伝達関数 伝達関数は、あるディジタル線形フィルタへ何らかの入力信号 x[i] を入力した時に、その信号がフィルタの中をどの ように「伝達」されて、その結果どのような出力信号 y[i] が出てくるかを表す複素関数です。 ディジタル線形フィルタの特性を知るためにインパルス応答を使うと書きましたが、具体的にはインパルス応答から この伝達関数を作ることでフィルタ特性を求められます。また伝達関数はフィルタ設計にも使われます。 さて伝達関数の定義方法は主に 2 通りありますので、それらを順に示します。 定義: 伝達関数の定義 (1) H(z) = Y(z) X(z) をそのディジタル線形フィルタの伝達関数という。 y[i] ・ ・ ・ ディジタル線形フィルタの出力信号 x[i] ・ ・ ・ ディジタル線形フィルタへの入力信号 Y(z) ・ ・ ・y[i] の Z 変換 X(z) ・ ・ ・x[i] の Z 変換 定義: 伝達関数の定義 (2) あるディジタル線形フィルタのインパルス応答を h[i] とすると、そのディジタル線形フィルタの伝達関数 H(z) は h[i] の Z 変換である。 この 2 つはどちらも超重要定義ですので、きちんと覚えておきましょう。 1
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