平成 27 年度 市民講座 "今、森林を考える。"第 2 回報告 森林と人間の関係の歴史と現状を考える 講師:小池正雄 信州大学名誉教授(森林政策学) 2015 年 9 月 13 日(日)10:00~15:00 本校の研習館 1 階の講義室で予定通り 10:00 に開講しました。第 1 回受講の 7 名の他にも、午前中のみ でしたが 9 名が当日参加で受講されました。 午前中の講義の項目・概要は次の通りでした。 近世以前(古代・中世・近世) 原始時代~縄文時代 古代:律令制 公私共利論:室町末期から入会地 荘園制:林野の私有化 中世 農耕社会、農地開発、燃料、飼料、肥料 森林の質の劣化、森林面積減少 重要な森林を直轄地に指定、伐採制限、保護林政策の展開 人工造林、戦国大名による治水事業 近世:幕藩体制の成立 木材市場の形成 耕地面積 3 倍化。森林の劣化・荒廃。 林野管理利用制度の確立 林野の利用と森林の育成 江戸時代までの森林への過度の依存 山地荒廃・災害への対策 明治期以降昭和戦前期までの森林と人間の関係 近代的林野所有の創設 公有林野の形成 国有林と御料林の創出 部落有林野整理統一事業政策の背景 国有林経営の確立 民有林政策の展開 森林法制の整備 1897年(M30)森林法と1907年森林法 森林組合制度の変遷 造林政策(資源政策)の進展 森林治水政策 木材貿易と関税政策 午前中に、受講生の理解を深めるために質疑応答の時間を十分にとったため、第 2 回の講義内容の予定 (配布資料)が終了しませんでした。そのため、受講生全体の希望により、昼食後も研習館での講義を継続 しました。 午後の講義の項目・概要は次の通りでした。 昭和中期以降における森林と人間の関係 戦中期の林政 戦後復興期の森林政策 木材・薪炭需要の飛躍的拡大 森林計画制度による伐採規制 経済成長と森林政策 資源政策の展開 造林政策の枠組み 明冶以降の造林政策 戦後における造林政策 拡大造林政策 民有林造成の為の資源政策 1960年代までの森林資源造成政策 低成長下の資源政策 森林利用の多面化と条件整備 構造政策としての地域林政 森林政策の多様化と流域林業推進期(1987~1996) 環境と公益的機能への傾斜期(1997~) 森林・林業基本法林政への転換 森林・林業再生プラン 我が国の森林と人間との関係の現状 森林管理に向けての課題 森林施業集約化に関わる諸問題 多様で健全な森林の育成 講義は 1 時間ほどで終了しましたが、その後の質疑応答が続き、予定時刻の 15 時になりました。 次回: 第 3 回「木質バイオマスの利活用について考える。(薪/ペレット/各種コージェネ発電)」 9 月 27(日)10:00~15:00 受付:研習館 参加費: 無料(昼食をご持参ください) 参加費については、1,000 円/回/人としておりましたが、次回から原則として無料とします。な お、お弁当・お茶の手配を事前予約で受け付けることとします(1,000 円) 配布資料は事前申込者を優先して配布します。 お問合せ/お申込 八ヶ岳中央農業実践大学校 農林体験学習事務局 (担当:アカイ) TEL : 026-675-1131 FAX : 026-403-2433 E-mail : [email protected] 市民講座の受付会場:研習館(赤矢印の先の赤丸)および駐車場(青の区域) 第1回 8 月 30 日 森林の働きについて考える。 第2回 9 月 13 日 森林と人間の関係の歴史と現状を考える。 第3回 9 月 27 日 木質バイオマスの利活用について考える。(薪/ペレット/各種コージェネ発電) 第4回 10 月 11 日 野生生物と人間との共生について考える。(歴史・個体数調整管理・電気柵等) 第5回 10 月 25 日 森林と農業の関係に関して考える。 第6回 11 月 1 日 森林管理の担い手に関して考える。 第7回 11 月 8 日 国際的に見た森林管理の動向と日本の森林管理を考える。 第8回 11 月 22 日 21 世紀における森林管理方式のあり方に関して考える。
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