2016年5 分全国消費者物価指数について

2016年5⽉分全国消費者物価指数について
―総務省・総合・前年同⽉⽐、コア指数前年同⽉⽐とも3カ⽉連続下落―
―総務省・総合・前年同⽉⽐、財は▲1.5%、サービスは+0.6%―
―コアコア指数前年⽐は、17年9カ⽉ぶりの32カ⽉連続上昇―
―⽇銀流コア前年⽐は4⽉分より0.1ポイント低下・内閣府流コア前年⽐は変わらず―
客員エコノミスト 宅森昭吉 コメント
物
価
の
推
移
(%)
企
業
物
価
指
数
国
内
輸
出
契約通貨
ベース
輸
⼊
契約通貨
ベース
⽇銀国際商品指数
(⽉末値)
日経商品指数42種
日経商品指数17種
全
国
⽣鮮⾷品を
除く総合
⾷料(酒類を除く)及び
エネルギーを除く総合
消
費
者
物
価
指
数
東京都区部
⼤阪市
⽣鮮⾷品を
除く総合
⾷料(酒類を除く)及び
エネルギーを除く総合
⽣鮮⾷品を
除く総合
企業向けサービス
価 格 指 数
27年
6⽉
▲0.2
▲2.4
1.6
6.6
0.0
▲4.3
3.4
▲6.0
1.4
▲17.5
12⽉
▲0.3
▲3.5
▲1.0
▲6.9
▲0.7
▲6.5
▲2.7
▲18.5
▲2.0
▲18.2
28年
1⽉
▲1.0
▲3.2
▲2.8
▲6.8
▲0.7
▲5.5
▲5.8
▲18.2
▲3.6
▲17.1
7⽉
▲0.4
▲3.2
▲1.4
5.3
▲0.7
▲5.1
▲1.7
▲7.4
▲1.1
▲18.4
8⽉
▲0.6
▲3.7
▲0.8
3.6
▲0.9
▲6.0
▲2.0
▲9.8
▲1.7
▲19.7
9⽉
▲0.5
▲4.0
▲2.8
▲1.4
▲1.0
▲6.7
▲4.4
▲15.5
▲2.4
▲21.1
10⽉
▲0.7
▲3.8
▲0.7
▲1.9
▲0.8
▲6.9
▲1.5
▲15.8
▲1.3
▲20.7
11⽉
▲0.1
▲3.7
0.7
▲5.3
▲0.2
▲6.7
0.6
▲17.6
▲0.8
▲19.4
2⽉
▲0.3
▲3.4
▲2.1
▲7.9
▲0.3
▲5.1
▲5.2
▲17.9
▲3.1
▲15.1
3⽉
▲0.1
▲3.8
▲0.7
▲9.1
0.2
▲4.9
▲1.2
▲20.4
▲0.1
▲15.9
4⽉
▲0.4
▲4.2
▲1.2
▲9.6
0.4
▲4.4
▲1.4
▲19.8
0.5
▲14.0
5⽉
0.2
▲4.2
▲0.5
▲11.1
0.0
▲4.5
▲0.1
▲20.1
0.3
▲13.1
6⽉
▲1.5
▲35.4
▲8.6
▲38.9
▲5.9
▲40.8
▲6.1
▲40.7
▲0.5
▲37.2
▲9.7
▲35.4
▲9.8
▲34.7
▲3.8
▲27.1
1.8
▲36.6
0.3
▲24.4
15.5
▲21.9
2.1
▲18.7
2.7
▲15.3
▲0.8
▲5.5
▲1.8
▲6.7
▲1.3
▲7.2
▲2.0
▲9.1
▲2.9
▲9.7
▲5.5
▲13.8
▲2.0
▲11.1
▲2.4
▲14.6
▲0.6
▲11.1
▲0.5
▲14.8
▲1.1
