平成26年度修正の要旨 197KB

津市地域防災計画の修正について
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概要
本市におきましては、東日本大震災の甚大な被害、教訓などを踏まえ、平
成24年度・25年度を災害対応力強化集中年間と定めて、津市地域防災計
画がより実践的なものとなるよう、徹底的な見直しを行いました。
今年度においては、土砂災害警戒区域の指定を受けたことに伴う土砂災害
対策の強化、災害対策基本法の一部改正に伴う修正などを行い、平成26年
10月31日開催の第1回津市防災会議で当該計画の修正案を公表しました。
その後、津市議会委員会協議会委員やパブリックコメント手続きにより寄
せられた意見等に対する検討の結果を加え、平成26年度修正案として取り
まとめ、災害対策基本法第42条の規定に基づき、平成27年1月29日に
開催した第2回津市防災会議で審議、決定しました。
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主な修正内容
⑴
土砂災害対策の強化(風水害等対策編)
本年、三重県が土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に
関する法律(平成 12 年法律第 57 号)第6条の規定に基づき、美杉地域の
多気地区、伊勢地地区内の266箇所を土砂災害警戒区域として指定され
ました。これに伴い、同法第7条の規定に基づき、情報伝達体制、警戒避
難体制及び住民への周知方法等を地域防災計画に定めます。
⑵
避難体制の強化・充実
ア
水防法による指定を受けていない中小河川の避難判断基準等の強化
(風水害等対策編)
水防法による指定を受けていない中小河川について、所管する各支部
と地域が連携し、避難勧告等の発令基準の設定や監視方法・避難のあり
方等についてマニュアルを作成し、被害の防止・軽減に努めます。
イ
適切な避難行動の明確化(風水害等対策編)
避難行動について、危険を回避することを最優先に、状況に応じた避
難の時期や方法、行動する場所等、「待避」や「垂直避難」について災
害対策基本法に定められたことから、その考え方を記載します。
ウ
避難所体制の強化(風水害等、震災、津波対策編共通)
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避難所の速やかな開設と円滑な運営を行うため、避難所要員の役割と
研修の実施について、明確に記載し、職員の災害対応力の向上を図りま
す。
エ
避難所の見直し(風水害等、震災、津波対策編共通)
災害対策基本法の改正に伴い、災害時における緊急の避難場所として
の指定緊急避難場所並びに被災者が一定期間滞在する指定避難所につい
て、災害の種別ごとの選定基準に基づき指定することと規定されたこと
から、その考え方を記載するとともに、既に指定している津波避難ビ
ル・津波避難協力ビルと一時避難場所については、指定緊急避難場所と
して、選定基準に基づいて見直しを行い、新たに指定するとともに住民
に周知し、より円滑かつ安全な避難の促進を図ります。
オ
避難所での食料の提供について整備(風水害等、震災、津波対策編)
平成25年度修正において、応急食料の調達、炊き出しの実施、備蓄
の項目に食物アレルギーに配慮する旨を記載しましたが、避難所での食
料の提供について、食物アレルギーに配慮する記述が不足していました
ので、追記しました。
⑶
生活再建支援に関する事前対策の強化(風水害等、震災、津波対策編)
阪神・淡路大震災や東日本大震災等において、被災地の土地の境界や権
利関係が明確でないため、復興に支障をきたした事例がみられたことから、
災害復旧活動を迅速に行うには、土地の権利関係を明確にした現地復元性
のある地図の整備が必要であるとの考えから、地籍調査事業を推進するこ
とにより、迅速な復旧・復興活動に対応するための対策を強化します。
⑷
避難行動要支援者への支援の強化(風水害等、震災、津波対策編共通)
現行の災害時要援護者名簿の作成・利用については、国の「災害時要援
護者の避難支援ガイドライン」に基づき進めているところですが、災害対
策基本法の改正に伴い、新たに、避難行動要支援者名簿の作成、名簿情報
の避難支援等関係者等への提供等の規定が定められたことから、その対応
を整理します。
⑸
災害対応力の強化対策
ア
災害対策本部の代替機能の見直し(風水害等、震災、津波対策編共通)
南海トラフ巨大地震などの大規模な災害への対策として、災害対策本
部の予備施設、各部等の予備施設の確保、配備体制の見直しなどの対応
を整理します。
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イ
災害時の応援協力体制の充実(風水害等、震災、津波対策編共通)
大規模な災害への対策として、被災者相談支援、燃料などの物資の調
達、避難所等における看護支援、避難のための案内板等による情報の提
供などの協定を締結し、災害時の応援協力体制の充実を図りました。
⑹
情報伝達体制の強化(風水害等、震災、津波対策編)
ア
迅速かつ確実な情報伝達体制の充実を図るため、防災情報の伝達方法
として、津市公式アプリケーション「津ぅなび」を追加しました。
イ
災害時に配慮を必要とする方への対策強化(風水害等、震災、津波対
策編)
外国人の方に対する緊急情報伝達方法として、多言語メールシステム
を整備して推進していますが、メール登録の推進に関する記載が不足し
ていたため、明記しました。
⑺
法改正等による新たな対策等
ア
南海トラフ特措法の施行に伴う修正(震災、津波対策編共通)
東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法の
一部改正に伴い、東海、東南海・南海地震が同時に発生することを想定
した対策として、南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特
別措置法の施行に伴い、記述の修正を行います。
イ
新たな津波被害想定の追加(津波対策編)
平成26年3月に三重県から公表された南海トラフ地震を想定した
「三重県地震被害想定調査結果」を追加します。
ウ
地域の防災力の強化(風水害等、震災、津波対策編共通)
災害対策基本法の改正に伴い、地域の防災力を高めるため、地区から
地区防災計画の提案があった場合、地域防災計画を修正し、地区防災計
画の内容を定めることが規定されたことから、地区防災計画について記
載します。
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