アリアンツ・グローバル・インベスターズ グローバル・キャピタル・マーケット&テーマ・リサーチ フライデー・メール 2016年5月20日 グレッグ・マイヤー 米国インベストメント・ストラテジスト バイス・プレジデント 灰色の5月は憂鬱な6月で終わる? 南カリフォルニアの天気は1年を通じて完璧であると思われる 住宅ローン申請指数が発表されます。ともに、最近の米国住宅 傾向にあります。これは本当であるといえるでしょう。筆者が ローン利率の低下により下支えされています。 拠点とするサンディエゴでは、晴れまたは時々晴れの日が1年 を通じ平均263日あり、年間降水量は約300mmです。これは悪 木曜にはイタリア小売売上高、米国耐久財受注、英国1-3月 くありません。しかし、砂が日よけとしてよく知られています。 期GDP確定値など、堅調と思われる経済指標が発表されます。 春の半ばには、通常、厚い雲が太平洋から押し寄せ、太陽が アジアでは、中国の経済成長の悪化傾向が継続しているかに かげり、空が暗くなります。ビーチで楽しもうと思っていた観光 エコノミストの注目が集まるでしょう(今週のチャートもご参照くだ 客が驚くこともあります。このような時期は「灰色の5月(May さい)。特に、中国の輸入(中国国内需要の判断材料)と輸出(世 Gray)」または「憂鬱な6月(June Gloom)」と呼ばれます。 界の需要の判断材料)の減少が緩和されているかを確認したい と思います。 投資家にとっての現在の疑問は、市場を撹乱しているボラティ リティは6月が近づく中で継続するのかということでしょう。多く また同じく木曜には日本で伊勢志摩サミットが開催されます。参 のイベントが予定されていることもあり先行きは不透明です。 加国はあいまいな金融財政政策、構造問題についてコンセン 来月の政策会合に関しては、欧州中央銀行(ECB)や日銀が世 サスを得たいと考る一方で、通貨や「国際競争」に関して合意に 界経済に新たな刺激策の注入を決定する可能性があります。 達するのは恐ろしいと考えているでしょう。特に、日本は経済成 一方、6月15日には、米国連邦公開市場委員会(FOMC)が、世 長やインフレ見通しを悪化させる足元の円高により窮地に陥っ 界の金融緩和状態を低下させる利上げを決定する可能性が ています。 あります。より複雑な問題として、6月23日に英国でEUに留ま るか離脱するか(Brexit)を問う国民投票が行われます。これら 金曜には米国で1-3月期GDPが修正され、日本で消費者物価 の決定日が近いため、今後の経済指標の発表に大きな注目 指数が発表されます。日本の消費者物価指数は4月に一層の が集まる可能性があるでしょう。 デフレを示す値に低下した可能性があります。 “投資家にとっての現在の疑問は、市場を撹乱しているボ テクニカル面では、ボラティリティが上昇し、ディフェンシブ銘柄 ラティリティは6月が近づく中で継続するのかということで のパフォーマンスが景気循環銘柄を上回るなど、株式にとって しょう。” マイナス要因が増えました。これは国債が「安全資産」としての 月曜には世界各地で購買担当者景気指数(PMI)が発表されま 現在は特に原油価格の上昇が行き過ぎであるサインを示して す。ユーロ圏では、景気動向を把握するPMI指標が依然として いるといえるでしょう。為替について、米ドルはユーロや日本円 悪化しているかに関心が集まるでしょう。PMIが足元では景気 に対し上昇する可能性があるでしょう。 地位を維持することを意味するでしょう。コモディティについて、 悪化を示す領域に留まっている日本では、今年に入ってから の円高が日本企業の輸出の妨げになっていないかを確認す 晴れの日が続きますように。 ることになるでしょう。 火曜および水曜にはドイツと米国に焦点が集まるでしょう。ド イツでは、1-3月期国内総生産(GDP)確定値の発表があり、 速報値によれば、2014年初め以来の増加率となるでしょう。喜 ばしい一方で、ドイツの消費者信頼感指数(GfK)、景況感指数 (ZEW)、景況感指数(IFO)は4月および5月には低い経済成長を 示す可能性があります。米国では、新築住宅販売件数、週間 Understand. Act. 今週のチャート: 中国の1-3月期実質GDP成長率は、公式発表の6.7%と比較しおそらく~4.6% 出所:Datastream、AllianzGI Global Capital Markets & Thematic Research。2016年5月3日時点。 過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。 【ご留意事項】 本資料は、Allianz Global Investors GmbH(以下、AllianzGI GmbH)の持つ金融市場の見通し等について アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン株式会社(以下、当社)が作成した資料です。本資料の お取り扱いは御社内限りでお願いいたします • 本資料は、金融市場について情報を提供するものであり、AllianzGI GmbH及び当社の戦略等の勧誘を 行うものではありません • AllianzGI GmbH と当社はAllianz SEのグループ会社です • 本資料の内容には正確を期していますが、必ずしもその完全性をAllianzGI GmbH及び当社が保証するも のではありません • 本資料には将来の市場の見通し等に関する記述が含まれている場合がありますが、それらは資料作成 時における当社またはAllianzGI GmbHの見解であり、将来の動向や結果を保証するものではありません • 本資料に記載されている内容は既に変更されている場合があり、また、予告なく変更される場合がありま す • 最終的な投資の意思決定は、商品説明資料等をよくお読みの上、お客様ご自身の判断と責任において 行ってください • 本資料には、当社がAllianzGI GmbHから対外秘扱いで入手した情報が含まれていますので、AllianzGI GmbHまたは当社の事前の承諾なく第三者に開示すること、当該資料の一部または全部の使用、複製、 転用、配布等はご遠慮ください アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長 (金商) 第424 号 一般社団法人日本投資顧問業協会 加入
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