▲12.7
▲2.0
▲17.9
▲1.5
▲12.1
▲2.3
▲17.9
▲3.0
▲11.4
▲4.9
▲17.8
▲0.6
▲12.7
0.0
▲19.4
1.3
▲10.7
2.5
▲15.3
1.3
▲10.7
2.5
▲15.3
0.3
▲10.9
0.4
▲15.5
▲1.2
▲11.4
▲0.9
▲14.8
▲0.2
0.4
0.0
0.1
0.0
0.6
▲0.3
0.3
▲0.1
0.1
0.0
0.2
0.0
0.3
▲0.1
0.2
0.0
0.0
0.1
0.6
▲0.2
0.1
▲0.2
▲0.1
0.0
0.3
▲0.1
0.2
0.2
0.2
0.0
▲0.1
0.3
0.8
0.2
0.1
0.1
▲0.1
0.3
0.4
0.1
0.3
0.1
0.0
0.0
▲0.1
0.1
0.9
0.0
▲0.1
▲0.1
▲0.2
0.1
0.6
0.0
0.2
▲0.1
0.3
0.1
▲0.1
0.1
0.7
0.1
0.1
0.1
▲0.2
0.1
0.4
0.2
0.3
▲0.3
0.3
0.0
0.1
0.0
0.9
▲0.4
0.1
0.0
0.0
0.0
0.6
0.1
0.5
▲0.1
0.2
▲0.2
0.1
▲0.1
0.8
0.0
0.0
▲0.1
0.1
▲0.1
0.6
▲0.1
0.7
▲0.4
0.0
▲0.7
0.0
▲0.7
0.7
▲0.6
▲0.3
▲0.8
▲0.1
▲1.0
0.4
▲0.5
0.5
0.1
0.3
0.0
0.0
0.2
0.8
0.4
0.1
0.2
▲0.1
0.3
0.5
0.2
0.6
0.1
▲0.1
0.1
▲0.3
0.3
0.7
0.3
▲0.1
0.3
▲0.3
0.5
0.6
0.1
0.3
0.2
▲0.3
0.3
▲0.3
0.3
0.7
0.0
▲0.4
0.1
▲0.3
0.3
0.6
0.0
0.0
0.1
▲0.4
0.1
▲0.4
0.1
0.6
0.0
▲0.5
0.0
▲0.5
0.0
0.5
0.0
▲0.1
▲0.3
▲0.5
▲0.1
▲0.5
▲0.1
0.4
▲0.2
▲0.4
0.0
0.4
0.2
0.5
▲0.2
0.6
▲0.2
0.3
0.1
0.3
0.3
0.3
0.0
0.3
▲0.5
0.3
0.0
0.2
0.6
0.2
▲0.1
0.3
0.0
0.2
(注) 上段:前⽉⽐、下段:前年同⽉⽐、%
(出所)⽇本銀⾏、総務省、⼤阪府、⽇本経済新聞社
●5⽉分の全国消費者物価指数・総合指数は2010年を100とした指数が、103.6となり、前⽉⽐
は+0.1%上昇、前年同⽉⽐は▲0.4%下落した。前年同⽉⽐がマイナスになったのは3カ⽉連続だ。
(次⾴へ)
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
●⽣鮮⾷品の前年同⽉⽐は▲1.2%下落に転じた。4⽉分は+0.2%上昇だったので、総合指数の前年
同⽉⽐に対する寄与度差は▲0.06%と下落要因になった。⼀⽅、エネルギー全体の前年同⽉⽐は▲12.
