2016年6月27日 主要日本資産への英国民投票の影響について 英国のEU(欧州連合)からの離脱の是非を問う国民投票の結果、離脱支持が51.9%と過半 を占めたことを受け、先週24日の金融・資本市場は世界的に大揺れとなり、株安が拡がった ほか、英ポンドやユーロが売られた一方、円が全面高となりました。また、主要国の国債や -12 -10 -8 -6 -4 -2 0 2 金に資金が流入しましたが、イタリアやスペインなどの国債は売られる展開となりました。 日経平均株価 東証REIT指数 4 6 (%) 2.4 -0.2 -0.7 主要指標の騰落率* *英FTSE100指数 各国10年国債利回りについては変化幅 (2016年6月24日、前営業日比) -12 -10 日経平均株価 -8 -6 -4 -2 0 2 4 ユーロ・ストックス指数 -0.2 (2016年6月27日、前営業日比) -12 -10 -8 -6 -4 -2 0 #N/A 2 4 NYダウ工業株30種 WTI原油先物 日経平均株価 -7.9 東証REIT指数 -3.1 ユーロ・ストックス指数 -7.7 NYダウ工業株30種 -0.2 米ドル(対円) 英FTSE100指数 -0.1 -0.7 英ポンド(対円) ユーロ・ストックス指数 -1.6-0.2 ユーロ(対円) NYダウ工業株30種 -3.4 WTI原油先物 -4.9 4.7 NY金先物 -3.7 -11.6 WTI原油先物-0.40 NY金先物 日10年国債利回り 米ドル(対円) 英ポンド(対円) 英ポンド(対円) ユーロ(対円) -6.0 -0.40 -0.20 日10年国債利回り 英10年国債利回り 独10年国債利回り 米10年国債利回り 0.00 (ポイント) -0.03 6 (%) 0.6 2.4 NY金先物 東証REIT指数 -4.7 英FTSE100指数 米ドル(対円) 6 (%) -0.6 -0.20 0.4 #N/A 0.000.6 (ポイント) 0.4 -0.02 -0.1 -1.6 ユーロ(対円) -0.6 注:為替のマイナスは各国通貨安・円高 (なお、27日の為替・国債は東京時間16時過ぎのデータ) -0.40 -0.20 0.00 (ポイント) 日10年国債利回り -0.02 -0.29 -0.14 -0.19 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成 日本の場合、円高が進み、一時は1米ドル=99円前後と約2年7ヵ月ぶりの円高・米ドル安水 準となったことなどもあり、株価の下げが特に大きくなったほか、J-REITの下落も他の主要 国と比べて大きくなりました。しかしながら、本日27日の国内市場では、為替が1米ドル =101~102円台で落ち着いた値動きであったことや、24日の大幅下落の反動などもあり、株 価が反発したほか、J-REITも底堅い動きとなりました。 ※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■当資料は、日興アセットマネジメントが投資環境についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではあり ません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来 の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産は為替変動リスクもあります。)を投資 対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用を ご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 1/2 EU離脱に向け、英国側は10月までに決まる見通しの新首相の下で、欧州委員会などと の協議を進める意向ですが、EU側は早急な対応を求めるなど、厳しい姿勢で臨むとみら れ、今後の不安材料となっています。また、英国での動きを受け、反EUの動きが他の国 で勢いづくかどうかという点も、今後の注目点です。反EUの流れが拡がれば、企業の投 資手控えにつながるなど、経済活動にブレーキがかかることが懸念され、市場の動きが荒 くなることも考えられます。 こうしたことなどから、英国のEU離脱に向けた動きの市場への織り込みはまだ終わっ ていないとみられます。ただし、世界的な金融機関が相次いで破たんするのではないかと の懸念が台頭したリーマン・ショック時と異なり、今回は信用危機のような事態には及ん でいません。また、恐怖指数として市場で注目されているVIX指数も、足元で高まったと はいえ、リーマン・ショック時の水準にははるかに及びません。このため、今後、市場が さらに振れるとしても、その程度は限定的とみられるほか、市場が落ち着きを見せ始める までにリーマン・ショック時はおよそ半年かかったのに対し、今回はその半分程度にとど まる可能性があるとみられます。 VIX指数の推移 (2007年1月3日~2016年6月24日) (ポイント) 100 リーマン・ショック 80 ギリシャ・ショック (欧州政府債務懸念) 60 人民元 切り下げ 40 20 0 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成 為替 日銀が7月28~29日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策の導入を決定する可能性が高 まっているとみられるものの、英国がEU離脱を選択したことに伴ない、米国での利上げ は当面、見送りになるとの見方が市場で拡がっていることなどから、為替が大きく円安に 振れる可能性は低いと考えられます。 日本株式 上述のとおり、今後、先行き不透明感などから世界的に株価が一段と下振れする可能性は 否定できないものの、日本株式のPBR(株価純資産倍率)は24日時点で1倍強にとどまっ ていることなどから、相場の長期下落には至らないと考えられます。ただし、為替が現行 水準で長くとどまるような場合には、企業業績見通しが下方修正となる可能性があり、注 意が必要です。 J-REIT、社債 マイナス金利が拡がる中、機関投資家の現金保有比率が高まっていることなどを考えると、 利回りを狙い、リスク資産の中でも比較的安全と考えられるJ-REITや社債へ資金が流れる ことが考えられます。 以上 ※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■当資料は、日興アセットマネジメントが投資環境についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではあり ません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来 の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産は為替変動リスクもあります。)を投資 対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用を ご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。 2/2
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