グローバル・マクロ・ トピックス

グローバル・マクロ・
トピックス
2016/
7/21
投資情報部
シニアエコノミスト
折原 豊水
ブラジル中銀は金利据え置き、タカ派的姿勢を維持
 ブラジル中銀は7月会合で政策金利を市場予想通り据え置き、物価見通しをやや下方修正もタ
カ派的な姿勢を維持。
 ゴールドファイン中銀総裁のもとでの初めての会合となった。声明文は議事要旨が公表されるよ
うになり、議事録を待たずに内容を一部うかがうことができるようになった。
 17年以降の物価安定や政府の財政改革の進ちょくを確認し16年内にも利下げを行うと引き続き
見ている。
7月会合では金利据
え置き、物価見通し
をやや下方修正も、
タカ派的な姿勢を維
持
ブラジル中央銀行(以下、中銀)は7/20、政策金利を14.25%に据え置くことを全会
一致で決定した。据え置きは8会合連続で市場予想通りの結果となった。声明文で
は、2017年末時点の物価見通しはリファレンスシナリオ(政策金利や為替を現状の
水準で据え置く場合)では前年比+4.5%近辺と6月のインフレレポートから0.2%程度
引き下げられ、マーケットシナリオ(政策金利や為替に市場予想を用いた場合)でも
同+5.3%とインフレレポートから0.2%引き下げられた。ただ、市場の利下げ予想を前
提としたマーケットシナリオでは、中銀の物価目標(+4.5%)を引き続き上回っている。
「物価見通しからすると金融緩和(利下げ)を行う余地はない」とし、前回6月会合同
様に中銀のタカ派的な姿勢が維持された。今回会合からゴールドファイン中銀総裁
のもとで行われた。声明文は従来、数行のごく短いものだったが、今回から1ページ
程度の議事要旨が公表されることとなり、約1週間後の議事録を待たずに内容を一
部うかがうことができるようになった。
17 年以降の 物価安
定や 政府の 財政改
革の進ちょくを確認し
年内利下げも
今後については、通貨高による輸入物価の伸び抑制や、天候不順によって上昇
した食料品価格の伸びが徐々に鈍化することより、消費者物価の伸び鈍化が続こ
う。また、9月にかけて政府の財政改革の進ちょく状況も確認できるとみられるため、
早ければ10月ないし11月会合にも、17年以降の物価安定を見越して利下げを行う
可能性があるとみている。16年末時点の政策金利は13.25%~13.75%と予想してい
る。
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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2016/7/21
(%)
グローバル・マクロ・トピックス
ブラジル政策金利とインフレ率の推移
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政策金利
消費者物価(IPCA)
実質金利
25
20
14.25
15
10
5
8.8
5.4
レンジ
0
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
インフレ率(IPCA、前年比)の推移
(%)
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
(月次:2001/1~2016/7)
(年)
(月次:2013/1~2016/6)
8.8
住宅・家具・衣服
教育・娯楽
運輸・通信
食料・飲料
13
(注)レンジはインフレターゲット(06年以降は+2.5%~+6.5%)。17年は+3.0%~+6.0%
実質金利=政策金利-インフレ率(消費者物価:IPCA)。実質金利、消費者物価は6月まで
出所:ブラジル中銀、ブラジル地理統計院(IBGE)の資料よりみずほ証券作成
医療
14
15
16
(年)
消費者物価
(IPCA)
出所:CEICデータよりみずほ証券作成
ブラジルの金融政策と声明内容
日程
政策金利
2015年7月 0.5%上げ(14.25%)
15年9月 据え置き(14.25%)
15年10月 据え置き(14.25%)
15年11月 据え置き(14.25%)
2016年1月 据え置き(14.25%)
16年3月 据え置き(14.25%)
声明内容
金利を十分長い期間にわたって据え置くことが16年末にインフレがターゲットに収束する
ために必要である
金利を十分長い期間にわたって据え置くことが16年末にインフレがターゲットに収束する
ために必要である
金利を十分長い期間にわたって据え置くことが一定期間内にインフレがターゲットに収束する
ために必要である。インフレ安定のため警戒姿勢を維持する
マクロ経済シナリオや物価見通しからすると金利据え置きが妥当と判断。6名の理事が賛成し、
2名の理事が0.5%の利上げに投票
マクロ経済シナリオや物価見通し、加えて国内外の不透明感からすると金利据え置きが
妥当と判断。6名の理事が賛成し、2名の理事が0.5%の利上げに投票
マクロ経済シナリオや物価見通し、加えて国内外の不透明感からすると金利据え置きが
16年6月 据え置き(14.25%)
妥当と判断。6名の理事が賛成し、2名の理事が0.5%の利上げに投票
インフレ抑制に向けた取り組みは改善したが、市場のインフレ予想がインフレターゲットの中央値
からかい離していることが、金融緩和を行うことを許容しない。全会一致
インフレ抑制に向けた取り組みは改善したが、市場のインフレ予想がインフレターゲットの中央値
16年7月 据え置き(14.25%)
からかい離していることが、金融緩和を行うことを許容しない。全会一致
物価見通しからすると金融緩和を行う余地はない。全会一致
16年4月 据え置き(14.25%)
出所:ブラジル中銀資料よりみずほ証券作成
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2016/7/21
金融商品取引法に係る重要事項
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○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料を
ご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税込
み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。
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む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込
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