6%下落した。4⽉分と同じ下落率で、総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は0.00%と中⽴要因だっ
た。
●エネルギー分野の中⾝はまちまちだった。ガソリンの前年同⽉⽐は14年12⽉分で▲2.5%の下落と19カ
⽉ぶりの下落となった後マイナスが続き、前回の16年4⽉分では▲16.0%になったが、今回の5⽉分では▲
16.1%になった。前⽉⽐は+1.6%だったが、前年の⽅がやや上昇していた。その結果、総合指数の前年
同⽉⽐に対する寄与度差は▲0.01%と僅かに物価押上げ要因になった。灯油の前年同⽉⽐は14年12
⽉分で▲3.4%の下落と28カ⽉ぶりの下落となった後マイナス継続で、16年4⽉分では▲26.8%だっ
たが、今回の5⽉分では▲26.9%になった。前年同⽉⽐に対する寄与度差は0.00%と中⽴要因だった。
電気代の前年同⽉⽐は▲9.6%で、4⽉分の▲9.9%から下落率がやや縮⼩した。総合指数の前年同⽉
⽐に対する寄与度差は+0.01%と物価押上げ要因になった。都市ガス代の前年同⽉⽐は▲16.6%と、
4⽉分の▲16.8%から下落率が縮⼩した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は+0.01%だっ
た。
●レギュラーガソリンの価格は3⽉7⽇の112円/ℓを底に6⽉20⽇・27⽇には124.0円/ℓまで上
昇したが、4〜6⽉は原油価格の前年⽔準が⾼かった反動や⾜元の円⾼要因などで、前年⽐の上昇要因になり
にくい。但し、先⾏き夏場以降の前年⽐の回復にプラスに働くとみられる。
●テレビやパソコン、エアコンといった教養娯楽⽤耐久財は5⽉分では前年同⽉⽐+5.3%と4⽉分の+9.
2%から上昇率が縮⼩した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は▲0.04%だった。そのうちテレビは
4⽉分の前年同⽉⽐+13.3%から5⽉分は+5.2%へと鈍化した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄
与度差は▲0.04%だった。また、家庭⽤耐久財は全体で前年同⽉⽐▲1.4%で、4⽉分の前年同⽉⽐
▲2.4%からマイナス幅が縮⼩した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は+0.01%だった。
●5⽉分の宿泊料は前年同⽉⽐+6.6%で、4⽉分の前年同⽉⽐+1.9%から上昇率が⾼まった。総合
指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は+0.05%だった。4⽉分は前年同⽉⽐+12.0%の上昇だった
外国パック旅⾏は、5⽉分では同+9.4%と上昇率が鈍化した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は
▲0.01%だった。
●5⽉分の全国消費者物価指数・総合指数・前年同⽉⽐は財が▲1.5%と下落、⼀⽅サービスは+0.
6%の上昇であった。
(次⾴へ)
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
●全国消費者物価指数・総合指数・前年同⽉⽐に対する財とサービスの4⽉分から5⽉分への寄与度差をみると、
財は▲0.16%。⼀⽅、雇⽤・所得環境が改善している中、サービスの総合指数・前年同⽉⽐に対する寄与度
差は+0.01%で僅かに物価押し上げ要因であった。
●5⽉分の⽣鮮⾷品を除く総合指数は2010年を100とした指数は103.0で、前⽉⽐は+0.1%
上昇、前年同⽉⽐は▲0.4%下落した。13年4⽉の▲0.4%以来、3年1カ⽉ぶりの下落幅である。
前年同⽉⽐の下落は3カ⽉連続だ。
●5⽉分の⾷料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は101.8で、前⽉⽐+0.1%の上昇、前年
同⽉⽐は+0.6%の上昇となった。4⽉分の+0.7%から伸び率は鈍化したものの、前年同⽉⽐は32カ
⽉連続上昇した。32カ⽉連続前年同⽉⽐がプラスになったのは98年8⽉まで⻑期にわたって連続で上昇してい
た時以来で、17年9カ⽉ぶりである。
●5⽉分の総合指数の季節調整済み指数は103.4で前⽉⽐+0.1%の上昇。⽣鮮⾷品を除く総合指
数の季節調整済み指数は102.8でこちらは前⽉⽐横ばい。⾷料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数
の季節調整済み指数は101.6でこちらも前⽉⽐横ばいである。
●ESPフォーキャスト調査・6⽉調査によると、全国消費者物価指数・⽣鮮⾷品を除く総合の前年同期⽐は、
16年4〜6⽉期に▲0.30%まで下落したあと、7〜9⽉期は▲0.10%、10〜12⽉期は+0.
