ノバルティス、「イラリス®」についてFDAから 3つのまれなタイプの周期性

ノバルティス ファーマ株式会社
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MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG
2016年5月17日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2016年4月27日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳
(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については英語が優先されます。
英語版はhttp://www.novartis.comをご参照ください。
ノバルティス、「イラリス®」についてFDAから
3つのまれなタイプの周期性発熱症候群に対し画期的治療薬の指定取得
•
承認が得られれば、「イラリス」は TRAPS および HIDS/MKD に対して FDA から
承認を得る初の治療薬となり、FMF 患者さんの重要な代替治療になると考えられ
る
•
画期的治療薬の指定は、これら希少疾患患者さんのアンメットニーズに対応にする
ため、「イラリス」の迅速審査を後押し
•
米国において「イラリス」は有効かつ忍容性が良好な治療薬であり、2 つの自己炎
症疾患で承認取得済み:全身型若年性特発性関節炎およびクリオピリン関連周期性
発熱症候群に含まれる 3 つの疾患うち 2 つ
2016年4月27日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは本日、「イラリス®」 (一般名:
カナキヌマブ[遺伝子組換え]、以下「イラリス」)が、遺伝性周期性発熱症候群として
も知られる3種類のまれなタイプの周期性発熱症候群の治療薬として、米国食品医薬品局
(FDA)から画期的治療薬(Breakthrough Therapy)の指定を3つ取得したと発表しました
1
。これによりノバルティスは、これら疾患における「イラリス」の審査を迅速に進める
ため、FDAと密接に連携することになります。
周期性発熱症候群は、自己炎症性疾患の一種であり関節痛、関節腫脹、筋肉痛、皮疹を伴
い、日常生活に支障をもたらすほどの高熱を繰り返し発症し、その合併症は生命を脅かす
おそれがあります2。ほとんどの患者さんは、乳幼児期または小児期に発症します3。「イ
ラリス」について審査中の3種類の疾患とは、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)と
高IgD症候群(HIDS)/メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD)ならびにコルヒチンでは適切
にコントロールできない家族性地中海熱(FMF)です1。
ノバルティス ファーマ(スイス)社長デビッド・エプスタイン(David Epstein)は、次
のように述べています。「本日は、治療選択肢が全くないか限られているこれらの重篤で
消耗性の症候群を患う多くの子供たちを含めた患者さんにとって、
重要な日になりました。
『イラリス』は、これらの疾患について審査中の有望な医薬品で、希少疾患を患う人々の
生活に著しい違いをもたらそうとする弊社の取り組みを示すものです」
FDAは、重篤または生命を脅かす疾患に対し、既存の治療薬より有効であると予備的結果
で示された治療薬を、画期的治療薬とみなします。「イラリス」が承認されると、TRAPS
およびHIDS/MKDの治療薬として承認される初めての医薬品となります。またFMFに対し
ては、FDAが承認した唯一の治療薬であるコルヒチンの代替品になると考えられます。
画期的治療薬の指定は、承認申請データの中心となるピボタル第III相CLUSTER試験に基
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づいて取得されました4。ノバルティスは同試験に基づき、米国でこれら3つの疾患に対す
る「イラリス」の効能追加の生物学的製剤承認申請を行いました。
米国において「イラリス」は、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)と呼ばれるまれな
自己炎症性疾患の中の2疾患であるマックル-ウェルズ症候群(MWS)および家族性寒冷自
己炎症症候群(FCAS)を有する4歳以上の患者さんに対する治療薬として、2009年にFDA
から承認されました。2013年にFDAは、全身型若年性特発性関節炎(SJIA)と呼ばれるま
れな自己炎症性若年性特発性関節炎を有する2歳以上の患者さんに対して「イラリス」を
承認しました。
周期性発熱症候群について
周期性発熱症候群は自己炎症性疾患の一種で、非感染性で重篤かつ再発性の発熱を引き起
こします。ほとんどの患者さんは乳幼児または小児の時に発症しますが、成人になって初
めて発症し診断される患者さんもいます2,3。
TRAPSおよびHIDS/MKDに対し承認された医薬品はなく、FMFの治療薬にはごく限られ
た選択肢しかありません。副腎皮質ステロイドのような経口抗炎症薬など、現在の治療薬
は症状管理にのみ役立ちます。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの医薬品は症状緩
和に若干の効果を発揮しますが、発熱発作を予防または経過を変化させることはありませ
ん2。
「イラリス」がFDAから審査を受けている3つの希少疾患のうち、FMFは最も頻度が高く、
東地中海に祖先を持つ家系が主に罹患し、この集団で罹患している人は250人~1,000人に
1人です。他の民族集団での頻度はこれより低いのですが、罹患する可能性は誰にでもあ
ります3。TRAPSおよびHIDS/MKDの頻度は低く、およそ100万人に1~2人のみが罹患し
ます3。
「イラリス®」について
「イラリス」
(カナキヌマブ)は、免疫系防御の重要な部分であるインターロイキン-1(IL-1)
βを阻害する選択的高親和性ヒトモノクローナル抗体です5。特定の炎症性疾患では、過剰
なIL-1βの産生が主な原因となります6,7。「イラリス」は、長時間にわたってIL-1βの作用
を阻害し、IL-1βの過剰産生を原因とする炎症を抑制することで効果を発揮します5。
「イラリス」は、米国でSJIAの治療薬として、EUで難治性急性痛風関節炎の対症療法とし
て承認されています。「イラリス」は、生涯にわたり消耗性の症状を伴う希少な遺伝性疾
患であるCAPSの治療用として、EU、スイス、カナダおよび日本を含む70を超える国々で
も承認されています。米国においてイラリスは、CAPSの2種サブタイプであるマックルウェルズ症候群(MWS)と家族性寒冷自己炎症症候群(FCAS)に対して承認されていま
す。承認された適応症は、国によって異なります。
国内においてカナキヌマブは、「周期性発熱症候群」について効能追加申請中です。「全
身型若年性特発性関節炎」の国内第Ⅲ相臨床試験を実施しており、さらに「心筋梗塞後患
者における心血管イベントのリスク軽減」の国際共同第Ⅲ相臨床試験に参画中です。
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免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その
内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどに
より、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、
ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケア(眼
科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医薬品など、幅
広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2015年の売上高は494
億米ドル、研究開発費は89億米ドル(減損・償却費用を除くと87億米ドル)でした。スイ
ス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約118,000人の社員を擁しており、世界180
カ国以上で製品が使われています。詳細はホームページをご覧ください。
http://www.novartis.com
参考文献
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5.
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7.
Novartis Data on File.
Cleveland Clinic. Periodic Fever Syndrome. Available at:
https://my.clevelandclinic.org/services/orthopaedics-rheumatology/diseases-conditions/periodic-fever-syndro
me. Accessed April 2016.
National Amyloidosis Centre. The inherited periodic fever syndromes – general information. Available at:
www.amyloidosis.org.uk/fever-syndromes/inherited-fever-syndromes/. Accessed April 2016.
Novartis Data on File.
Novartis. Ilaris Prescribing Information. October 2014. Available at:
www.pharma.us.novartis.com/product/pi/pdf/ilaris.pdf. Accessed April 2016.
Jesus AA, Goldbach-Mansky R. IL-1 blockade in autoinflammatory syndromes. Annu Rev Med.
2014;65:223-244.
Toker O, Hashkes PJ. Critical appraisal of canakinumab in the treatment of adults and children with
cryopyrin-associated periodic syndrome (CAPS). Biologics. 2010;4:131-138.7.
以上
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