2016年5月2日 ブラジルの金融市場動向 Weekly Report 【2016年4月23日~2016年4月29日の推移】 【1】為替動向 先週のブラジル・レアルは対米ドルでは上昇し、対円で は下落しました。レアルの主要な材料は政局の動向です。 ルセフ大統領の弾劾法案はすでに下院を通過して上院 に持ち込まれていますが、5月6日(現地、以下同様)に上 院委員会で罷免意見書の採決を経た後、5月11日前後 に本会議での弾劾手続き審議開始の可否が決定される 模様です。上院で可決された場合、ルセフ大統領は最 大180日間の失職となり、テメル副大統領が暫定的に大 統領に昇格します。政局以外の材料としては、ブラジル 中央銀行が足元のレアル高を警戒し、レアル売り介入を 開始しています。 今週も引き続きルセフ大統領の弾劾をめぐる動きや政 治動向が注目されるほか、中央銀行の介入姿勢にも注 意が必要です。国外の要因としては、米国の指標や原油 をはじめとする商品市況、また追加緩和を見送った日銀 や市場の思惑に注目が集まります。 【2】金利動向 【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年4月1日~2016年4月29日) 38 (円/レアル) (レアル/米ドル) 円/レアル(左軸) 36 今週も政局動向に注目が集まるとみています。特に5月 11日前後の上院での採決に向けて、市場では新政権の 財務大臣や中央銀行総裁をはじめとする経済チームの 人事に関する思惑が重要な材料になると思われます。 レアル 2.00 レアル/米ドル(右軸、上下反転) 30.96 34 2.50 32 3.00 30 3.50 28 4.00 3.43 26 高 安 4.50 24 4/1 4/8 4/15 5.00 4/29 4/22 ※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。 【ブラジル 金利推移】 先週のブラジル債券市場は金利が低下しました。ブラ ジル中央銀行はCopom(金融政策委員会)を開催し、政 策金利を現状水準で据え置くことを全会一致で決定しま した。据え置きは事前の市場コンセンサスだったため短 期年限の金利低下幅は相対的に小さかった反面、政権 交代観測などから長期年限ほど金利は低下しました。経 済指標面では継続的な財政悪化が確認されたものの、 市場は政権交代の有無や新政権下での財政再建の動き などの方に関心が向いているようです。 1.50 15.0 (2016年4月1日~2016年4月29日) (%) 2年国債 14.5 14.0 13.5 13.0 12.59 12.5 12.0 4/1 4/8 4/15 4/22 4/29 【3】主要経済指標 発表日 4/28 4/29 4/29 5/3 発表頻度 毎月 毎月 毎月 毎月 期間 -2016年3月 2016年3月 2016年3月 指標名 SELICレート 基礎的財政収支(億ブラジル・レアル) 純債務対GDP比 鉱工業生産(前年同月比) データ 14.25% -106 38.9% -- (参考)前回 14.25% -230 36.8% -9.8% (出所:ブルームバーグより大和投資信託作成) 当資料のお取り扱いにおけるご注意 ■当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。 ■当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。 ■当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更される ことがあります。 ■当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。 販売会社等についてのお問い合わせ⇒大和投資信託 フリーダイヤル 0120-106212(営業日の9:00~17:00) HP http://www.daiwa-am.co.jp/ 1/1
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