英国のEU残留・離脱で何が起きるのか

2016/6/23
グローバル・マーケット・
トピックス
投資情報部
英国のEU残留・離脱で何が起きるのか
(ストラテガス社レポートより)
英国のEU残留・離脱 英国のEU残留・離脱の影響について、みずほ証券が調査サービス提供を受ける契
の影響、ストラテガス 約を締結している米Strategas Research Partners(以下ストラテガス社)の見解を以
下の通りまとめた。
社の想定
ストラテガス社が想定する英国のEU残留・離脱の影響
残留
・英ポンドに買い戻し入る
・株式市場ではリスク・オン取引(例えば、S&P500指数は最高値を更新等)
・欧州周縁国とドイツの国債利回り格差縮小(例えば、スペイン、イタリア等)
・EU高格付け国ソブリン債利回り、プラス圏へ浮上(例えば、ドイツ10年国債利回り)
・英国経済、年2%成長への信認回復
・ユーロ圏経済への影響は限定的、1.5%成長を予想
・英国の中銀による利上げ観測復活
・キャメロン首相、移民政策や国民保健サービス等に再注力
・短期的なインフレ懸念なし
・金の投資魅力が低下
・追加的なEU改革や譲歩を促す
・票差次第では、EUの弱体化を露呈
・ポピュリズムは、従来の想定ほど強くならない
離脱
・英ポンドは急落、その後は買い戻し入る
・リスクオフ取引継続、特に欧州周縁国の株式と債券に悪影響
・英国の消費者信頼感が一段と悪化
・英国は景気後退へ
・ユーロ圏への波及(0.5%成長へ減速、EUからのさらなる離脱や改革要求等)
・英国と欧州の中央銀行は追加金融緩和で対応
・キャメロン首相の辞任
・短期間でインフレ懸念が台頭
・金の投資魅力が一段と増す
・EUの弱体化により他国やテロリストからの脅威が高まる
・世界的にポピュリズム現象が深刻化
・ビジネスの停滞(多国籍企業の移転、貿易協定再交渉、EU単一市場へのアクセス喪失)
・国政選挙での政権交代(2016年スペイン、17年ドイツ、17年フランス等)
・欧州系銀行の資本不足リスクが高まる、特にイタリア
出所:ストラテガス社の資料よりみずほ証券作成
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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2016/6/23
グローバル・マーケット・トピックス
英国のEU残留・離脱
を問う国民投票につ
いて、ストラテガス社
の見解
明日の注目はもちろんEU残留・離脱を問う英国の国民投票である。EU離脱の投票
は英国経済にとっては良くない事である。短期的にはGDP成長率が2020年に向け
3%~5%程度下落する可能性、英ポンドが下落すれば輸入コストの上昇によりインフ
レ率が急上昇、貿易やビジネス活動にも暗雲が漂い失業率の上昇が予想される。
欧州にとって英国は緊密な貿易相手であり、EU離脱は他のEU諸国の反EU運動に
つながるなど、欧州全体にとっても悪影響を受ける。EU離脱となれば他国でも同じ
ような投票の準備が必要になるかもしれない。
英国が離脱となれば前途は長く、複雑なものとなるであろう。まず主要中央銀行は
市場の大きな変動への対応を余儀なくされ、その後は景気刺激策としつこく続く高
インフレ対応の板挟みとなるであろう。さらにその後、政策担当者たちは英国とEUの
結束を解く、つまりは連合離脱を定めたEU条約50条に基づく手続きを開始する事
になる。
英国は脱退について貿易や移民協定を含め2年間の交渉期間がある。この期間に
政策担当者、企業、消費者は、キャメロン首相の退任、EU加盟国とのビジネスに関
わる費用とルールについての膨大な不透明感、そしておそらく英国在の移民や派
遣労働者の移転問題に対応せざるを得なくなる。
現在、世論調査はあまりにもきっ抗しており、投票結果は予測困難である。不確実
なことに対して投票するというのは、不透明な中での多大な信念を必要とする。
我々がある程度の確かさで言える事は、離脱派が勝利すれば、英国企業で欧州で
の売り上げが大きい銘柄群が短期的にはアンダーパフォームすることが予想され、
英ポンドが対ドルで下落、そしてEU諸国は、それがEUにとって悪いことだと確信し
ている事である。
投票所は英国時間の午後10時(日本時間:24日午前6時)に閉まる。しかし、どちら
が勝利するかは翌朝まで判明しないかも知れない。また、その影響を本当の意味で
知るにはかなり長い時間を要するであろう。
Strategas Research Partnersについて
Strategas Research Partners(以下ストラテガス社)は、マクロ分析、投資助言、資本市場サー
ビス等の提供にフォーカスした機関投資家向けのリーディング・ブローカーです。世界中の
債券・株式の機関投資家や企業経営者を顧客にしています。みずほ証券は、2015年6月1
日に、ストラテガス社と、調査サービス提供に関する契約を締結しました。本契約により、み
ずほ証券はストラテガス社から定期的に米国のマクロ経済等の情報提供を受けており、当該
情報やデータ等を利用することが可能になっております。本資料においても、一部市場見通
しや経済情勢等につきまして、ストラテガス社から提供を受けた情報、データ等を使用して
おります。
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
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金融商品取引法に係る重要事項
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○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料
をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税
込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。
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○保護預かり口座管理料は無料です。
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む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込
むことがあり、損失を被ることがあります。
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国内取次手数料と現地でかかる手数料および諸費用の両方が必要となります。現地でかかる手数料および
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細は当社の担当者までお問い合わせください。国内取次手数料は、約定代金 30 万円超の場合、約定代金に
対して最大 1.08%+2,700 円(税込み)、約定代金 55,000 円超 30 万円以下の場合、一律 5,940 円(税込み)、
約定代金 55,000 円以下の場合、約定代金に対して一律 10.8%(税込み)の手数料をご負担いただきます。
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お客さまの購入単価および売却単価を当社が提示します。単価には手数料相当額が含まれていますので別
途手数料および諸費用はかかりません。
○国内委託取引
当社の国内株式手数料に準じます。約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託
手数料をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に
97.2%(税込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。
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外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決
定した為替レートによるものとします。
商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書または
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商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号
加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
広告審査番号 : MG5690-160623-20
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