22%、17年1〜3⽉期は+0.69%と緩やかに上昇していく⾒込みだ。
●全国消費者物価指数・⽣鮮⾷品を除く総合の16年度の上昇率は+0.13%、17年度の上昇率は+
0.84%が予測平均値だ。なお、原油価格(WTI)の予測平均値は16暦年43.53ドル/バレル、
17暦年50.11ドル/バレル。円相場の予測平均値は16年度1ドル=110円41銭、17年度1
ドル=112円81銭となっている。英国の国⺠投票の結果EU離脱となったことで⽣じた円⾼の影響は織り込まれ
ておらず、円⾼の進展の影響は物価下落要因となって働こう。
●物価上昇率を決める主因の需給ギャップ(GDPギャップ)は内閣府の試算で16年1〜3⽉期は▲1.
1%と、15年10〜12⽉期の▲1.5%からマイナス幅が縮⼩している。需給ギャップの改善は、⾜元の消
費者物価指数の前年同⽉⽐の上昇要因になっていくと思われる。
(次⾴へ)
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
(⽇銀:消費者物価の基調的な変動)
●総務省の発表を受け、⽇銀が発表した「消費者物価の基調的な変動」によると、5⽉分の総合(除く⽣鮮⾷
品・エネルギー)の前年同⽉⽐は+0.8%で、4⽉分の+0.9%から0.1ポイント低下した。前回4⽉
分は15年7⽉分の+0.9%以来の+1.0%割れだったが、さらに上昇率が鈍化した。⾜元、⽇経ナウキャ
スト⽇次物価指数T指数の前年⽐が6⽉に⼊っても弱含み基調で、6⽉29⽇の7⽇移動平均は+0.29
69%である。⽉間でも+0.3%台の可能性が⼤きく、5⽉分の+0.40%を下回るとみられる。6⽉分の
総合(除く⽣鮮⾷品・エネルギー)の前年同⽉⽐は+0.8%を下回る可能性もあろう。
⽇銀:「消費者物価の基調的な変動」
(前年同⽉⽐、⽐率 %)
1⽉
2⽉
3⽉
4⽉
5⽉
総合(除く⽣鮮⾷品・エネルギー)
10⽉
1.2
1.2
1.3
1.1
1.1
1.1
0.9
0.8
総合(10%刈込平均値)
0.6
0.6
0.5
0.4
0.5
0.4
0.3
0.2
39.7
42.2
42.4
44.5
40.5
35.3
上昇品⽬⽐率-下落品⽬⽐率
11⽉
12⽉
43.1 39.3
(注)上昇・下落品⽬⽐率は、前年⽐上昇・下落した品⽬の割合。総合(除く⽣鮮⾷品)。
(資料)総務省「消費者物価指数」
(出所)⽇本銀⾏
(内閣府:消費者物価指数:⽣鮮⾷品、⽯油製品及びその他特殊要因を除く総合)
●また、内閣府流のコア指数は、消費者物価指数・⽣鮮⾷品を除く総合から、⽯油製品、電気代、都市ガス代、
⽶類、切り花、鶏卵、固定電話通信料、診療代、介護料、たばこ、公⽴⾼校授業料、私⽴⾼校授業料を除いた
ものだ。内閣府流コア指数(固定基準)3⽉分の前年同⽉⽐は、+1.0%だったが、前回4⽉分は+0.
8%で、⽇銀流コア指数と同じ幅の0.2ポイント分鈍化した。15年5⽉以来の低い伸び率で、15年6⽉の+
0.9%以来の1.0%割れである。今回5⽉分は+0.8%で、⽇銀流コア指数とは異なり4⽉分と同じ伸
び率で落ち着いた動きだった。
消費者物価指数:⽣鮮⾷品、⽯油製品及びその他特殊要因を除く総合
15年9⽉
10⽉
11⽉
12⽉
16年1⽉
2⽉
3⽉
4⽉
5⽉
固定基準
1.3
1.1
1.2
1.2
1.0
1.1
1.0
0.8
0.8
連鎖基準
1.2
1.0
1.1
1.1
1.0
1.1
0.9
0.7
0.7
(資料)消費者物価指数「⽣鮮⾷品を除く総合」から、⽯油製品、電気代、都市ガス代、⽶類、切り花、鶏卵、固定
電話通信料、診療代、介護料、たばこ、公⽴⾼校授業料、私⽴⾼校授業料を除いたもの。
(出所)内閣府「⽉例経済報告」
(次⾴へ)
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。
(6⽉分の暫定的予測)
●6⽉分の全国消費者物価指数・総合の前年同⽉⽐は、5⽉分の▲0.4%からマイナス幅が拡⼤し、▲0.
