◇第6学年 社会科 授業の実際 授業テーマ 資料から、頼朝が鎌倉に幕府を開いた理由について気づいたり考えたりすることをとおして、鎌倉幕府の成 立についてまとめることができる授業 ◇小単元名 「武士の世の中へ」 ◇本時のねらい 鎌倉幕府の成立について、鎌倉の地理的条件について気づいたことや考えたことをもとにしてまとめ ることができる。 ◇本時で目指す青少年赤十字社との関わり(期待する気づき) 本時では、京都と鎌倉の位置関係の把握、鎌倉の地理的・地形的な特色の読み取り、西国と東国の政治情勢の比較な どから、頼朝が鎌倉に幕府を開いた理由に気づかせ、その気づきを生かして主体的に課題を解決させたい。 ◇授業の実際 学習活動・内容 授 業 の 記 録 1 本時のめあてをつかむ。 C1:壇ノ浦の戦いで源氏が平氏を滅ぼした。 (1)前時の学習を振り返る。 C2:頼朝は鎌倉に幕府を開いた。 ・源平の戦いによる平氏の滅亡 (2)本時のめあてをつかむ。 ○ 日本地図や「鎌倉幕府の周辺の復元模型の写真」を調べる際 に京都との距離や地形といった視点をもたせることによって、 頼朝は、どうして鎌倉に幕府を開い 鎌倉の地理的条件について気づかせる。 (手立て①) たのだろうか。 T:鎌倉の場所はどこですか。 2 幕府が開かれた鎌倉の地理的条件につ C3:今の神奈川県。 C4:京都から離れている。 いて調べる。 (1) 地図帳で鎌倉の位置を確認する。 T:鎌倉の地形について気づいたこ とはありますか。 C2:山に囲まれている。 (2) 鎌倉の地形について調べる。 C5:海に面している。 3 鎌倉の地理的条件が幕府にとってどの ような利点があるのかを話し合う。 〇 西国には朝廷や貴族といった旧勢力や平氏に味方した武士た ちといった頼朝の敵対勢力が存在したことと東国には源氏に味 方した武士が多く存在することを比較し、鎌倉に幕府を開く利 点に気づかせる。 (手立て②) T:鎌倉に幕府があることにはどういういいことがあるのかな。 C1:敵に攻められたとき、海から逃げることができる。 C3:山に囲まれているので、攻められにくい。 T: ( 「源氏と平氏の勢力図」を提示し)何か気づくことはないか な。 C6:鎌倉の周りには源氏の味方が多い。 4 調べたことをもとに、鎌倉幕府の成立 についてまとめる。 頼朝が京都から遠い鎌倉に幕府を開いたのは、朝廷や貴族 の影響を受けずに政治を行うためである。 頼朝は、新しい武士による政治を行う ために、朝廷や貴族の影響を受けにくい 京都から離れた鎌倉に幕府を開いた。 ○ 「頼朝は~」という書き出しを提示することによって、頼朝 の考えや行動に着目して鎌倉幕府の成立についてまとめること ができるようにする。 (手立て③) C7:頼朝は攻められにくくて守りやすい鎌倉に幕府を開いた。 C4:頼朝は朝廷の影響を受けにくい鎌倉に幕府を開いた。 ◇成果と課題 ○ 資料を読み取らせる際に視点を持たせることによって、鎌倉の地理的条件(京都から離れている。山に囲まれてい る。海に面している。 )に気づかせることができた。 ○ 書き出しを指定することによって、自分の言葉でまとめを書かせることができた。 ● 気づいたことを書く活動に時間がかかってしまったので、気づいたことはメモ程度で記録させて、話合いの時間を 確保すると、お互いの「気づき」をもっと交流させることができると考える。 - 16 -
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