P15003 仕様書 新エネルギー部 1.件 名:BIPV(建材一体型太陽光発電)に関する検討 2.研究開発の目的及び内容 太陽光発電は、固定価格買取制度の下、急速に導入が進んだことで、賦課金の増加による国民負担の 増大、系統接続の制約の顕在化等の問題が発生した。太陽光発電の大量導入社会を支える新たな利用方 法として、固定価格買取制度によらない需要家に近接したところでの自家消費による太陽光発電の利用 が期待されている。また、近年ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実現に向けた取組も進めら れており、ZEBの推進には、建物の屋上だけでなく、壁面にも太陽光発電システムを導入し、建築物 のエネルギー自給率を高めることが重要となっている。 BIPV(建材一体型太陽光発電)は需要地に近接していることに加え、これまで利用されていなか った建物壁面にも適用されるため、創エネだけでなく、日射遮蔽による省エネ効果も期待でき、太陽光 発電の搭載が新たな機能、価値を創出する可能性を有する。しかしながら、市場拡大には至っていない。 本調査は、太陽光発電が建物と一体化することによって創出される機能、価値を検討、評価し、市場 拡大に向けた課題を抽出することを目的に実施する。 ①BIPVに関する情報の収集、分析 現状のBIPVについて情報を収集する。BIPVの発電性能・省エネ効果、BIPVの市場価格、 BIPVの設置形態、設置形態毎に最適な太陽電池の種類、設置形態毎の市場のポテンシャル、社会的 インパクト等について最新動向や世界の取り組みを調査する。 ②BIPVの普及に向けた課題、要求事項の抽出 BIPVに求められる要求事項(コスト、デザイン、寿命、施工方法、維持管理方法、汚れや温度変 化に対する長期的な性能・ディテールの維持等)について調査する。また、今後の性能向上、コストダ ウンの見通し、さらには、他のエネルギー技術と協調可能な統合システムの開発等の普及に向けた課題 を明らかにし、今後のBIPVの普及に向けた指標となる目標(コストまたは建物面積に対する発電量 等)を策定する。 以上の実施内容について、6月末にNEDO担当者に対して中間報告を行う。 また、本事業によって得られた情報や知見をNEDOの技術開発にフィードバックするため、本検討 結果についてヒアリングや委員会開催等により事業的観点または学術的観点に立った有識者からの意見 を求め、必要に応じて検討内容の修正、追加等を行う。 3.調査期間 NEDOの指示する日から平成28年9月30日 4.予算 500万円以下 5.報告書 提出期限:平成28年9月30日 提出部数:電子媒体CD-R(PDFファイル形式) 1枚 提出方法:「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこと。 http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html 6.報告会等の開催 委託期間中又は委託期間終了後に、成果報告会における報告を依頼することがある。 7.その他 本仕様書に定めなき事項については、NEDOと実施事業者が協議の上で決定するものとする。
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