2016年7月28日 FOMC -金利据え置き、短期リスクは後退- <政策金利を据え置き> 7月26~27日(現地時間)に米連邦公開市場委員 会(FOMC )が開催され、フェデラルファンド ( FF ) 金 利 の 誘 導 目 標 の レ ン ジ を 0.25% ~ 0.50%に据え置くことを決定しました。 声明文では「労働市場は⼒強さを増し、経済活動 は緩やかなペースで拡⼤した。雇⽤増加は5月に弱 含んだ後6月に強まった。総じて、雇⽤者数とその 他の労働市場指標は、最近数ヶ月で労働⼒の活⽤ が幾分進んだ旨を⽰している」としており、「経 済見通しに対する短期のリスクは後退した」とし ています。 景気見通しやインフレ見通しについては、前回の 声明文から変更はありませんでした。 <米ドルは下落> 声明文の発表直後は「短期リスク後退」の文言が タカ派的な内容と受け取られて米ドルは対円で上 昇しましたが、その後は早期利上げが強く⽰され なかったことから下落に転じています。 27日海外終値は1米ドル=105.40円、1ユーロ= 1.1058米ドルとなっています。 <米ドル/円の推移> 130 (円) (2012/1/2~2016/7/27) 120 米ドル/円 110 100 90 80 70 12年1月 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 <米国のインフレ率の推移> (%) (2012/1~2016/5) 2.5 <今後の見通し> FRBが注視しているコアPCEインフレ率(基調的 なインフレ率)は目標とする2%に近づきつつあ ります。英国のEU離脱(ブレグジット)の影響な ど不透明要因はあるものの、労働市場の改善や景 気回復から今後の利上げ路線に変更はないと見込 まれます。 次の注目は28~29日の日銀会合に移ります。物価 上昇が目標を⼤きく下回っており、市場では何ら かの追加緩和が実施されるとの見方が強まってい ます。 今後は日米の金融政策の方向性の違いから米ドル 高円安傾向になると見込まれます。 2.0 1.5 1.0 コアPCEインフレ率(前年比) 0.5 0.0 12年1月 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 出所:Bloomberg ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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