Pictet Market Monthly

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ピクテ・マーケット・マンスリー 2016年4月発行
新興国株式市場
Pictet Market Monthly
2016年3月の新興国株式市場
3月の新興国株式市場は、原油・商品価格の上昇やドル高基調の一服感に加え、ユーロ圏の追加金融緩和策の発
表や米国の利上げペースの後退などが追い風となり、先進国株式を大きく上回って上昇しました。
図表1:新興国株式と主要株式市場の株価指数推移
3月の新興国株式市場
円換算ベース、月次、期間:2013年3月末~2016年3月末
250
新興国株式市場は月初、2月末に中国が預金準備率の引き
2013年3月末=100として指数化
下げを発表したことや、米国の2月の非農業部門雇用者数が
新興国株式
市場予想を上回って増加したことなどを受けて世界的な株高 200
米国株式
となる中、上昇しました。また、中国の全国人民代表大会にお
日本株式
いてインフラ投資計画の拡大など景気のてこ入れに前向きな 150
姿勢が示されたことや、米ドル高基調の一服感、産油国にお
ける生産調整期待などを背景に原油や商品価格が上昇した 100
ことも追い風となりました。さらに、欧州中央銀行(ECB)によ
る追加金融緩和の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)で 50
利上げペースの後退が示唆され、中旬にかけても上昇基調
13年3月
14年3月
15年3月
16年3月
が続きました。その後、ベルギーのテロ事件や原油・商品価
格の反落などからマイナスの影響を受ける局面もありました 図表2:新興国株式地域別株価指数推移
が、月末にかけて米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン 円換算ベース、月次、期間:2013年3月末~2016年3月末
議長が追加利上げに慎重な姿勢を示したことなどを受けてさ 200
2013年3月末=100として指数化
らに上昇し、月間でも先進国株式を大きく上回る上昇率となり
ました。
150
今後の見通し
100
長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であること
などを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後
押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変
更ありません。
50
0
13年3月
新興国株式
アジア
欧州、中東、アフリカ
中南米
14年3月
15年3月
16年3月
しかし、今後も当面は米国の金融政策や中国の経済・政策動
向、原油価格動向などに市場の注目が集まることが予想され 図表3:株価動向
2016年3月末現在
ます。市場の先行き不透明感はリスク回避の姿勢を強め、新
1ヵ月
3ヵ月
1年
半年
興国株式市場にマイナスの影響を及ぼすため当面注意が必
新興国株式(現地通貨ベース)
8.1%
2.4%
3.5%
-9.9%
要と考えます。中国経済の先行きについては景気刺激策の
12.9%
-1.4%
-0.8%
-19.5%
新興国株式(円換算ベース)
効果により大きな下振れは回避され、安定化に向かうと予想
新興国地域別(円換算ベース)
されます。中国経済の先行き見通しに対する過度な懸念が後
14.9%
4.9%
-3.8% -19.5%
欧州、中東、アフリカ
退していけば、新興国株式市場全体にとってプラスの効果を
20.1%
10.9%
7.5% -17.1%
中南米
もたらすと考えます。ここ最近の新興国株式市場の反発は、
11.2%
-4.8%
-1.5% -19.9%
アジア
米ドル安や相当程度冷え込んでいた投資家心理が改善し買
主要市場
い戻しの動きがみられたことなどが背景にあると考えられます。
7.0%
-5.0%
2.0%
-6.8%
米国株式(円換算ベース)
今後も持続的な上昇基調を辿っていくためには、新興国の企
4.6% -12.0%
-3.6% -12.7%
日本株式
業業績の本格的な回復が待たれます。直近では世界的にみ
ると製造業の回復を示唆する経済指標の発表など明るい材
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、新興国地域別:MSCI新興国各地
<次ページに続く>
(将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更され
る場合があります。)
ピクテ投信投資顧問株式会社
域別株価指数、米国株式:ダウ工業株30種平均、日本株式:日経平均株
価※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用し円
換算 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ
投信投資顧問作成
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
1
10
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新興国株式市場
料もあり、今後も企業業績動向には注目してく必要があ
ると考えます。
符が打たれ、喫緊の課題である経済や財政の立て直
しが進むとの期待があります。
新興国株式の様々なバリュエーション(投資価値評価)を
みると、特に株価純資産倍率(PBR)などの資産ベース
のバリュエーション中心に過去平均や先進国よりも割安
な水準が続いています。特に、ここ最近、業績が低迷し、
低バリュエーションとなっている銘柄のうち、今後の景気
回復で業績が回復すると見込まれる銘柄については投
資家の注目を集める可能性があると考えます。
また、南アフリカはズマ大統領に関する政治的なス
