企業の生産性向上が予想され経済の下支え要因に

情報提供資料
オーストラリアの投資環境
2016年4月11日
豪州では早期に解散総選挙実施か
⇒与党連合勝利の場合、企業の生産性向上が予想され経済の下支え要因に
豪州では、7月に上下両院の解散総選挙が実施される可能性が高まっています。経済成長のけん引
役が鉱業部門から非鉱業部門へ移行しつつあるなか、政府はさらなるリバランスを進めることで経済
成長を促進したいとの考えを持っています。ターンブル首相は、労使交渉における労働組合の過激な
活動が成長の妨げになっていると指摘しており、過度に強すぎるといわれている豪州の労働組合を監
督する「独立機関を設置する法案」を成立させようと動いています。この法案が成立すれば、労使関
係が適切に見直されるとみています。
また、現在の豪州では下記グラフの通り、上院で野党(労働党など)が多数派を占めていることや、
上院が下院と同等の権限を持っていることなどから、下院で通過した法案が上院で否決されるケース
が目立ち、政策運営が停滞しています。ターンブル首相はこの状況を打破するため、上下両院の解散
総選挙を通じて国民の信を問い、与党保守連合(自由党、国民党)で過半数の議席獲得を狙っていま
す。
仮に解散が行われ、与党保守連合が上下両院において過半数を獲得した場合には、前述の労働組合
に関する法案が通過することが見込まれ、企業の生産性向上に寄与することが予想されます。さらに
「建設業界監督機関の再設置案」や「緊縮財政案」など他の法案も成立する可能性が高まり、多方面
で政策運営の進捗が期待されます。ターンブル首相は、産業界との連携を強め、企業活動をサポート
していく構えであることから、豪州の経済成長は加速する可能性が高まるとみています。一方で野党
が多数を占めた場合には、豪州の政治が引き続き停滞する可能性もあり、豪州の政治情勢は注目すべ
き局面を迎えています。
豪州上院議席勢力図
豪州下院議席勢力図
過半数
過半数
単位:議席数
(2016年3月末現在)
労働党 2 5
保守連合 8 9
保守連合 3 2
与党
緑の党 1 0
野党
緑の党 1
その他 6
無所属 3
与党
定員:76
与党:32
野党:44
労働党 5 5
野党
定員:150
与党:89
その他 3
無所属 2
野党:61
出所:オーストラリア連邦議会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来における豪州の上下両院の議席数を示唆、保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、
その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも
のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ
ん。
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3月の豪ドル相場は対米ドル、対円共に上昇。
相場動向
3月の豪ドル相場は、対米ドル、対円共に上昇しました【図表1ご参照】。豪州の第4四半期GDPや貿
易収支など、底堅い経済指標を受けて上昇しました。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて
早期利上げ観測が後退したことなども豪ドルを下支えしました。
底堅い推移を予想
今後の見通し
豪ドルは対米ドルで底堅い推移になると予想します。豪州の経済指標が改善を示していることなどが、
豪ドルの上昇要因となります。ただし、豪ドルが急上昇した場合には、豪州準備銀行(RBA)当局者に
よる牽制が入る可能性もあると考えられ、上昇ペースは緩やかなものになると予想します。
プラス要因
マイナス要因
・豪州経済の改善
・豪州経済のリバランス(鉱業輸出中心の経済から、
農産物・乳製品輸出などの拡大によるバランスのと
れた経済への移行)
・米国の早期利上げ観測の後退
図表1:豪ドルの推移
図表2:中国向け鉄鉱石価格の推移
(2016年2月29日~2016年3月31日:日次)
(2013年3月29日~2016年3月31日:日次)
(円)
88
豪
ド
ル
高
・RBA当局者による豪ドル高牽制発言
・RBAによる追加利下げ観測の台頭
(米ドル)
0.80
豪ドル/円(左軸)
豪ドル/米ドル(右軸)
86
0.78
84
0.76
82
0.74
(米ドル)
180
150
120
90
豪
ド
ル
安
60
80
0.72
78
2月29日
3月10日
3月20日
0.70
3月30日
30
0
13年3月
14年3月
15年3月
16年3月
図表3:豪州実質GDP成長率
図表4:豪州 住宅着工許可件数と住宅ローン件数
(2005年10-12月~2015年10-12月:四半期)
(2011年2月~2016年2月:月次)
(前期比、%)
2.0
(万件)
4
※住宅ローン件数は2016年1月まで
(万件)
8
住宅着工許可件数(左軸)
住宅ローン件数(右軸)
1.5
3
6
2
4
1
2
1.0
0.5
0.0
▲ 0.5
▲ 1.0
05年12月
08年12月
11年12月
14年12月
0
11年2月
0
13年2月
15年2月
出所:ブルームバーグおよびデータストリームが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来における豪ドルの推移、中国向け鉄鉱石価格の推移、豪州実質GDP成長率および豪州の住宅着工許可件数と住宅ローン件数を示唆、
保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、
その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも
のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ
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豪ドルの為替レートの推移
(円)
110
豪
ド
ル
高
豪
ド
ル
安
(基準日:2016年3月末)
(米ドル)
1.2
(2013年3月末~2016年3月末:月次)
100
1.1
16年3月末
90
1.0
1ヵ月前
80
0.9
6ヵ月前
70
0.8
豪ドル/円(左軸)
60
0.7
豪ドル/米ドル(右軸)
50
13年3月
1年前
3年前
14年3月
0.6
16年3月
15年3月
対円
86.20
80.48
対米ドル
0.7657
0.7141
(7.1%)
84.12
(2.5%)
(7.2%)
0.7017
(9.1%)
91.38
(▲ 5.7%)
98.14
0.7607
(0.7%)
1.0418
(▲ 12.2%) (▲ 26.5%)
※カッコ内は期間騰落率
主な先進国の政策金利の推移
(%)
(基準日:2016年3月末)
(2013年3月末~2016年3月末:日次)
4
政策金利
豪州
3
豪州
2.00
ニュージーランド
2.25
ユーロ圏
0.00
ニュージーランド(NZ)
2
1
ユーロ圏
0
13年3月
日本
14年3月
米国
0.25~0.50
日本
▲0.10~0.10
米国
※
15年3月
※2013年4月の日銀金融政策決定会合以降、日本の金融市場調節の操作目標が無担保コール
