算出方法 分⼦: SCU⼊院中に肺炎を合併した脳卒中患者数 分⺟:SCUに⼊院した急性期脳卒中患者数(=N) ※グラフ中のN数は分⺟の値を⽰しています。 解説(コメント) 脳卒中急性期には嚥下障害や意識障害のため、嚥下性肺炎を合併しやすい。この指標により、嚥 下機能評価と訓練、経⼝摂取が適切に⾏われているかどうかが分かる。この指標を改善すること で、脳卒中の急性期ケアの質が⾼められ、死亡率が低下し、⼊院期間が短縮し、機能回復が良好 となる。急性期脳卒中の肺炎合併率としては低いと考えられる。 改善策について 肺炎合併症例の分析を⾏い、改善点を⾒いだす。 ⽂責:神経内科主任部⻑ ⼭⽥ 猛
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