応用言語学特講Ⅰa 発表資料 第 1 章後半部 担当:池田有希菜 3. 観点別評価 3.1 観点別評価の定義と目的 ◎観点別評価…「受験者の言語表現の様々な側面を別々に評価する」分析的評価 →学習指導要領の目標に準拠した分析的評価 ・学級または学年における位置づけから評価する集団基準準拠評価だけでなく、学習目標 の実現状況を総括的に評価する。 ・観点別評価を行う理由 ① 学習者個人の学習状況を的確に把握するため ② 学習指導要領により沿ったものにするため ③ 学校段階の目標を実現しているかを評価するため ④ 個人に応じた指導に生きる評価をするため ⑤ 評価の客観性や信頼性を確保するため 3.2 学力の 3 要素と観点別評価の 4 観点の関係 ・学習評価の在り方と学力要素を対応させて整理。 表1 観点別評価の 4 観点と学力の 3 要素の対応表 観点別評価の 4 観点 学力の 3 要素 コミュニケーションへの関心・意欲・態度 主体的に学習に取り組む態度 外国語表現の能力、外国語の理解の能力 言語や文化についての知識・理解 基礎的・基本的な知識・技能 思考力・判断力・表現力 基礎的・基本的な知識・技能 ・学習状況を4つの観点別に→学習指導要領を踏まえた観点別学習状況 表2 NIER(2012)による高等学校外国語の観点別学習状況の4つの観点とその趣旨(表の枠は筆者改変) 観点 趣旨 コミュニケーションに関心をもち,積極的に コミュニケーションへの関心・意欲・態度 言語活動を行い,コミュニケーションを図ろ うとする。 外国語表現の能力 外国語の理解の能力 外国語で話したり書いたりして,情報や考え などを適切に伝えている。 外国語を聞いたり読んだりして,情報や考え などを的確に理解している。 外国語の学習を通して,言語やその運用につ 言語や文化についての知識・理解 いての知識を身に付けているとともに,その 背景にある文化などを理解している。 ・実現状況は A~C の 3 段階、評定は 1~5 の 5 段階で判断。 ・単元末、学期末、学年末には観点別学習状況の評価の総括を行う。 ○「外国語表現の能力」 「外国語理解の能力」の観点の評価において CAN-DO リストの形に よる学習状況の評価が生かされることが期待されている 4. おわりに ・CAN-DO リストや観点別評価は中学校・高等学校の英語教師にとって大きな負担である。 →これらのことにどのような意義があるのか。 ① コミュニケーションの目的を、生徒が英語を使って具体的な行動で果たせるよ うになる。 ② 教師の指導と評価の改善につながる。 ③ 目標を教師と共有することで生徒自身の自己評価を促し、自律的学習者を育成 することができる。 <参考文献> ・文部科学省国立研究政策研究所教育課程研究センター(NIER).(2012).『評価規準の作成, 評価方法等の工夫改善のための参考資料 高等学校外国語』.教育出版. p.23
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