高耐久性木材-プラスチック複合材料(WPC)

秋田県立大学
木材高度加工研究所
高耐久性WPCの開発
WPCとは
木粉とポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチックを混練・複合させた混練型木材-プ
ラスチック複合材(混練型WPC,WPC)は,製材廃材や資源回収された廃プラスチック
を原料にできることから,環境資材として注目されている新しい木質系材料です.
メカノケミカル処理によるWPCの製造
粉砕や摩砕などの機械的エネルギーによって木粉を化学的に修飾するメカノケミカ
ル処理を用いて作られた水に強い(水を吸わない,水による膨張や収縮がしにくい)
化学修飾木粉(図①)と廃プラスチック(図②)をよく混ぜ合わせてペレットを作り(図
③),押出成形によってWPCを試作しました(図④).
木粉製造のために使う機械的エネルギーで化学修飾も併せて行うことにより,工程
のシンプル化や省力化,低温加工による熱劣化抑制などの利点があります.
混合
図①ボールミル加工さ
れた化学修飾木粉
混練
図②廃プラスチック
成形
図③ペレット
図④押出成形したWPC
アシル化によるWPCの高耐久化
木高研では、木材中の水分と結合しやすい水
酸基を水分と結合しにくいアシル基に置換し
た木粉を原料として,高耐久化WPC(図⑤)を
開発しています.
アシル化によって寸法安定性と耐朽性が向上
します.
図⑤表面仕上げした
試作したベンチ
ルーバー材
本研究開発の一部は下記事業により支援いただきました.
平成25-27年度「農林水産業・食品産業科学技術推進事業」