キャンダルや国内経済の低迷などのマイナス材料が
ありながらも、資源価格の上昇などを受けて市場平均
を上回って上昇しました。
(将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更さ
れる場合があります。)
中国は、製造業部門が依然として低迷する一方、不動
産市場が回復をみせるなど中国経済は安定化の兆し
も見え始めています。また、政策効果への期待なども
加わり上昇となりました。
月間の国別市場
ブラジルは、原油・商品価格の上昇や、ペトロブラスの汚
職事件に絡んだルセフ政権に対する弾劾手続きが進み、
政権交代への期待が高まったことなどを受けて大きく上
昇しました。新政権が誕生することで政治的混乱に終止
ロシアも原油価格の上昇や政府が国営企業に対して
配当性向の引き上げを指導したことなどを受けて上昇
しました。
台湾は月後半、利下げの発表を受けて銀行収益が悪
化するとの見方が広がったことや、主力のハイテク関
連の株価が伸び悩んだことなどから、市場平均を下回
る上昇率に留まりました。
(図表4・5参照)
図表4:月間国別株価指数騰落率
図表5:月間国別 対円為替変動率
現地通貨ベース
2016年3月末現在/前月末比
2016年3月末現在/前月末比
エジプト
ギリシャ
ブラジル
ペルー
ハンガリー
チェコ
中国
トルコ
ポーランド
南アフリカ
インド
フィリピン
新興国株式
コロンビア
タイ
チリ
カタール
韓国
メキシコ
台湾
ロシア
モロッコ
マレーシア
パキスタン
UAE
インドネシア
ヨルダン
-1.3%
アルゼンチン -3.6%
スリランカ -4.5%
-10%
ロシア ルーブル
ブラジル レアル
コロンビア ペソ
韓国 ウォン
アルゼンチン ペソ
マレーシア リンギ
南アフリカ ランド
ポーランド ズロチ
ペルー 新ソル
トルコ リラ
メキシコ ペソ
チェコ コルナ
チリ ペソ
フィリピン ペソ
ハンガリー フォリント
台湾 ドル
インド ルピー
モロッコ ディルハム
中国 元
タイ バーツ
インドネシア ルピア
香港 ドル
パキスタン ルピー
UAE ディルハム
カタール リヤル
ヨルダン ディナール
エジプト ポンド
20.6%
18.1%
16.1%
15.2%
14.8%
12.0%
11.6%
9.8%
9.3%
9.2%
9.1%
8.9%
8.1%
7.8%
5.7%
5.6%
5.5%
5.4%
5.3%
5.0%
4.4%
4.3%
4.2%
3.2%
3.1%
2.0%
0%
10%
20%
30%
12.2%
11.7%
9.6%
8.0%
7.6%
7.6%
7.4%
7.2%
6.2%
5.2%
4.8%
4.6%
3.8%
3.3%
3.3%
3.2%
2.8%
2.8%
1.5%
1.4%
0.7%
0.2%
-11.9%
-0.0%
-0.1%
-0.1%
-0.2%
-15% -10% -5%
通貨安(円高)
0%
5% 10% 15%
通貨高(円安)
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、国別株価指数:MSCI新興国各国株価指数 ※トムソン・ロイター・データストリームの提供する為替レートを使用
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
ピクテ投信投資顧問株式会社
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
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新興国株式市場
バリュエーション水準
月間の業種別市場
業種別では、全セクターで上昇となりましたが、中でも原
油・商品価格の上昇を受けてエネルギーや素材のほか、
金融セクターの上昇率が大きくなりました。一方、ヘルス
ケアや生活必需品などの上昇率は市場平均を下回りま
した。(図表6参照)
新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、株価
収益率 (PER)では、依然として先進国を下回る水準に
あります(図①参照)。また、株価純資産倍率(PBR)でも、
先進国を下回る水準にあります(図②参照)。今後の株
価動向には注意が必要と考えますが、株価の調整は、
長期的な投資機会を提供するものと考えます。
図表6:月間業種別株価指数騰落率
図①:新興国、先進国株価収益率(PER)
現地通貨ベース
月次、期間:2009年3月末~2016年3月末
30倍
2016年3月末現在/前月末比
エネルギー
10.0%
金融
9.9%
公益
8.9%
情報技術
8.6%
素材
8.5%
新興国株式
6.8%
資本財・サービス
6.0%
生活必需品
2%
4%
6%
15倍
13.7
13.5
8%
10%
15年3月
12%
2.1
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、業種別株価指数:MSCI新興国
各セクター別株価指数
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投
資顧問作成
ご参考:新興国通貨の推移
1.0倍
円
2006年3月末=100として指数化
新興国通貨(左軸)
新興国通貨(円換算、左軸)
ご参考:ドル・円為替レート(右軸)
1.9
1.7
1.5倍
日次、期間:2006年3月末~2016年3月末
140
13年3月
2.5倍
2.0倍
新興国 160
通貨高
11年3月
月次、期間:2009年3月末~2016年3月末
4.1%
0%
19.3
17.3
図②:新興国、先進国株価純資産倍率(PBR)
5.0%
ヘルスケア
20倍
5倍
09年3月
6.5%
電気通信サービス
25倍
新興国株式
新興国株式(平均)
先進国株式
先進国株式(平均)
10倍
8.1%
一般消費財・サービス
PER
PER
PER
PER
1.4