レート(翌日物)からマネタリーベースに変更されています。また、2016年1月の金融政策
決定会合では、日銀の当座預金の一部に▲0.1%のマイナス金利の導入を決定しました。
主な先進国の10年国債利回りの比較
(%)
4
(2016年3月末)
2.93%
3
2.49%
1.77%
2
1
0.15%
0
米国
▲0.03%
豪州
NZ
▲1
日本
ドイツ
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来における豪ドルの為替レートの推移、主な先進国の政策金利および10年国債利回りを示唆、
保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、
その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも
のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ
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オーストラリアのマクロデータ
(2013年3月~2016年2月:月次)
(前月比、千人)
100
雇用者数(左軸)
失業率(右軸)
80
(2013年3月~2016年3月:月次)
(%)
7.5
7.0
60
6.5
40
6.0
20
5.5
0
5.0
▲ 20
4.5
▲ 40
13年3月
4.0
14年3月
15年3月
(前年比、%)
10
ナショナル・オーストラリア銀行企業景況感指数
ナショナル・オーストラリア銀行企業信頼感指数
ウエストパック消費者信頼感指数(右軸)
8
120
6
110
4
100
2
90
0
80
※小売売上高データは2016年2月まで
▲2
13年3月
(2013年3月~2016年2月:月次)
20
130
小売売上高(左軸)
14年3月
15年3月
70
16年3月
(2013年1-3月~2015年10-12月:四半期)
(%)
4
インフレ率
インフレ率加重中央値
15
3
10
5
2
0
1
▲5
▲ 10
13年3月
14年3月
15年3月
0
13年3月
(2013年3月~2016年2月:月次)
(億豪ドル)
30
貿易収支
20
インフレ目標
2~3%
14年3月
15年3月
(2013年3月~2016年3月:月次)
(10億豪ドル)
100
外貨準備高
80
10
0
60
▲ 10
40
▲ 20
▲ 30
20
▲ 40
▲ 50
13年3月
14年3月
15年3月
0
13年3月
14年3月
15年3月
16年3月
出所:ブルームバーグおよびIMFが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。
※上記グラフは、将来におけるオーストラリアの各種経済指標の推移を示唆、保証するものではありません。
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、
その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも
のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ
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[投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項]
●
投資信託に係るリスクについて
投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨建
資産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動します。した
がって、投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元金
を大きく割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投資信
託は預貯金と異なります。
投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リ
スクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。
●
投資信託に係る費用について
みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただ
きます。
■直接ご負担いただく費用
購入時手数料 : 上限 3.78% (税抜3.50%)
換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率
等を示すことができません。
信託財産留保額 : 上限 0.5%
■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用
運用管理費用(信託報酬)※ :上限 年2.16% (税抜2.00%)
※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の
加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等
により変動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。
■その他の費用
上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認
ください。
●
投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録金
融機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委託会
社が行います。
《ご注意》
上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につき
ましては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用に
おける最高の料率を記載しております。
投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいた
しますので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、
お客さまご自身が投資に関してご判断ください。
商 号 等 / みずほ投信投資顧問株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号
加入協会 / 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたも
のではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、
その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のも
のであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありませ
ん。
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