平成27年度 第2回 四国地方整備局コンプライアンス・アドバイザリー

平成27年度
第2回
四国地方整備局コンプライアンス・アドバイザリー委員会の議事概要について
標記の委員会について、以下のとおり開催されましたのでお知らせします。
1.開催日時
平成28年3月7日(月)13時30分~15時30分
2.開催場所
高松サンポート合同庁舎
3.出席委員
委 員 長
宍戸
栄徳
香川大学名誉教授
委
藤本
智子
弁護士
〃
古川
慎一郎
弁護士
〃
三野
靖
香川大学法学部教授
員
7階
702会議室
(委員は五十音順)
4.議事
(1)平成27年度四国地方整備局コンプライアンス取組状況報告書の説明及び審議
(2)平成27年度コンプライアンス意識及び取組に関する職員アンケート結果及び
四国地方整備局コンプライアンス推進計画(平成28年度~平成30年度)の
説明及び審議
(3)委員長による委員会意見の取りまとめ
5.意見の概要
<委員長取りまとめ>
取組状況報告書について
・評価について、具体的なことを示して詳細に書いていただきたい。
推進計画策定方針、推進計画案について
・アンケートにもマンネリ化、形骸化についてかなりコメントがあるので、そうなら
ないような対応の仕方について更に努力していただきたい。
・推進計画の「3カ年毎に計画期間内の実施状況等を踏まえ、実施項目・手法等につ
いて、抜本的に評価及び見直しを行うものとする」 については、順次3年間の中で
やっていただきたい。
<各委員の意見概要>
(平成27年度取組状況報告書について)
・報告書の評価の記載のあり方について、定量的に出てくるところは明確に書かれて
いるが、不当な働きかけや相談報告についても件数等具体的な記述が必要ではないか。
・入札状況についてホームページで公表しているということだが、公表したうえで、
そのデータをどう分析されているのか。
・内部監査について、監査を実施しただけでなく、指示、指導事項等、監査の評価、
結果の分析がいるのではないか。
いずれも具体的な中身が書かれていないと報告書として物足りないのではないか。
【整備局回答】
・不当な働きかけについて、今年度は該当はなかった。相談窓口について、重大な相
談はなかったが、これはどうすれば良いのかといった相談は多数上がっているので、
可能な限り把握して、評価に表したい。
・入札状況の公表データについて、落札率の高い事務所や一者入札の状況など分析を
行っており、今後、整備局内での共有を図る予定である。
・内部監査については、監査官室が事務所に対して実施し、別途、報告書を作成して
いる。内部での情報共有や外部へホームページで報告書を公表するようになっている。
今、取りまとめを行っており、内容についてはそちらで詳細な報告を行う予定である。
・相談内容について、他の職員が回答を共有するところはあるか。
【整備局回答】
・相談窓口への問合せについては、各コンプライアンス指導者が回答したものは各部
署で共有されている。適正業務管理官の案件については、事務所には回答を返し、イ
ントラのQ&Aという形で共有している。
・コンプライアンス・ミーティングの実施について、アンケートを見ると、マンネリ
化の防止や他課の人の考え方がわからないといった意見があるが、基本的に課単位で
行っているのか。他の部署と一緒にやらないのは何か理由があるのか。
【整備局回答】
・ミーティングは職員全員が参加するという主旨で始めており、参加率が高い課内会
議に併せて課単位で実施している。昨年度、試行で課を横断、事務・技術の垣根を取
り除いたミーティングを実施したが、今年度は、工夫してやっているところもあるし、
コンプライアンス指導者が現地に出向いてミーティングに参加しているというような
ことも聞いている。今年度から最初の月に各部署でミーティングを行い意見を出し、
それを集約して次の月にテーマとして渡しているので、他の部署での考え方や意見は
確認できるようなミーティング方式になっている。
・情報管理の徹底について、アンケートの中で現場で危惧しているとのコメントがあ
る。現場の回答をもう少し詳しく調べる必要があるのではないか。
【整備局回答】
・昨年度ある事務所で不適切な取扱いがあった。情報管理の仕組みについては、徹底
できたと思っているが、アンケートの中では具体的にどういう所をきちんとやればよ
いか理解できてないようなところもあるので、講習会等を通じて周知したい。
・情報管理やIT機器使用について、専門知識が必要であるが、局全体を管理してい
る部署はあるのか。
【整備局回答】
・本局に情報通信技術課がある。そこが情報管理のセルフチェックや行政パソコンの
従事者としてどの様なことを心がけるかを年1回実施している。
(アンケート結果及びコンプライアンス推進計画案について)
・改善が必要と思われる取組として、事業者団体等への取組の周知・協力依頼があり、
執務室へのOBの立ち入りをやめてほしいといった意見があるのは具体的にどういう
ことに現場は困惑しているのか。
【整備局回答】
・一部のOBである事業者が、少しルールに則った行動を取っていないケースがあり、
張り紙をしているにもかかわらず、執務室に入ってくることがあると聞いている。
・そういう人への具体的な対応はどのようなことをされているのか。
【整備局回答】
・事務所のコンプライアンス指導者に報告するように伝えており、コンプライアンス
指導者から機会があるごとに、整備局としての取組を理解してもらっている。
・長期計画での取組とか、コンプライアンス・ミーティング開催の簡素化は良いが、
内容や時間を充実させる必要がある。行動チェックについても、回数を減らしても内
容、意識を充実させる必要がある。パソコンの立ち上げ時のメッセージは見ないと開
けないようにできないのか。
【整備局回答】
・ミーティングは、推進計画の中で徐々に回数は減らしていくが、内容は充実させて
いく。ブロックワーキングを活用して事務所独自の身近なテーマでの実施など、時間
をかけて議論するよう考えている。行動チェックは継続することが大切である。回数
を減らすとしても中身を考えながらやっていく。立ち上げ画面は見ないと進めないの
は有効であるが、システム自体の改良が必要であり難しい。表示内容を工夫して続け
ていく。
・マスキングの改善点について教えて頂きたい。
【整備局回答】
・事務所発注の工事については、マスキングをしなくても良い方式となり簡素化され
ている。
・萎縮ということが個別意見に出ているが、事業者との関係で硬直的にやりすぎると
仕事がしづらくなるとか、逆にコンプライアンス、コンプライアンスと言われると公
務員としての意識自体が消極的になってモチベーションが上がらないという側面もあ
る。どういう意味での萎縮と受け止められているのか。
【整備局回答】
・事務所で多く聞くのは事業者との対応のこと。コンプライアンスを意識するあまり
萎縮してしまい、事業者との情報交換ができていないと言われている。ルールを守っ
てきちんとやっていれば全然問題ないと言ってはいるが、高知県内における談合事案
後は厳しく言ってきたこともあり、それならばやめておこうとの意識が若手には根付
いている。公務員としてというよりは事業者に対しての萎縮が大きいと思う。
・事業者と腹を割って話せれば良いが、コンプライアンス違反じゃないかと悩んでし
まう。それが実際の業務に支障が出て、結果的に国民が困るので、そろそろ技術的な
話ではなくて、幹部が積極的にメッセージを職員に発してもいいのではないか。また、
コンプライアンス・ミーティングのテーマについて、コンプライアンスというと倫理
違反や職員の非違行為が多い。整備局はいわゆる公物、道路や河川を扱っているので、
業務上の注意義務違反により発生した事故、事件等について意見が結構多い。職務に
おける違法な行為や管理瑕疵があったときの法的な問題、過去の裁判例とかは現場か
らするとある意味おもしろいことだと思うので、そういうテーマを扱うといいのでは
ないか。