PBR
PBR
PBR
PBR
新興国株式
新興国株式(平均)
先進国株式
先進国株式(平均)
160
0.5倍
09年3月
140
図③:新興国、先進国配当利回り
11年3月
13年3月
15年3月
月次、期間:2009年3月末~2016年3月末
120
120
4.5%
配当利回り 新興国株式
配当利回り 新興国株式(平均)
配当利回り 先進国株式
配当利回り 先進国株式(平均)
4.0%
100
100
80
80
60
06年3月
60
3.5%
3.0%
2.8
2.7
2.6
2.6
2.5%
新興国
通貨安
09年3月
12年3月
15年3月
※新興国通貨:JPモルガン・エマージング・マーケット・カレンシー指数、
10通貨(ブラジルレアル、チリペソ、中国元、ハンガリーフォリント、インド
ルピー、メキシコペソ、ロシアルーブル、シンガポールドル、トルコリラ、南
アランド)を合成した対米ドル指数
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
ピクテ投信投資顧問株式会社
2.0%
1.5%
09年3月
11年3月
13年3月
15年3月
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数
図①~③出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ
投信投資顧問作成
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新興国株式市場
図⑤:製造業景況感指数推移
新興国各国の経済状況
月次、期間:2006年3月~2016年3月
リーマン・ショック後の世界的な景気後退を経て、2009年
半ば以降は内需関連の成長が寄与し、高い成長率で回
復しました(図④参照)。景況感については、中国は景況
感の分かれ目である50近辺を推移しています(図⑤参
照)。
65
60
55
51.8
50.2
50
新興国の経済成長
45
(50が良い/悪いの分岐点)
先進国各国の経済成長見通しは低成長が予想されるも
のの、新興国平均では2016年に+4.1%の成長が見込ま
れています。中でも、中国とインドは内需拡大などが寄与
し6~7%台の高成長となる見通しです(図⑥参照) 。
40
中国
35
米国(参考)
30
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
※米国:米ISM製造業景況指数、中国:中国製造業購買担当者指数(集計
開始以降のデータを使用)
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
図④:国別経済成長率推移
図⑥:国・地域別経済成長率見通し
四半期、前年同期比、期間:2005年10-12月期~2015年10-12月期
2016年予想
15%
10%
7.5
8%
6.5
10%
7.3%
6.8%
6%
2.0%
0.7%
2%
-3.8%
-2%
-5.9%
-4%
5%
1.9
0%
-5%
中国
インド
ブラジル
ロシア
米国(参考)
日本(参考)
ピクテ投信投資顧問株式会社
1.5
0.5
0%
-1.8
-3.8
-6%
-15%
05年12月 07年12月 09年12月 11年12月 13年12月 15年12月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
2.4
新
興
国
イ
ン
ド
中
国
ロ
シ
ア
ブ
ラ
ジ
ル
先
進
国
米
国
ユ
ー
-10%
4.1
4%
ロ
圏
日
本
出所:国際通貨基金(IMF)(2016年4月発表)のデータを使用しピクテ投信
投資顧問作成
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新興国株式市場
図⑨:ブラジルの政策金利と物価上昇率の推移
インフレと政策金利
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
25%
新興国の物価動向は政策金利の動向を見る上で重要な
指標です。アジアの主要国を中心に金融緩和傾向となっ
ています。(図⑦~⑫参照)
Selic政策金利
消費者物価指数(前年同月比)
20%
15%
10%
5%
0%
06年3月
図⑦:新興国各国の政策金利
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
図⑩:インドの政策金利と物価上昇率の推移
2016年3月末現在
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
18%
12%
2016年3月末
15%
2015年3月末からの変化幅
12%
9%
9%
6%
6%
3%
3%
0%
0%
-3%
-3%
-6%
ー
エ ロ ト 南 イ イ 中 ペ メ チ マ 台 タ ポ 韓 ハ チ
国 ン ェ
ジ シ ル ア ン ン 国 ル キ リ レ 湾 イ
ラ
プ ア コ フ ド ド
シ
ガ コ
シ
ン
ト
コ
リ ネ
リ
ア
ド
カ シ
ア
ー
ー
ー
ブ
ラ
ジ
ル
-6%
06年3月
レポ・レート
リバース・レポ
消費者物価指数(前年同月比、14年1月から)
卸売物価指数(前年同月比)
08年3月
10年3月
14年3月
16年3月
図⑪:中国の政策金利と物価上昇率の推移
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
12%
貸出基準金利(1年)
預金基準金利(1年)
消費者物価指数(前年同月比)
8%
図⑧:国・地域別物価上昇率の推移
12年3月
前年同月比、月次、期間:2010年2月~2016年2月
4%
15%
ブラジル
中国
インド
日本
米国
ユーロ圏
0%
10%
-4%
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
