ブラジルの金融市場動向 Weekly Report

2016年8月22日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年8月13日~2016年8月19日の推移】
【1】先週の回顧
先週のブラジル・レアルは、対円、対米ドルともに小幅
に下落しました。金利はほぼ横ばいの動きとなりました。
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年7月22日~2016年8月19日)
(円/レアル)
40
国内では、週初にテメル大統領代行が、政権はレアル
の為替レートの「平衡を目指す」と述べたことを受け、企
業の輸出競争力を削ぐと懸念されるレアル高の抑制を続
けると市場で捉えられたことが下落材料となりました。しか
し週後半には、中央銀行のレアル安誘導や、利益確定
などによる直近のレアル下落傾向を受けて中央銀行が
行っている米ドル買いレアル売りに相当する為替オペ
レーションの規模を縮小したことにより反発しました。
38
テメル暫定政権は、財政再建関連法案(足元は、税収
に対する政府の裁量を高める暫定令の更新)の議会通
過を目指していますが、下院での承認が遅れています。
財政状況に関して懸念の高まりも心配されるところでした
が、ルセフ大統領の弾劾前ということもあり、金利への影
響は限定的となりました。
28
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
3.20
3.0
34
3.2
32
3.4
30
3.6
31.25
26
7/22
7/29
レアル
2.8
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
36
2.6
8/5
高
安
3.8
4.0
8/19
8/12
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【2】今週の見通し
今週は、国内ではインフレ率などの指標発表が予定さ
れています。中央銀行はインフレへの警戒から引き締め
姿勢を継続しており、インフレ率を2017年末に目標の
+4.5%程度まで低下させるために金融緩和の余地はな
いと述べています。
また、ルセフ大統領の弾劾審議が8月25日(現地、以下
同様)から開始される予定となっており、8月30日から行わ
れる表決では弾劾が決まると見込まれています。市場は
弾劾の決定後、テメル政権が緊縮策を実現していくことを
期待していますが、足元の暫定政権に対する野党の態
度は厳しいものとなっています。
通貨に関しては、中央銀行は自国通貨高に警戒感を
示し、テメル大統領代行も自国通貨高に懸念を表明して
います。そのため、レアルが上昇する際には、引き続きレ
アル売りオペレーションを行うとみられます。一方、レアル
の下落が継続する局面では、オペレーションを停止する
などの措置を取るため、為替は堅調に推移すると見込ま
れます。
【ブラジル 金利推移】
14.0
(2016年7月22日~2016年8月19日)
(%)
2年国債
13.5
13.0
12.5
12.25
12.0
11.5
11.0
7/22
7/29
8/5
8/12
8/19
海外では、米国でイエレンFRB(米国連邦準備制度理
事会)議長の講演が予定されています。米国当局者の発
言や経済指標を含め、利上げが示唆された場合には、
大きく米ドル高レアル安が進む可能性があります。
【3】主要経済指標
発表日
8/16
8/24
8/29
指標名
発表頻度
期間
貿易収支(週次、百万米ドル)
毎週
-毎月
2016年8月 インフレ率(15日締め、前年同月比)
毎月
2016年7月 基礎的財政収支(億ブラジル・レアル)
データ
1,685
---
(参考)前回
637
8.93%
-101
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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