5%程度になると予測する。前⽉⽐は▲0.3%程度とみる。
●6⽉分の全国消費者物価指数・⽣鮮⾷品を除く総合の前年同⽉⽐は、5⽉分の▲0.4%からマイナス幅が
拡⼤し▲0.5%程度になると予測する。前⽉⽐は▲0.1%程度とみる。全国ベースの⽣鮮⾷品を除く総合の
前年同⽉⽐マイナス幅が連続して拡⼤すれば⼈々のデフレ・マインドを呼び起こすものとなってしまう可能性もあり、追
加の⾦融緩和期待が⾼まる要因のひとつとなろう。
●また、6⽉分の⾷料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合の前年同⽉⽐は+0.6%程度と5⽉分と同程
度の伸び率になると予測する。前年同⽉⽐は98年8⽉までの連続上昇以来、17年10カ⽉ぶりの33カ⽉
連続プラスになりそうだ。前⽉⽐は▲0.1%程度になろう。
●関連データである6⽉分の東京都区部消費者物価指数(速報)では、総合の前年同⽉⽐は▲0.5%と
5⽉分と同じ下落率になった。⽣鮮⾷品の前年同⽉⽐は+0.1%で5⽉分の▲1.5%の下落から上昇に
転じた。⽣鮮⾷品の総合指数・前年同⽉⽐に対する寄与度差は+0.06%だった。エネルギー全体の前年同
⽉⽐は▲15.3%で5⽉分の下落率の同▲16.0%からマイナス幅がやや縮⼩した。総合指数の前年同
⽉⽐に対する寄与度差は+0.07%で、上昇要因になった。⼀⽅、6⽉分ではテレビの前年同⽉⽐が▲6.
2%と5⽉分同+0.5%の上昇から下落に転じた。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は▲0.0
3%で、物価下押し要因になった。6⽉分の宿泊料は前年同⽉⽐+4.0%で、5⽉分の前年同⽉⽐+6.
6%から伸び率が鈍化した。総合指数の前年同⽉⽐に対する寄与度差は▲0.03%になった。6⽉分の消費
者物価指数・総合の東京都区部(速報)の前⽉⽐は▲0.3%だった。また、⼤阪市の総合6⽉分前年同⽉
⽐は▲0.3%と5⽉分の同▲0.1%から下落率が拡⼤した。6⽉分の前⽉⽐は▲0.4%だった。
●6⽉分の⽣鮮⾷品を除く総合の前年同⽉⽐は、東京都区部(速報)は▲0.5%で5⽉分と同じ下落率
だった。6カ⽉連続の下落だ。6⽉分の前⽉⽐は▲0.1%だった。⼤阪市の⽣鮮⾷品を除く総合の6⽉分前
年同⽉⽐は▲0.4%と5⽉分の▲0.1%からマイナス幅が拡⼤した。6⽉分の前⽉⽐は▲0.2%だっ
た。
●6⽉分の⾷料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合の前年同⽉⽐は、東京都区部(速報)は+0.4%で
5⽉分の+0.5%からやや鈍化したものの、これで14カ⽉連続の上昇になった。6⽉分の前⽉⽐は▲0.
1%だった。また、⼤阪市では6⽉分前年同⽉⽐は+0.2%で5⽉分の+0.3%から鈍化したものの、3
3カ⽉連続の上昇となった。6⽉分の前⽉⽐は▲0.2%だった。
(7⽉1⽇現在)
本レポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断に
関しましては、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
このレポートに記載された内容は今後予告なく変更されることがあります。また、SMBCフレンド証券は、このレポートに記載
された内容に関し、正確性・完全性を保証するものではありませんのでご了承ください。