図⑫:ロシアの政策金利と物価上昇率の推移
5%
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
23%
0%
18%
-5%
10年2月
リファイナンス・レート(06年10月から13年9月まで)
政策金利(2013年9月から)
消費者物価指数(前年同月比)
13%
12年2月
14年2月
16年2月
※物価上昇率:各国・地域消費者物価指数(前年同月比)、インドは参考
値として卸売物価指数(前年同月比)を掲載
図⑦⑧出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投
信投資顧問作成
ピクテ投信投資顧問株式会社
8%
3%
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
※図⑨~⑪の物価指数は2016年2月末まで
図⑨~⑫出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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新興国株式市場
図⑬:原油価格の推移
原油、商品市況
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
160
商品市況は、世界景気の不透明感や需給見通しの悪化
などを背景に低調に推移しています(図⑬、図⑮、図⑯
参照)。
金については新興国における実需に加え、安全資産とし
ての需要もあります(図⑭参照)。原油や商品価格の下
落はブラジルや南アフリカなどの資源を輸出する資源国
の経済にとってマイナス要因となる一方、その下落が消
費を中心にプラス要因となる国もあり、注目の指標のうち
の一つです。
ドル/バレル
140
120
100
80
60
40
20
0
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
図⑭:金価格の推移
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
2,000
ドル/トロイオンス
1,500
1,000
500
0
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
14年3月
16年3月
図⑮:商品指数の推移
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
500
400
300
200
100
06年3月
08年3月
10年3月
12年3月
図⑯:銅、ニッケル価格の推移
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
12,000
ドル/トン
ドル/トン
9,000
45,000
6,000
30,000
15,000
3,000
原油価格:WTI先物(直近)価格、金価格:金現物価格(ロンドン市場)、商
品指数:CRB指数、銅、ニッケル価格:LME銅、ニッケル価格指数
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資
顧問作成
ピクテ投信投資顧問株式会社
60,000
銅価格(左軸)
ニッケル価格(右軸)
0
0
06年3月 08年3月 10年3月 12年3月 14年3月 16年3月
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新興国株式市場
リスク
新興国経済のリスクの高さを示す指標のひとつであるド
ル建て新興国債券と米国債との利回り格差は、世界的な
信用不安が高まった2008年に急拡大しましたが、その後、
世界経済の回復期待などを背景にリスク回避の動きが
弱まる中で縮小してきました(図⑰参照)。その後、ユー
ロ圏諸国の債務問題で一時拡大しました。
直近では、中国の景気減速懸念などがリスクの拡大要
因となっています。
図⑰:ドル建て新興国債券と米国債の利回り格差
月次、期間:2006年3月末~2016年3月末
9%
リスク
高
8%
7%
6%
5%
4.1
4%
3.3
3%
平均
2%
1%
0%
06年3月
リスク
低
08年3月
10年3月
12年3月
14年3月
16年3月
※新興国債券と米国債の利回り格差は、JPモルガンEMBIグローバル・
ディバーシファイド指数のソブリン・スプレッドを使用
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資
顧問作成
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新興国株式市場
新興国株式投資
図⑲:高配当日本株式と日本株式のパフォーマンス
~ 新興国高配当株式に注目
月次、期間:1970年1月末~1980年1月末
新興国株式投資において特に注目したいのは、配当利
回りの高い銘柄(新興国高配当株式)です(図⑱参照)。
700
1970年1月末=100として指数化
かつて新興国であった日本では、1970年から1980年にか
けて大卒初任給は約2.9倍に、1人あたりGDP(国内総生
産)は約2.9倍、消費者物価指数は約2.3倍に拡大しまし
た(図⑳参照) 。
600
この間、日本株式市場では経済成長を反映し、株価は日
本株式平均で3.2倍に上昇、なかでも高配当の日本株式
は6.5倍に上昇し、配当利回りの高い銘柄がより高い収
益を得ることができました(図⑲参照)。
400
6.5倍
高配当日本株式
500
3.2倍
300
日本株式
200
100
0
70年1月
図⑱:新興国高配当株式と新興国株式のパフォーマンス
円換算、月次、期間:1998年3月末~2016年3月末
700
75年1月
80年1月
※高配当日本株式:TOPIX構成銘柄を基に野村證券が算出した指数、日
本株式:TOPIX
出所:野村證券金融工学研究センターのデータを使用しピクテ投信投資顧
問作成
