PowerPoint プレゼンテーション

*グローバル投資環境
No.1319*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
下方修正継続だが、世界成長の緩や
IMFの世界経済見通し~ かな拡大シナリオは変わらず
2016年4月13日作成
IMFは12日に発表した「世界経済見通し」の改定版において、世界の成長率を2016年が
3.2%、2017年が3.5%と予想、1月時点に比べて、2016年を0.2ポイント、2017年を0.1ポイン
トそれぞれ引き下げた。
米国の今年の成長見通しを1月予想比0.2ポイント引き下げて2015年と同じ2.4%とするなど、
主な先進国の見通しを軒並み引き下げた結果、2016年の先進国全体の成長率は1月時点から0.2
ポイント下方修正、2015年並みの1.9%と予想しているが、米国の下方修正は第1四半期の成長
率が従来の想定を下回るとみられる点を織り込んだことが主な要因だと思われる。また、先進
国の成長率は2017年も1月予想比0.1ポイント下方修正の2.0%という低成長が想定されているが、
米国は1月予想比0.1ポイント下方修正ながら2.5%の成長で先進国を牽引する構図は変らない。
一方、日本の2017年は消費税率の引き上げを前提に0.1%のマイナス成長予想となっている。
2016年の新興国の成長率は2015年の4.0%を僅かに上回る4.1%が見込まれているが、1月予
想比では0.2ポイントの下方修正である。また、2017年の新興国の成長率は4.6%が予想されて
おり、1月時点に比べて0.1ポイントの下方修正ながら、先進国に比べると2016年からの成長の
加速度合いが大きくなっているが、その背景としては、2016年は3.8%のマイナス成長予想と
なっているブラジルも、2017年は横這いを見込んでいるなど、このところ大きく落ち込んだ資
源国経済が底入れするとの想定があるようだ。こうした中、中国の成長見通しは2016年が6.5%、
2017年が6.2%とされ、引き続き減速を見込むものの、1月予想比ではいずれも0.2ポイント引き
上げられた。 IMFは「回復力のある内需」を上方修正の理由に挙げているが、 IMFは「成長の
高さよりも質を重視すべき」だという中国に対する自らの提言に平仄を合わせる形で、他の国
際機関に比べてもともと低め予想を出しており、結果的にはIMFの読み違えともいえよう。また、
インドの成長率は2016年、2017年ともに7.5%という主要国中で最も高い予想となっている。
IMFは、「世界経済見通し」を下方修正する意向をすでに示していたほか、世界の経済が、
3.1%の成長にとどまった昨年をボトムに今年から来年にかけて緩やかに拡大するという基本シ
ナリオは変わっていないことを考えると、下方修正を過度にネガティブに捉える必要はないと
思われる。
(文責:勇崎 聡)
世界
先進国
米国
ユーロ圏
ドイツ
フランス
イタリア
スペイン
日本
英国
カナダ
その他先進国
新興国
ロシア
新興アジア
中国
インド
ASEAN5
ラテンアメリカ
ブラジル
メキシコ
サウジアラビア
南アフリカ
2015年
実績
3.1
1.9
2.4
1.6
1.5
1.1
0.8
3.2
0.5
2.2
1.2
2.0
4.0
-3.7
6.6
6.9
7.3
4.7
-0.1
-3.8
2.5
3.4
1.3
今回予想
2016年
2017年
3.2
3.5
1.9
2.0
2.4
2.5
1.5
1.6
1.5
1.6
1.1
1.3
1.0
1.1
2.6
2.3
0.5
-0.1
1.9
2.2
1.5
1.9
2.1
2.4
4.1
4.6
-1.8
0.8
6.4
6.3
6.5
6.2
7.5
7.5
4.8
5.1
-0.5
1.5
-3.8
0.0
2.4
2.6
1.2
1.9
0.6
1.2
1月 予 想 比
2016年
2017年
-0.2
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
-0.2
-0.3
-0.1
-0.1
0.0
-0.5
-0.4
-0.3
0.0
-0.2
-0.2
-0.3
-0.4
-0.2
-0.1
-0.8
-0.2
0.1
0.1
0.2
0.2
0.0
0.0
0.0
0.0
-0.2
-0.1
-0.3
0.0
-0.2
-0.3
0.0
0.0
-0.1
-0.6
(IMFより髙木証券作成)
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