材料評価学 第 3 回 前回: 引張試験における ・応力—ひずみ線図 ・公称応力と真応力 ・公称ひずみと真ひずみ 今回: 引張試験における ・真ひずみの意義 ・降伏現象 ・耐力 ・材料の変形挙動 「材料評価学」第 3 回 3. 引張試験 2 3.1 真ひずみの意義 ・2 本の棒に対して, (a) 引張で 2 倍の長さに変形: (b) 圧縮で 1/2 の長さに変形: ・公称ひずみ: ε n(a)= ε n(b)= 図 3.1 引張と圧縮 ●材料に対する負荷としては等価→ ・真ひずみ: ε t(a)= ε t(b)= ● ・注: 図 3.2 応力—ひずみ線図の 公称ひずみと真ひずみ 1 「材料評価学」第 3 回 3.2 降伏現象 ① ② ●転位の固着 ・ ・ 図 3.3 転位の固着 ●Johnston – Gilman の降伏理論 ・結晶の塑性変形速度 ・v とせん断応力τの関係: (1): (2): (3): (4): (5): (6): 2 「材料評価学」第 3 回 3.3 耐力 ・0.2%耐力 σ0.2: 図 3.4 耐力の定義 前回 図 2.3 ・耐力の求め方 ① ② ③ ・問い:耐力を求める基準として「0.2%のひずみ(ε = 0.002)」を用いる根拠は? 3 「材料評価学」第 3 回 3.4 材料の変形挙動 図 3.5 公称応力-公称ひずみ線図 および真応力-真ひずみ線図 4 「材料評価学」第 3 回 3.5 第 3 回講義に関する意見・感想・質問のまとめ ●意見・感想 ・特になし:14 ・少し難しい,だんだん授業の内容が専門っぽくなってきて複雑になってきた,今回は少し難しかった,授業 内容が難しくなってきた:6 ・授業は分かりやすかった,説明が分かりやすかった,よく分かった,親切な説明だった:6 ・耐力が難しかったのでよく復習する,しっかり復習する,復習して理解できるようにしたい,よく復習する:4 ・小テストが出来なかったので来週しっかり取り返す,小テストうまく解けなかったので確認をしっかりする, 小テスト全くできなかったので復習不足を実感した:3 ・式を暗記するだけでなくその意味も理解したい,式が成り立つ条件も覚えないといけないのが大変,文字 がいろいろ出てきたので混同しないように整理してテストに臨む:3 ・まだ GW らしいことを何もしていない・・・,GW はバイトばっかりだった:2←まだ明日・明後日があります! ・GW 明けで頭がボーっとしている,連休明けで頭がうまく働かなかった:2←次の月曜日も気を付けて! ・前回の講義でも出てきた真ひずみや耐力についてより理解することが出来た,真ひずみの意義や降伏現 象や耐力の概念を学ぶことが出来た:2 ・以下一人ずつ: 応力―ひずみ線図は前年も出ていたがまさかここまで大事とは思わなかった, (小テストの復習を)授業前にちょっとやるのではなく前日からしっかりしなければ←さすがに授業前ちょっと じゃ足りないでしょうね・・・ 加工すると断面積が減るが材料は強くなるということで強い材料を作るといっても加工しすぎるとそれは それでデメリットがあって驚いた←加工によって意図的に強化する場合(冷間圧延など)は特に,加工後 の寸法も大事になってきます. ln x と ex を関数電卓でどう表わすのか分からなくなった←去年から「関数電卓はしっかり使いこなせるよう に」と言ってたはずですが・・・もったいないですね~ 覚えたと思っていたのに問題を解こうとするとよく思い出せなかったので次回からは例題を探して実際に 解いてみてから小テストに臨もう←やはり実際に問題を解いてみないと,本当に理解できているかは測れ ませんね. 電車が遅れたが何とか小テストに間に合った←良かったですね,ただ今後も本当に遅れた場合は遅延証 明を見せてもらえば遅刻扱いにはしません(小テストは残念ながらやり直しできませんが). 参考問題がなくなったのでよりきちんと復習することになり前よりも理解が深まった気がする←それは良 かった! ●質問 ・GW はどこか出かけたか?←どこも・・・結局 5/3-5 も毎日大学 に来てましたし・・・ ・(耐力の基準の)0.002 の意味がいまいち分からなかった←左 図のように,明瞭な降伏点を示す場合の応力―ひずみ線図に おいて,降伏点に対応するひずみがほぼ 0.002 なので,降伏 点を明瞭に示さない一般的な材料の降伏点に相当する基準も それに倣った,ということです. 5 「材料評価学」第 3 回 3.6 第 2 回小テスト解答 断面積 A 0 = 20.0 mm2 の試験片を用いて引張試験を開始し,断面積 A = 16.0 mm2 になった時点で試験 を中断した.試験片は既に塑性変形を生じているが,破断はしていない. Q.1 この時点の真ひずみε t [ - ]を求めよ.[6 点] A.1 塑性変形を生じているため,体積不変の条件が成り立つ. A0 l 20.0 A0 l 0 = At l → = = At l0 16.0 ∴ε t = ln ( l / l 0 ) = 0.2231… = 0.223 Q.2 この時点の公称ひずみε n [ - ]を求めよ.[4 点] A.2 真ひずみと公称ひずみとの関係式 ε t = ln (ε n + 1) 6 → ∴ε n = exp(ε t) — 1 = 0.250
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