1998年3月末=100として指数化
600
新興国高配当株式
図⑳:1970年、1980年の日本の各種データ比較
新興国株式
1970年
500
大卒初任給額
400
39,900 円
114,500 円
約2.9倍
300
1人あたりGDP
200
70万円
200万円
約2.9倍
100
0
98年3月
1980年
消費者物価指数
04年3月
10年3月
31.8
73.9
16年3月
約2.3倍
※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、新興国株式:MSCI
新興国株価指数、株価はすべて配当込
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資
顧問作成
※2005年基準。各1月の月次データ
出所:総務省統計局のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
上記のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆あるい
は保証するものではありません。
ピクテ投信投資顧問株式会社
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ご参考資料
Pictet Market Monthly
新興国株式市場
図表7:ブラジル
図表9:インド
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
140
160
2013年3月末=100として指数化
2013年3月末=100として指数化
120
140
100
120
80
100
60
40
13年3月
55
80
MSCI株価指数 ブラジル
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
60
13年3月
16年3月
MSCI株価指数 インド
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
16年3月
2.2
円/レアル
円/ルピー
レアル高
50
ルピー高
2.0
45
1.8
40
1.6
35
ブラジル レアル
1.4
30
インド ルピー
レアル安
25
13年3月
14年3月
15年3月
1.2
13年3月
16年3月
14年3月
ルピー安
15年3月
図表8:ロシア
図表10:中国
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
140
140
2013年3月末=100として指数化
120
16年3月
2013年3月末=100として指数化
120
100
100
80
60
40
13年3月
3.5
80
MSCI株価指数 ロシア
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
60
13年3月
16年3月
22
円/ルーブル
ルーブル高
3.0
MSCI株価指数 中国
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
16年3月
円/元
元高
20
18
2.5
16
2.0
1.5
1.0
13年3月
14
ロシア ルーブル
14年3月
ルーブル安
15年3月
16年3月
12
10
13年3月
元安
中国 元
14年3月
15年3月
16年3月
※期間:2013年3月末~2016年3月末
※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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ご参考資料
Pictet Market Monthly
新興国株式市場
図表11:韓国
図表13:南アフリカ
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
140
160
2013年3月末=100として指数化
120
140
100
120
80
100
60
80
MSCI株価指数 韓国
MSCI株価指数 新興国株式
40
13年3月
0.13
14年3月
2013年3月末=100として指数化
15年3月
16年3月
円/ウォン
ウォン高
MSCI株価指数 南アフリカ
60
13年3月
12
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
16年3月
円/ランド
ランド高
11
0.11
10
9
0.09
8
0.07
韓国 ウォン
0.05
13年3月
14年3月
ウォン安
15年3月
16年3月
7
南アフリカ ランド
6
13年3月
14年3月
ランド安
15年3月
図表12:台湾
図表14:トルコ
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート
160
140
2013年3月末=100として指数化
140
120
120
100
100
80
80
60
13年3月
4.5
14年3月
15年3月
16年3月
台湾ドル高
円/台湾ドル
2013年3月末=100として指数化
60
MSCI株価指数 台湾
MSCI株価指数 新興国株式
4.0
16年3月
MSCI株価指数 トルコ
40
13年3月
MSCI株価指数 新興国株式
14年3月
15年3月
16年3月
70
リラ高
円/リラ
60
3.5
50
3.0
2.5
2.0
13年3月
40
台湾 ドル
14年3月
トルコ リラ
台湾ドル安
15年3月
16年3月
30
13年3月
14年3月
リラ安
15年3月
16年3月
※期間:2013年3月末~2016年3月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用
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