6会合連続で主要金利を据え置き(2015/8/19作成)

*グローバル投資環境
No.1099 *
ご参考資料
髙木証券投資情報部
トルコ中銀の金融政策会合~6会合連続で主要金利を据え置き
2015年8月19日作成
トルコ中央銀行は17日に金融政策会合を開催、政策金利を
7.50%で据え置いた(翌日物貸出金利は10.75%、同借入金
利も7.25%でそれぞれ据え置き)。同中銀は1月20日の政策
会合で政策金利を50ベーシス、2月24日の会合でも25ベーシ
ス引き下げたが、その後は6会合連続で主要金利を維持して
いる。
トルコ経済に関する声明文の表現は、「引き締め的な金
融政策スタンスとマクロ調整政策の効果によって、ローン
の伸びは引き続き合理的なレベルにある。好ましい貿易価
格と消費者ローンの緩やかな経過が経常収支の改善に寄与
するだろう。グローバル需要は引き続き弱い一方、国内需
要が成長に緩やかに寄与している」であり、今回を含む最
近の6会合において全く変化がない。
また、インフレについては「加工食品とエネルギー価格
の変化がインフレに好ましい変化を短期的に与えている(7
月のCPIは前年同月比+6.81%で2013年5月以来の低い伸びに
とどまっている)一方、為替レートの動きがコア指標の改
善を遅らせている」と述べている。その上で、「コア指標
の改善の遅れと、国内及びグローバル市場の不確かさと、
エネルギーと食品価格のボラティリティを考慮して、流動
性の引き締めを必要な限り長く続けることを決定した」と
述べ、引き締め的な政策スタンスを継続する姿勢を示して
いる。また、今回の会合では、グローバル金融政策の正常
化(米国の利上げを意味しよう)の前後にとるべき対応に
ついても議論され、金利コリドーを政策金利に対してより
均整のとれたものにするとともに、コリドーの幅を狭める
などのストラテジーが公表された。
トルコでは6月7日に実施された総選挙において、与党公
正発展党(AKP)が258議席を獲得して第一党となったもの
の定数550の過半数に18議席届かなかったことを受けて行
われている連立協議が極めて難航していることを嫌気して、
通貨リラが総選挙後に付けた過去最安値を足下で更新した
ほか、株式市場が下落する一方で債券利回りは上昇してい
る。年内再選挙の可能性が指摘される状況下、トルコの金
融市場は当面不安定な動きが続きそうだ。
《各党勢力図》
政党名
AKP(公正発展党)
CHP(共和人民党)
NHP(民族主義者行動党)
HDP(平和民主党)
議席数
258
132
80
80
(文責:勇崎 聡)
(データ出所:トルコ中央銀行及びBloombergより髙木証券作成)
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