統計的システム論 (平成 27 年度前期) 試験問題

統計的システム論 (平成 27 年度前期) 試験問題
以下の問題に答えよ.ただし,解答用紙は各問題につき 1 枚使用すること.
問題 1. 確率変数 θ に関する N 個の観測値を yi , i = 1, . . . , N とする.θ
の先験的確率密度関数と尤度関数がそれぞれ
{
}
(θ − θ̄)2
1
exp −
pa (θ) = √
,
2σa2
2πσa2
}
{
N
N
∏
∏
1
(yi − θ)2
√
p(y|θ) =
p(yi |θ) =
exp −
2σ 2
2πσ 2
i=1
i=1
で与えられるとき,条件付き確率密度関数 p(θ|y) を求めよ.
問題 2. 確率変数 θ に関する観測 y ∈ RN に対して,f (y) によって θ の
推定値を与える.損失関数を L = {θ − f (y)}2 としたとき,条件付きベイ
ズリスク,すなわち E{L|y} を最小にする f (y) が,y に関する θ の条件
付き期待値 E{θ|y} で与えられることを示せ.
問題 3. 観測データの確率変数を y1 , · · · , yT ,未知の興味のある確率変数
を x1 , · · · , xT としたとき,それらの同時分布の密度関数が
p(y1 , · · · , yT , x1 , · · · , xT ) =
T
∏
p(yt |xt )p(xt |xt−1 )
t=1
で与えられることを示せ.ただし,p(yt |y1 , · · · , yt−1 , x1 , · · · , xt ) = p(yt |xt ),
および,p(xt |y1 , · · · , yt−1 , x1 , · · · , xt−1 ) = p(xt |xt−1 ) が成り立つものと
し,表記上,p(x1 |x0 ) は p(x1 ) を意味するものとする.
|=
|=
|= |=
|=
問題 4. 全ての,x,y,z の値について,p(x, y|z) = p(x|z)p(y|z) が成り
立つとき,x,y は z を与えた下で条件付き独立といい x
y| z と書く.
条件付き独立に関する以下の性質を示せ.
y| z のとき,p(x, y, z) = p(x, z)p(y, z)/p(z).
(i) x
y| z のとき,p(x|y, z) = p(x|z).
(ii) x
(iii) x
y| z かつ x
z| y のとき,x と (y, z) が独立.
以上