ブラジルの金融市場動向 Weekly Report

2016年8月1日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年7月23日~2016年7月29日の推移】
【1】先週の回顧
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年7月1日~2016年7月29日)
先週のブラジル・レアルは対米ドルでは横ばいとなりま
したが、対円では下落しました。金利は小幅に低下しまし
た。
38
FOMC(米国連邦公開市場委員会)や日銀の金融政策
決定会合を控えて思惑が交錯したことで、日中の変動率
が高い為替相場でした。一方、国内の金融市場は落ち
着いて推移する展開となりました。
34
3.2
32
3.4
FOMCでは、景気見通しの改善と年内の利上げに含み
を残したものの、ほぼ市場予想通りの内容で影響は限定
的となりましたが、日銀の金融政策決定会合では市場予
想に比べ小規模と受け止められたことから、円高が進行
し、レアルは対円では下落しました。
Copom(金融政策委員会)の議事録では声明文同様、
インフレ率抑制のため早期の利下げの可能性がないこと
が示唆されました。また、雇用統計や国際収支統計は下
振れしましたが、市場への影響は限定的でした。
【2】今週の見通し
国内では、引き続き財政状況と政治動向に注目が集ま
るとみられます。2017年のプライマリー・バランス(基礎的
財政収支)の赤字目標は、1,390億レアルと発表されてい
ます。政府は、景気回復による歳入増と公共事業の民営
化や資産売却により目標を達成するとしており、財政赤
字を改善させるための政策に関する議会での審議の行
方が、今後の注目材料になると思われます。
国外では、投資家センチメントが改善しており、ブラジ
ル資産には追い風となっています。足元では、ブラジル
資産は堅調に推移することが見込まれますが、ブラジル
中央銀行は急激なレアル高には警戒感を示し、引き続き
レアル売り米ドル買いに相当する為替オペレーションを
行っているため、為替動向は落ち着いた推移となると思
われます。
また、ルセフ大統領に関しては、上院で弾劾審議が行
われており、8月後半には弾劾の評決が上院で行われる
と見込まれています。
(円/レアル)
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
36
2.8
レアル
3.0
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
3.25
30
高
3.6
31.39
28
3.8
26
7/1
7/8
7/15
安
4.0
7/29
7/22
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【ブラジル 金利推移】
14.0
(2016年7月1日~2016年7月29日)
(%)
2年国債
13.5
13.0
12.5
12.45
12.0
11.5
11.0
7/1
7/8
7/15
7/22
7/29
【3】主要経済指標
発表日
7/26
7/28
7/29
8/2
発表頻度
毎月
毎月
毎月
毎月
指標名
期間
経常収支(百万米ドル)
2016年6月
登録雇用創出合計
2016年6月
基礎的財政収支(億ブラジル・レアル)
2016年6月
鉱工業生産(前年同月比)
2016年6月
データ
-2,479
-91,032
-101
--
(参考)前回
1,200
-72,615
-181
-7.8%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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