「米国における患者の安全を守る新たな取り組み」佐藤隆巧氏

ハーバード・クライコ・リスクマネジメント財団
副理事長・最高医療責任者
ハーバード大学医学部助教授
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IOMレポート
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医療の持つ危険性
実状
実状
実状
死者1名あたりの実施回数
りゅうく
佐藤
隆巧
米国でのリスク・マネジメントと患者安全の現状
実状
2
さとう
5
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より安全な医療を成功させるために必要な要素
クライコ(CRICO)/リスク・マネジメント財団(RMF)の紹介
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問題点
●英語を話すことができない 患者に対するサ ービス
がない
●受付の労働環境が忙しく、うるさく、注意散漫になる
●1週間以内に予約が取れず、強制的に遅い予約が入
れられる
問題点
●英語を話すことができない患者に対する通訳がいない
●スタッフに余裕がなく、患者に対して同情的でない
●待合室の位置が受付から離れて見えない場所に設
計されている
問題点
●スタッフの仕事量が多すぎる
●患者や家族の声(「早く医師に診てほしい 」)が聞か
れていない
問題点
●麻酔と手術のタイミングが合わない
●手術スタッフの間にチームワークがない
●気道確保、酸素吸入が行われないまま、手術が始め
られる
●コード・チームが手術室を見つけられない
問題点
●小児科も忙しく、看護師を急がせる
●薬品の容器が類似していて、識別しにくい
●医療過誤によって精神的に傷つき、医療の職を辞す
「第二の犠牲者」が生まれる
看護師と医療過誤訴訟
リスクから訴訟までのプロセスとその対応
ビデオ教材「まず害を与えるな(First, Do No Harm)」
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議論のために
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種を作ること・土を耕すこと
RMFの試み①
例1
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RMFの試み②
例2
神経学の専門家としての臨床修練の後、ハーバードメディカル
スクール及びマサチューセッツ工科大学において、米国健康科学・
技術局のプログラムによる医学情報学を学ぶ。その後、Brigham and Women's Hospital(BWH)とハーバードメディ
カルスクールにおいて、医学情報に関する研究及び研究所の発
展に関する部局長に就任。医師、看護職員、医療従事者が共有
するヘルスケアシステムにおける医療過誤に関する教育・訓練
を発展させた。
最近では、ハーバード・リスクマネジメント財団を中心に、患
者安全、損害予防のプログラムの開発、紛争処理システムの開
発などを管理監督している。また、エビデンス・ベースドの患者
安全・リスクマネジメント手法開発のための調査を主導している。